拷問のされ方【後編】
わーい
ボンジュール! 前回からの続きだよ。エメリヒを尻叩きマスターにさせるべく、優しい僕が実践という形で教えるよ。ちなみに人間は嫌いだから興奮はしないね! でも、靴ベラちゃんと共同作業してるって考えれば、悪くないかな! まぁ、お尻は後遺症がなくて体の中で一番、脂肪が厚い。お仕置きとかにはもってこいだけど、みみず腫れや出血しないように細心の注意を払わなければいけない。余りにも強くしちゃうと血液の流れが悪くなる可能性があるみたいだし……ド素人には難しすぎたな。簡単なものは、アイアンメイデンの彼女の扉を開けてもらうのがいいね。まぁ、やるか。靴ベラは風を切る音を出して、エメリヒのお尻を強く叩く。いい音だすね、彼女。エメリヒは痛かったのか、唸っている。いいざまだね、人間は本当に面白いおもちゃだ。
「痛い?ねぇ、気持ちいいでしょ?」
「い、いてぇ……」
顔を覗き込むと、顔をしかめて痛がってた。ははっ、もう一回やってみよう。同じところをまた叩く、次は弱めに叩いてみる。焦らすっていうのもなかなかいいものだからね、もう一回もう一回とお尻を叩く。すると、エメリヒは蚊の飛ぶようなか細い声を出した。
「もう……やめて……」
先ほどから、やめろやめろとあんなに元気に言ってたのになぁ……ちょっと初日から飛ばしすぎたか。このくらいにしてあげよう、使いものにならなくなったら処理が面倒だし。僕は、お尻を突き上げて寝そべるエメリヒから離れ、台所に向かった。もう疲れてるだろうし、僕が食事を用意しよう。冷蔵庫に何があるかなーっと、ベーコンでも焼くか。昼だし、軽くでいいだろう。……なんだかなぁ、調子が狂うな。人間と暮らすなんて何十年ぶりだろう、また少しずつ感覚を覚えないとなぁ。
後書きに登場人物のプロフィールでも書いていこうかなぁ……(多分次回から)
今回はなんだかぼわっと終わったなぁ、多分続くなぁ