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痛いぐらい愛して!  作者: 火乃椿
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まぁ、落ち着けよ。【前編】

 Hola(オラ)! 前前前回から数日経ったよ。シープ・ウィリアムズが死んでいよいよ暮らしにくくなってきたよ。駅で配られる新聞には銀の繊維が混じってたり、唯一の食堂のスプーンやフォークは銀製品に、都市部では吸血鬼狩りが横行してるみたい。おかげで行動範囲が一気に狭まって、アドリアンの店と自宅周辺しか行動できなくなったんだ。果敢に都市部に行ったら吸血鬼狩りの餌食。本当に酷い世の中になったね。

「それでも君は裏切らないんだね、三角木馬。あっ裂ける!」

裂けそうでも幸せ、信仰の対象を失ったという心の傷を癒してくれる……拷問器具を愛している時だけはこの辛さを忘れさせてくれる。人間といういつ心が変わってしまうか分からない生き物より確実に愛情を平等に分かち合える物の方が、確実だ。ちゃんと答えてくれる。

「あー、お腹空いたなー」

アドリアンの店まで行くのも面倒だし、植物図鑑片手に森を散策しよう。


 あまり食べれそうなのなかったなー、農業でもしようかな…でもすぐ飽きちゃうからいいや。帰ってあるだけの食材で何か作ろう。家に帰るためにガサガサと背の高い草をかき分けながら進んで行くと後ろからガサガサっとかすかに物音が聞こえた、動物かな。武器ないけど殴れば殺せるかな、でも変な病気とか寄生虫がいたら嫌だなー。捕まえるだけ捕まえてアドリアンにさばいてもらおうかな。そう思い、振り向くと目の前に銃口を向けられた。

「吸血鬼め、滅ぼしてやる!」

若い男が僕に銃を突き付けていた、生憎、銃は嫌いなんだよ。昔の記憶がフラッシュバックされてイライラする、戦うのは得意じゃないのになぁ……でも護身術程度は、アドリアンに習った。男は拳銃かぁ……吸血鬼狩りに行くのなら銀の銃弾が入った猟銃を持って行った方がいいのに、拳銃。よっぽど知識がないのかな? 

それか、気持ちだけに身をゆだねて勢いだけできたのか。そんなの興味ないや、自分の身を守ろう。確か、銃身を掴んで、銃の射線を真横にずらして相手の腰に近づけてわざとパンチを外してビビらせる、空いている手でスライドの部分を掴む。両手だったら体格差があっても大丈夫なんだっけ、で肘を相手の腕に強く当ててひるんで手が緩んだ瞬間に銃を奪う。できた、昔に教えてもらったから不安だったけどちゃんとできてよかった。さて、尋問をしようか。

護身術は動画を見て書いたものなので、違ったりしていると思いますがご了承ください。

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