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夢のような目覚めⅠ  作者: 小さな畔。(たっちゃん)
3/7

続き

真桜「ん~・・・、だれやぁ・・・・・・、ウチ今眠いんやからおこさんといてぇな~・・・・頭痛いし・・・・。」


一刀「・・・・・(まじめに眠たそうだなぁ・・・・・・、つか二日酔いも絡んでそうだけど)。」


そんなことを考えていたら、ノックの主からの返答が無いため、部屋の主が怒りだした。


真桜「人の部屋訪ねといて返答ないとかどないやねん!ウチ相手にええ根性しとるやないかぁ!」


バタンと内側開きの扉が部屋の壁に勢いよく叩きつけられた。



一刀「あっ・・・・・・。」


その場で初めて相手がわかった時、サーっと真桜の顔は青ざめていった。


真桜「た・・・・、たいちょうやんか・・・・・。」


一刀「す・・・・すまん。だますというかそんなつもりじゃなかったんだよ・・・・・。ただあっけに

    とられちまってだな・・・・・。」


真桜「最悪やぁ~!!」


そういうと真桜は真っ赤な顔で布団にダッシュしてもぐりこんだ。


一刀「お・・・おい、どうしたんだ?」


真桜「あんな自分見せてもたら・・・・隊長に嫌われてまうやんか~!」


そういいながらもぞもぞと真桜がもぐりこんだ布団が汗をかきながら動いていた。


一刀「は・・・・、あんなんで嫌いになるわけないだろ・・・・?」


真桜「嘘や嘘や!あんな風な女は嫌われるにきまってるやんかー!」


もぞもぞと動くことはなくなったが、今度は逆に布団が震えだした。

一刀に嫌われたとおもってビクビクと真桜が布団の中でウサギのように震えていたのだ。


一刀「はぁ・・・・・・・・(そんなんで嫌いになるわけないだろ・・・・)。」


そう考えながら、一刀の足が一歩動いた。


一刀「確かにそうだな、俺の言葉を信用できない真桜は俺は嫌いだよ。」


そう一刀が言うとバタンッと扉が音を立てて閉まった。


真桜「あぁ~、あかん完璧に嫌われてしもたぁ~・・・・ぐすっ・・・・うわぁ~ん。」


一刀が去った部屋で真桜が声を出しながら泣いてしまった。


しかし、数秒後布団の中で泣きじゃくる真桜の傍に何かが近づいた・・・・・。


真桜もそれに気づき布団から顔を出そうとしたとき、何かが自分に覆いかぶさった。



真桜「みぎゃっ!」


衝撃に押しつぶされそうになりながら何とかもぐりぬけて仰向きに転がった。


ぶつかってきた物体は・・・・・一刀だった。


真桜に覆いかぶさるように飛び込んだ一刀はそのまま仰向けに転がった真桜に抱きついた。


その物体が一刀であることに気づいた真桜は驚いた。


真桜「たた・・・隊長なにしてはんの!?」


一刀「お前がバカなこと言うから叱りに来たんだ。」


そういうと真桜のホッペを一刀の両手が襲い、おもちのように左右に引っ張った。


真桜「らいりょういひゃいいひゃい・・・!」


結構痛いほっぺ抓りに真桜が涙を浮かべた。

それをみて一刀もほっぺを抓るのをやめ、その頬を撫でた。


一刀「次馬鹿なこといってみろ、もっときついお仕置きするからな。」


そういうと一刀は真桜から体を離して、寝転がっている真桜の横に背を向ける形であぐらで座った。


真桜「隊長、ほんまにウチのこと嫌いになってないん・・・・?」


体を起こした真桜がおそるおそる一刀にたずねた。


一刀「真桜、し・つ・こ・い。」


ちょっと怒りながら一刀が真桜に言い返した。


その瞬間一刀の背中をやわらかい感触と衝撃が襲った。真桜が一刀に抱きついたのだ。


真桜「だってしゃーないやんかぁ~、隊長に嫌われたくないねんもん~。」


真桜のその豊満な胸に少し喜んでる一刀がちょっとゆるい口調で真桜に言った。


一刀「そもそも、俺がお前を嫌うなんてありえないっての。」


そういうと自分の肩に頭を置いていた真桜の頭をぽんぽんと叩いた後撫でた。


真桜「隊長~・・・!」


泣きながら一刀の背中を真桜の顔がスリスリと擦り付けた。


その状態から数分して真桜が泣き止んだので、部屋をたずねた理由を真桜に話しかけた。


一刀「真桜、前に頼んでた”あれ”できてるか?」


真桜「ん・・・、あれてあれ?」


一刀「そうそう、たぶんそれ。」


真桜「あれならウチの工房に置いてるで?」


一刀「お、完成してるのか! それはちょうどいい、持っていっていいよな?」


真桜「隊長に言われるままに作ってみたけど、うまくできてるかわからんで・・・・?」


一刀「なに、お前に俺が頼んだんだ。それをお前が俺の望みどおり作ってくれた。


    なら、大丈夫、俺は真桜を信じてるからな。」


真桜「隊長・・・、ほんま・・・・・あんたって人は・・・・・。」


真桜が一刀の言葉に感動して、より一刀の体を抱きしめた腕に力を込めた。


一刀「(ま・・・・まじぃ・・・、さすがにここまで密着されるのは・・・・・非常にまずい。嬉しいがまずい!)」


なんて昨日のデジャヴーという感じで一刀が真桜から体を離し、そのままベッドから降りた。


真桜「あぁん・・・・、逃げることないやんかぁ、隊長~。」


一刀「ば・・・ばか! いまそんなに密着されたら耐えれないんだよ!」


真桜「なんやぁ・・、隊長、昨日の続きはまた今度ていうたがな~。」


一刀「おまっ!覚えてたのか!」


真桜「さすがに昨日の今日やったら忘れやんでって・・・、・・・・隊長?」


何かに気づいたように真桜が一刀にたずねるような声で名前を呼んだ。


一刀「ん?どうした?」


一刀が真桜に聞き返した。


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