自衛軍 火器
・50式
名称 50式7.62mm小銃(Howa type-50A Battle rifle)
口径 7.62mm
銃身長 420mm
ライフリング 4条右回転(254mm/1回転)
使用弾薬 50式7.62mm普通弾
装弾数 20発(箱型弾倉)
作動方式 ガス圧利用式ショートストロークピストン
全長 740mm
重量 3,300g(弾倉を除く)
発射速度 500~650発/分
銃口初速 714m/秒
有効射程 800m
50式小銃は自衛軍が正式採用した自動小銃で、2050年に正式化されて以降、陸上・航空自衛軍の主力小銃となっている。
A型をベースに、数種のバリエーションがある。
使用する弾薬及び弾倉は、西側の共通規格である7.62mm NATO弾とSTANAG2310に準じており、必要があれば在日米軍などの同盟軍とそれらを共用できる。
また、陸自が採用している24式7.62mm機関銃とも弾薬互換性を持つ。
さらには89式Ⅱ型同様26式小銃てき弾が使用可能であり、全ての50式で火力支援と限定的な対戦車戦闘が行える。
開発製造は豊和工業が担当。
主に国内での使用を想定し、課題である海外での使用やゲリコマ対策も兼ねて「車輌内や市街地での取り回しがしやすく、海外派遣の際には近代戦場である砂漠などでの野戦時でも有効な射程と威力を両立する」というコンセプトのもと、国産銃として初めて形状にブルパップ方式を導入した。
機関部の収まるロアレシーバーとアッパーレシーバーの一部にはアルミ合金を使用し、それ以外の箇所はポリマーフレーム構造が用いられている。
主な特徴は以下の通り。
・トリガーガードと一体化したグリップ上部には、バレルを冷却させるための通風孔がある。
・照門と照星は固定式。
・安全装置の切替レバーは左右対称で、ア(安全)タ(単発)レ(連射)が表記されている。 ただしバースト機能は内部機構の単純化のために廃された。
・バットプレートは開閉可能で、内部にあるボルトを取り出して簡易的な清掃をすることが可能。 これによりフィールドトリップのしやすさを向上させている。
・コッキングハンドルの稼働個所はバレル冷却用の通風孔を兼ねている。 このコッキングハンドルは独立式であり、ボルトの動きとは連動しないため射撃中に動く事はない。
・バレルがレシーバー以外の部位には直接接触しない「フリーフローティング方式」を採用し、射撃時の命中精度の安定化やフルオート射撃時のバレル加熱によるストックの溶け出しを防止している。
・上記の内容を踏む本体の分解では、通常のライフルのようにフロントを下げて機関部を出す方式ではなく、フロントを持ち上げ45°の位置から引き抜くという特殊な形態を取る。
技術の進歩した2080年代でも、納入先が限定される国産銃のネックであった製造コスト高は健在であるが、付属品抜きの価格であれば、被筒に金属製のピカティニーレールを標準装備する89式Ⅱ型よりも、50式の方が一丁当たりの単価は2万円ほど安い。
バリエーション
・50式 短小銃型
銃身長を420mmから380mmに短くしたカービンモデル。
主に空挺部隊や機甲科、市街地での接近戦を行う普通科部隊に配備されている。
フラッシュサプレッサーの形状が通常と異なる。
・50式 7.62mm狙撃銃(DMR)
銃身長をさらに30mm延長し、DMRとしての機能を持たせたモデル。
2042年から設けられた選抜狙撃手が使用。 狙撃手の対人狙撃銃とは異なる。
披筒先端に取り外し可能な二脚が備えられており、本体上部には照準眼鏡を搭載する。
・50式 特化機兵型
イエーガーの使用するBLAMEが50式のデータを読み込み形状変化させたモデル。
通常の物と性能面で差異はないが、重量が400g増しており、被筒とピストルグリップ周辺の形状が異なり、FCSやレーザー測量器が一体化した工学照準器が標準装備される。
通常隊員らの間では「50B」「ニセ50」と呼ばれているが、イエーガー達の間ではこのB型が当たり前の形なので総じて50と呼んでいる。
・PDW
名称 46式5.56mm個人防御火器(Howa type-34 Personal Defense Weapon)
口径 5.56mm
銃身長 241mm
ライフリング 4条右回転(43.18mm/1回転)
使用弾薬 46式5.56mm普通弾
装弾数 20発 or 30発(箱型弾倉)
作動方式 ガス圧利用式ショートストロークピストン
全長 700/550mm(伸縮銃庄)
重量 1,800g(弾倉を除く)
発射速度 850~1000発/分
銃口初速 796m/秒
有効射程 350m
PDW(Personal Defense Weapon)とは、主に実戦部隊でなく後方や非戦闘地域での活動を担当する部隊や、非戦闘員に支給されるための小火器である。
日本語では「個人防衛火器」「個人防御火器」等と呼称される。
形状や用途は短機関銃と類似しており、取り回しの良さから同様の使用も可能であるが、短機関銃が拳銃用の弾丸を使用するのに対し、こちらは貫通力を重視したそれ専用の弾丸、もしくはライフル弾を用いる為、ボディアーマーで防護された対象に対する攻撃力は大きな差がある。
46式個人防御火器は、従来のPDWと同様に小型軽量でありながら敵防御に対する有効な攻撃力を有し、かつ長射程を持つ口径5.56mmの小銃弾を使用可能な火器と言うコンセプトの元、開発された。
開発元は、50式を生産している豊和重工が担当。
ボディは非常にコンパクトに纏まっており、ハンドガードには冷却用のホールと、左側面に20mmピカティニーレールが標準装備されている。
それに応じてバレル長も短いものとなっているが、条件次第では350mの地点でヘッドショットが狙えるだけの精度を誇る。
近接戦闘で必要な射程とボディアーマーを貫通可能な威力を有しているため、一般隊員用の他、ARTS隊員の緊急用自衛火器として採用されている。