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私、妹です。  作者: 薄雀
45/64

つらいって、正直。




にっこり、こちらを見やるびっだんし!そう、美男子がこちらを見てる。

は、入ればいいのに。

「…私、帰る」

おねぇが、ボソリつぶやいた。

「ええ?!私生け贄?」

「…違うよ、うん。違うの、そーら、信じて?」

いや、信じらんない。私、完璧贄じゃん。

「ん、分かったよ。分かったから、んな顔しないで」

「うん、ごめんね。…私、苦手だから」

本音、でたね。



****


「久しぶりだね、ローズ」

「そうでもないよ、うん。」

この前、会ったじゃん。ええ、2日前。

「………久しぶりじゃん」



この、美男子。我が、従兄弟。時雨華黒しぐれかぐろ、それが彼の名前。年齢、16歳。高校一年生な彼は、アイドル顔負けの美男子っぷり。血筋か!!


「え、あのさ、うん。おねぇ帰ったんだよね、私も帰るよ」

「…だめ、帰るな。」

がっしり、腕を捕まれた。

くぅ、もう、どうとでもなれぇい!

彼、従兄弟だけど、変わってる。いや、関わりたくないくらいの変。変人。やめてー!

「ローズ、俺が、18になったら結婚しような!」

ほら、おかしいって。頭、おかしいって。

「従兄弟でしょ、いやだよ。」

「従兄弟は、結婚できる!愛し合える!」

いや、いや、おかしいって。



「ローズ、結婚しよう…絶対にな。」

ニヤリ、口角をあげる美男子。

なんで、だよ。つらいって、完璧生贄じゃん。 

おねぇ、そっくりなのに、何で私?!

「おねぇは、」

「あ?チェリー?んな、ヤツ願い下げー。俺は、ローズがいいんだって。音楽性も、なにもかもが、運命共同体だ」

チェリー、おねぇのことだ。桜の実は、さくらんぼってことから来てる。コイツのせいで、私のあだ名がローズとかになるんだ。彼、おねぇはただの女としかみてない。

従兄弟ですらない。ムキー!おねぇ侮辱すんなや。


「…あ、ごめん。チェリー、ローズの姉だったね」

いや、その前に従兄弟ですって。

「音楽やったら、仲良くしてやんのにー」

そう、彼。私と一緒で音楽バカ。

「あー、でも、ローズは可愛いしギターうめぇし、可愛いし、可愛いし!結婚したい!早くしたい!」

途中から、変だって。



「ま、チェリーが音楽やっても、ローズの可愛さには劣るな!」

「…は、どうも」

「ローズ、ローズ、ん、待ってろ。後、少しで結婚だ」



しつけー!結婚するわけないし!!

従兄弟!!従兄弟との結婚なんて、考えらんないって!



「一緒に、ギターの腕あげような?あー、楽しみ!結婚生活」



おいっ!妄想膨れに膨れてる!爆発しろぉ!!

従兄弟との会話、正直いって、つらい。

 


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