私、必死です。
どうしてくれる?!姉よぉぉぉぉお!
現在、私。マネ業しております。
え、マネージャー業務ですよー!ええ、なんででしょうね?!私が聞きたいです!
「桜実ー!おちゃー」
「桜実ちゃん、そこの携帯とってー」
ッチ、自分で動けよ。おい、てめぇらぁ。
おねぇ、にいつもこんなことさせてるのかぁ?あ゛あん?
マネージャーは雑用係じゃないんですけどー。
「桜実、そこの服とって」
ポイと、ポイッと投げつけてやったわ。はん!
お茶、携帯、服、スパーキング!!
やば、楽しい!
「オイッ!服なげんな!」
「お茶かかった!」
「け、携帯…」
「はん!それが、嫌なら自分で動けや。も、面倒」
「……?も、面倒?いつも、動かないくせに」
しまっ、た。おねぇ、いつも動かないのね!
「きまぐれー。はいはい、動いた動いた。撮影いけー」
追い出して、溜め息を一つ。
「ま、あれだ。バレてないらしい。」
よかったー。うん、そうね。
なんで、私は姉の真似をしてるかって?
そりゃ、姉のせいです。
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それは、突然だった。ええ、唐突に。藪から棒に。
珍しく電話してきた、姉。
「おねぇ、どうしたの?珍しいね」
「た、助けてぇ」
と、切られた。えぇ?!と、なるよね?
慌てて、おねぇの寮に。
ちょうど、日曜日だったし?ええ。駆けてったよ。
そしたら、超綺麗な御姉様が姉の側に座っていらした。
それが今回の悪の根源でもある。
実をいうと、アイドル事務所の社長さん。しゃっちょーさんなのでした。あのアイドルたちをスカウトした、人だ。見た目に騙されちゃあいけなかった。
「あら、桜実ちゃんにそっくり!」
そこまでは、許す。しかし、その後、
「桜実ちゃん風邪で、アイツ等の面倒見がいないのよねー。ね、妹ちゃん?お名前は?」
姉が寝ていることをいいことに、
「そ、薔薇です」
「そう!そーらちゃん!ね、そのそっくりさならアイツ等バカだから分からないわ。バイトしない?」
と、聞きつつも、するわね?するわよね?
と、押し付けに。ああ、私のほうが助けてって叫びたかった!おねぇ、ドウシテクレル?!
てなわけで、今現在にあたる。
うう、バレたらやばい!
てか、今考えたら。
あの社長さん。彼らのことバカ呼ばわりしてたね。
いいのか?それで。