えー、楽しいんですけど、ね?
私のハイスペック最高!
とか、思ってたけど。
くそぅ!見くびってた!
「…なぜ?なぜ、逃げる?」
「…え、まじで?」
あ、素がでた。
「……?」
やばやば。よし、取り繕う!
「逃げて、ないですよー。」
そっちこそ、ある意味ストーカーじゃない?と、言いたいが…うーん。ま、あれだ。言えない。
「私いないと始まんない用事で」
と、即座に逃げに入るが…
くそぅ!さすが、攻略対象者!やはり、ハイスペックを持っているのか!許せん!私、許しませんぞ!
……はい。すいません、変なテンションに陥ってました。すみません。
「どうしても、無理か?見るのもダメか?」
YES!と叫ぶのを抑え込んで、
「ちょっと、みんなイヤなんですよね。練習みられるの」
「影からとかは…?」
いやいやいや、そこまでする?普通。
***
『mysweetsweetdarling!』
ジャーン。
「ローズは、無駄に発音いいよね」
「そう?んー、そうでもないけど」
と、いつもの通りバンド練習。
ええ、楽しいんですよ。練習。大好きなんだけど、
さっきからすごい視線感じてる。
ええ、彼です。鎬苓氏です。
ちょ、視線きつ!てか、なぜ、私しかみない!?
セカンドギターいるから!
そっちも、みて!お願い!
怖い!怖いから!
1人、恐怖を覚える私だった…。