どうしてこうなった?!
姉よ、場所も伝えないと。私、がっつり出会っちゃいましたよ?相手、寝てるけどね。
よし、覗いたことは無かったことにしよう!そうしよう!
すっごくいやぁな予感ビッシバッシだけど。センサー反応してるけど。ええ、ええ。
そうです。
ふかーい眠りに落ちている、彼。姉のお相手候補の、鎬苓氏。
彼を起こしては、マズい。非常にマズい。
だって、距離が!ね?ほら、まだ、寝てたら無害じゃない?見なきゃいいんだもの。でも、起きちゃったら顔見ないと、失礼だし。逆に怪しい。
ということで、コソリ、カサリ。この際、あの黒く光るアレ的な動きでもってこの場を脱出しなければならないのですよ!
と、したんたけど、ハイ。
ちょっとー!なんで、こっちに倒れる?!
なんで、なんで、
私が膝枕?!why?!
ここは、姉としなさいよ!鎬苓!
私、別!てか、膝いたーい!
きゃっ、可愛いヒトなんて思わないからね!
膝枕でドギマギするような私ではない。
とりま、頭の重みで、膝痛い!しか、思考にない。
世の女性すごいね、膝枕痛いよ。私、絶対に膝枕やりたくないわー。てか、痺れてきた!血!血が!止まってる!
ヤバッ!ちょ、感覚!感覚なくなってきてるって!
「どーしよ。」ぼそり、つぶやいた。ええ、感覚麻痺中ですよ。マヒなぅ。
なぜ、彼の存在に気づかなかったのか。──気配が、一切無かった。ちょ、まじで?意識して、気配薄くしたの?それとも、影薄いカンジ?それは、ないか。
さて、この状況。非常にマズいです。
ダレカ、タスケテェー。