おねぇ、特殊能力身に付けたの?
朝、起きて。
とりあえず、伸び。
「んー、よぉし起きますか」
今日は、土曜日。
学校の日は、すっごくはやく過ぎてった。やっふー!
あ、メール。
『ヤツが動いた。警戒せよ』
は?姉よ、ついにネジとんじゃった?ストレスで
てか、ヤツって誰よ。
「ヤツってだぁれ?」
『紅野変態ヤロー』
あぁ、紅野梁ね。
てか、私が言い出したんだった。ごめんよ、ネジとんじゃった?って思ったこと。
ゲーム主人公を、スパイにするなんて。わはははは。
あー、私狂って来ちゃった?
ま、狂うのも無理はないよ。変なフラグがスコーンって頭にあたるんだもの。
え?フラグたててる?んや、私にとってはスコーンってなってる。だって、ほら!ボールが思わぬ時に来るじゃん?それ、だよ。
『ターゲット、ランニング中。公園は注意せよ』
姉よ、ちょいまて。その、あの、ね?
スパイとか、憧れてた?なんか、口調が。メールの口調が。
『佐々木獅眞、ショッピングモールへ。』
「また、きた!どこから、仕入れるの?ソレ」
『花崎空、私の後ろ尾行中』
「…ブフッ。ちょ、い?ちょいまて。それ、どういうこと?おねぇ、ソレストーカーじゃね?ストーカーのストーカーじゃね?」
危険だから!そいつ、危険!
『鎬苓、昼寝中』
え、まて。どうやって、皆の観察してるわけ?
『葉山曜、インタビュー取材中』
もう、姉には特殊な能力が備わってるんだ。
そうしておこう。うん。
『花崎空、私の尾行しながらバナナクレープを堪能中。なんか、ムカついたのでバナナの皮設置。』
なんと、古典的!
『結果、案の定転けました。ぷぷ、クレープ落ちてやんの』
おねぇぇぇえ!なんか、性格ダーク!腹黒くなってきてる!
やめてぇー!あの、幼き頃の、
『こらこら、そーらってば。また、慌てて。転けちゃうわよ?』うふふふ、って笑ってた頃!カムバック!
『ヤツ、我らが自宅付近、ランニング中。家から出てはだめよ!』
うそぉん!あ、本当だ。
てことは、あれか。あれね、姉。む?本当にストーカーされてる、花崎空に。危険!危険!
やば、クレープ事件。笑いがでちゃう。これから、花崎空といえば、クレープ事件で笑っちゃいそう。