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僕の部屋がアイテムボックスな件  作者: ぎあまん


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打ち明ける



 真白にアイテムボックスのことを話した。

 やっぱりというべきか、真白でもすぐには理解できなかった。


「アイテムボックスってなんですか?」

「そこからかぁ」


 それ以前に、真白にはweb小説の知識がなかった。

 なのでアイテムボックスがどういうものかを、サブスクにある異世界アニメを交えながら教えることになった。


 その結果、真白に新たな嗜好が生まれた!

 これは面白そうですとアニメに集中しようとする真白を止めて、話をこちらに戻して、姉の作ったアイテムボックスのことを説明する。

 異世界転生した姉が向こうで力を付けて、アイテムボックスを創造したらなぜか僕の部屋と繋がってしまったと、その性能も含めて説明した。

 特に時間が停止していることには驚いたようだ。


「え? 時間が止まった空間? え?」


 エンタメとしては受け入れられても、それが実際に存在するとなると意味不明な顔になってしまうらしい。

 まぁそうだよね。

 この前見た宇宙な動画だと、時間は重力によって影響を受けるので、ブラックホールに極限に近づくと超重力によって時間の流れが停止するとか言っていたような気がするけど、アイテムボックスの中にいてそんな重力は感じない。

 あ、時間が停止しているように見えるのは観測者だけで、実際にブラックホールに落ちている方は時間が普通に進んでいるんだっけ?

 難しくてよくわからないな。

 いや、でもそれだと、真白には僕が壁に立っているだけに見えるっていうのは正しい事象の結果なのか?


「え? あっ!」


 僕には部屋の壁の部分が見えなくなっていて、その向こうに無限の空間が広がっていると説明したら、真白がそちらを見て声を上げた。


「どうしたの?」

「旦那様に言われてからそちらを見ると、すごい霊力の塊をあるのがわかるようになりました。ええ……こんなすごいものにどうしていままで気付かなかったの?」


 と、驚いている。

 実際に中に入ってみたらわかりやすいだろうに、なぜか僕は真白を誘うことができなかった。

 そして真白も中に入ってみたいとは言わなかった。


「この霊力はすごいです。こんな近くにあるのにいままで感じなかったし、まるで星一つ、いえもっと大きな存在がそこにあるみたいな圧力です」

「え? そんなの感じて大丈夫なの?」


 そんなすごい圧があるものが側にあったらストレスじゃない?


「はい、それは大丈夫です。感じようとするからそう感じてしまうだけで、意識しなければなにも感じることはできません。これは、そういうものなんです」

「そうなんだ」


 それならいいんだけど。


「では、義姉様の魂は異世界に行かれてしまったのですね?」

「そうなんだよね」

「そして残った体が聖遺物となってしまったと」

「聖遺物?」


 って、キリスト教の?

 いまならゲームとかちょくちょく聞く単語になっているけど、元はキリスト教のイエスや聖母マリア、あるいは他の聖人の遺体や遺品などを指す言葉だ。

 なんで姉の体がそんな呼び方をされる?


「義姉様は異世界転生するために膨大な霊力を浴びたはずです。そして残された肉体にもその霊力は残っていて、そのために霊的に特別な物……聖遺物として扱われているのではないでしょうか?」

「聖遺物を持ってたら、なにかいいことあるの?」

「強い霊力は重力のように運命を巻き込みます。私たち蛇神の一族が堂城家に与えている家運向上などもそれを利用した物です」

「つまり、姉の遺体は幸運のお守りみたいに扱われているってことか」

「他の使い方もあります」

「他?」

「……呪術の道具にするとかも」


 言いにくそうにする真白の頭を撫でて、僕はため息を吐いた。


「言いにくいことを教えてくれてありがとう」

「いえ、そんな」

「でも、それならやっぱり、僕が集めないとダメかな」


 そんなのに姉の遺体が利用されているって考えるのは、やはり気分が悪い。


「旦那様、ましろも協力しますからね」

「うん、ありがとう」


 そこまで話してから、アイテムボックスの物証みたいなものを示せていないなと思い、中に入ってわかりやすい証拠をと骨を一つ持って帰ってきた。


「うわっ、それはなんですか⁉︎」

「ファイアブルの頭骨(角付き)だよ。異世界の魔物だって」

「うわぁ、この角、すごい霊力が宿っています。触ったら熱いんじゃないですか?」


 真白の言う通りで、もう死んでいるのに角の部分はまだ燃えているかのように熱いんだよね。


「生きてる時は皮膚とか角とかが燃えていたらしいよ」

「うわぁ」


 目をキラキラさせて床に置いたファイブルの頭骨を眺めたり、角を指で触ったりしている。

 放置してたら火事が起きそうだったので、アイテムボックスの中に戻した。


 その後は普段の食事に提供していた肉の正体を気にしていたので、コカトリスとワイバーンだということを明かして、その骨も見せた。


 鶏に姿が近いコカトリスはサイズ感以外で骨に迫力がなかったけど、ワイバーンの方はすごい興奮してくれた。


「こんなのを食べていたんですね。うわぁ、このままだとましろはどれくらい霊力が高まってしまうのか」

「やっぱりそういうことってあるの?」


 食べると強くなるってことだよね?

 向こうだと魔力って言ってた。

 ヴァレンナがファイアブルですき焼きした時にそんなことを言っていたはず。


「普通の食事ではあまり効果はありませんが、これぐらいに霊力が高いとそういうこともあるかもしれません。いえ、期待してしまいます!」


 と、真白は大興奮だ。

 ともあれ「こんなものを食べさせられていたなんて!」と怒られなくてよかった。


 ちなみに「蛇肉もあるんだけど?」と聞いてみると、同じ種族でない限り問題ないらしい。

 ああ、よかった。

 その流れであの変身スーツの素材はほとんどその蛇なんだと教えると、その骨も見たがったので、とりあえず頭骨と皮だけ持ってきた。

 やっぱり大興奮した。

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