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僕の部屋がアイテムボックスな件  作者: ぎあまん


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対策とこじらせたボッチの末路



 スマホを見ながら夕食を済ませ、後片付け。

 木箱の中で白蛇は眠ってしまったようなので、アイテムボックスの中で課題とか予習復習とかを済ませる。

 真面目な僕、偉い!

 試験前はアイテムボックスにこもって満足するまで出てこないって手段を思い付いている僕に怖いものはないんだけどね。

 後、明日は日曜なので一日ダラダラしたいって気持ちもある。


 解体したブラックサーペントの整理を済ませ、他にも色々と手に入れていたらしいキノコやら薬草やらも整理する。

 こっちはブラックサーペントに比べれば少なめだ。


 ダンジョンのドロップ品に比べると、天然物は入手が少なくなるな。

 そう考えると、ダンジョンって無尽蔵に物が手に入る場所ってことになる。

 ……こう、いろいろとおかしいんじゃないかと思ったり思わなかったり?


 まぁ、そんなことは僕には関係ないか。

 異世界転生させるような存在の前だと、そんな問題は些細なことなのかもしれない。


 それにしても、今回はいろいろと反省点が多かった。

 身体能力があっても、いざという時はなにもできないね。

 すぐに捕まったし、不意を打たれれば立花さんにあっさりと押さえ込まれてしまう。

 スキルはあくまでも道具であって、僕の心とか経験とかが伴ってないとあまり役に立たない。

 とはいえ、こっちの世界にはダンジョンはないわけだし、そんな修羅場を簡単に体験できる場所なんてない。


 ん〜バトルに対してなんとなく憧れ的な持ってしまうのは、僕が男の子だからなのか。


「アキヤ? なにウンウン唸ってるの?」

「あ、なんでもない」

「……もしかして、してた?」

「なにを⁉︎」

「ナニをって、そんなお姉ちゃんの口からそんなことは〜」

「違うよ」


 なんか変な想像している姉に訂正して、僕はさっきまで考えていたことを言った。


「筋力とか増えてるけど、いざって時に戦うのって難しいなって」

「ああ、まぁね」

「姉ちゃんも?」

「そりゃあ、私だっていきなり戦えたわけじゃないよ。いろいろとあったからいまはこんなふうにできてるけどね」

「ううん、やっぱりか」

「とはいえ、そっちだとそんな修行なんてする場所がないよね。ていうか、下手したら通り魔とか言われそうだしね」

「そうなんだよね。……いや、僕は別に争い事がしたいわけじゃないけどね」

「でも、なんか戦うことになるようなことを考えているわけだ?」

「それは……」


 考えているのは、やっぱり姉の遺体を探すことだ。

 そこで出てきた秘密のオークションサイトとかいう存在。

 金持ちだろう堂城家でも一つしか手に入れることができなかった。

 誰に買われたかはわからなくても、ダウジングアイがあれば地道に捜索することはできる。

 だけど、姉の遺体が特別な存在になっていて、相手はそれがわかっていて手に入れているのだとしたら、まともな集団じゃないかもしれない。

 個人のオカルトマニアとかならともかく、謎の呪術集団とかみたいなのだったりしたらって考えたら、防衛手段は整えていきたい。


 だけどそんなこと、姉には言えない。

 言えばきっと、そんなことには関わらなくていいと言う。

 自分のせいで危険なことになっているなんて、姉だって嫌なはずだ。

 だから、そのことは言えない。


「ふっふ〜」

「なに?」


 なんか姉が得意げなんだけど?


「そういうことならやっぱりお姉ちゃんにお任せよね」

「なにさ?」

「いやいや、それはそうよね。そっちの社会だと、普段から剣とか鎧とか付けてたら、普通に逮捕されちゃうもんね。そういうのの対策も考えないといけないもんね」

「いや、姉ちゃん?」

「任せなさい! このお姉ちゃんが、アキヤを立派な変身ヒーローにして見せるから!」

「ヒーローになるとは言ってないなぁ」

「ふふふ、これは燃えてきたわよーーーーっ‼︎」


 大興奮を始めた姉を止めることはできなかった。


「そうと決まったら必要な素材の選定と、どこで取れるかの調査! ううん、忙しくなる!」

「そういえば姉ちゃん」

「なに⁉︎」

「前に鎧をあげたヴァレンナさんとはどうなったの?」

「どうって????」


 なんでそんなに「?」を重ねる?

 あんだけ仲良くなったんだから……いや、百合が咲き乱れるような関係を疑ったけど、そうじゃなかったとしても、仲良くなったらさ、一緒に行動するとかあるんじゃないの?

 ブラックサーペント退治では一緒じゃなかったみたいだけど。


「恩返しに鎧をあげてそれっきりだけど?」

「あ。別に一緒のパーティになるとか……そういうんじゃないんだ?」

「ふふふ、アキヤ。あんたはお姉ちゃんを甘く見てるわ」

「どういうことだよ?」

「このお姉ちゃんはね! 一人の時間が少なくなればなるほどストレスがマッハなのよ! たとえ仲良くなったとしてもずっと一緒なんて無理だから!」

「……ああそう」


 つまり、ヴァレンナの前でなんか声色が違ったのは、ただ猫被ってただけってことか。

 なんだよそれ。

 そしてあいにくと、猫が外れるほどの関係にはならなかったと。

 友人的にも……恋人的にも?


「はぁ、なんか疲れた」

「疲れないでよ。ほら、素材集めのダンジョンは選んだから、次は行くための準備よ。お姉ちゃんのために次々とアイテムを作ってよ」

「はいはい。わかりましたよ」


 止まらないなら流れに従うだけだ。

 僕は言われるままにポーションとかのアイテムを作った。

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