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白い闇

作者: 氷上 廉
掲載日:2026/04/18

四畳半のオアシスの中、枯れかけた観葉植物(あなた)を見守り続ける。


外の白い闇は一日中収まることはなくカーテンの隙間から忌々しくも漏れ続けている。


白い闇の中、あなたは生きてはいけない


私と同じ


白い闇に樹木は一つもない


あるのは機械と化け物に踏み荒らされた雑草だけ


闇の海の中、孤島でただ死を待っている


私と同じ


あなたは私、私はあなた




外の闇が一層強くなったとき、白い闇は一時的にオアシスへと侵入する。


部屋の隅に置かれた機械が白い闇へと動いていくから。


化け物と機械だけが白い闇で生きられる。


忌物だけが。


でも、この体も、オアシスも、あなたと会えたことも、全部彼らとそれらのおかげ。


彼らに従い、それらに生かされている。 


それを受け入れる自分への嫌悪を感じるけれど、行動は起こせない。


ただ毎日、今日こそはあなたと一緒に楽園へ、白い闇のない世界へ逃げようと思い続けるだけ。


あなたが元居た楽園へ。





そうやって何日たったかな


最後の葉っぱが地面に落ちる。


そうして私の心の中にまで白い闇が侵入する。


ようやく理解した。


あなたもまた白い闇を必要としていたことを。


私もまた白い闇を必要としていたことを。


私も白い闇へと、化け物になって、


でも、今までと変わらない気がする。いや、変わらなかったんだ。


「私も化け物だったんだ。化け物も私だったんだ。」


思わず、あなたに話しかけた。


うまく喋れなかったけど、その言葉は嫌なくらい、私の心に染みていく。


私の心の中に今まで必要としてたものが、生まれたのを感じる。


彼らもこうやって化け物になったのかな。


まだ私にはわからない。


でも、あってる気がする。


そうして私は彼らと同じに戻っていく。

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