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なんかコカコーラの宣伝に出てきたのを、書こうと思う。導入。
黒い熊が、道路を横切ろうとしていた。もう暗くなってから暫く経ち、ハエの音もしなくなった。
道路に沿って、数百メートル間隔にしか灯りのない場所で、熊が待っている道端には、光は届く距離になかった。廃品を載せた軽トラックが通り過ぎると、もう暫く静かになり、熊は両手を掻いてから道路の反対側に廻った。
その側には、小さな藪があり、全身を円を描くように動かして、痒みを紛らわした。そして、まだ道路が静かなのを聞くと、また反対側に渡り、そのまま丘の方にゆったりと駆けた。
熊は、丘の斜面の、身をちょうど隠すほどの大きさの穴に座り込んだ。周りは高い針葉樹林が密に生え、雨が降る時には、ほとんど雨も落ちてこない。熊はそのまま、そこで寝た。




