足音2つ
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
【アメーバブログ】
https://blog.ameba.jp/ucs/top.do
【男山教会ホームページ】
https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/
【YouTube】(不思議のパルプンテ)
https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos
【ノート】
https://note.com/unique_panda3782
【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:足音2つ
友達「なんかお前と歩いてるとさぁ、足音が2つ聞こえてくるんだよなぁ?」
友達「いや俺の足音じゃなくてさぁ、お前の方から2つ…」
友達がこう言うのには理由がある。
(回想シーン)
それは数年前のこと。
思い立ったが吉日の精神で田舎へ行った時、
ひとけの無い田んぼの中のあぜ道を歩いてた。夜。
その時、後ろから足音が聞こえてきたのだ。
「…もしやこれは…」
俺は結構、妖怪に詳しかった。
だからその足音を聞いたとき、
ピンとくるものがあったのだ。
「これは確実にべとべとさんの足音だ」
べとべとさんとは
『ゲゲゲの鬼太郎』などにも出てくる妖怪で、
夜道を1人で歩いている時など
後らから足音がもう1つ聞こえ始め、
道の片側に寄って、
「べとべとさん、お先にお越し」
または「お先にどうぞ」と言わない限り、
ずっとついて来ると言う代物。
特に危害を加えるという事はないけど、
その足音がずっと聞こえ続けるのでやはり不気味だ。
その時に俺は妖怪図鑑で知り尽くした、
「べとべとさん対処法」を全部思い出し、
見事なまでに、
べとべとさんに完璧に対応してやったのだ。
まず道の片側に寄り、べとべとさんの方は見ずに
少し斜に構えた姿勢を取り、
べとべとさんから見て遠い位置にある手、
すなわち左側の路肩に寄った俺は左手を少し差し出し、
「べとべとさん、お先にお越し」と言って、
その姿勢を微動だに崩さず、紳士のように
その場にずっと立ち尽くしていたのだ。
でもそれが仇となってしまったか。
「…お前ぇ、完璧な対応してくれるなぁ…」
と少し喜んだ風な口調でそう言ってきて、
足音が前に進まない。
無言か、あるいは「ありがとよ」とでも言って
俺を追い越して先に行くのが普通だったのに、
ずっと横に居る。
「(…うそだろ…なんだよこれ。先に行くんじゃないのかよ…)」
全く足音はそれからも鳴らず、
べとべとさんはどうやら俺の横にずっと居てくれ、
俺のことが気に入ったようだ。
そして俺が歩き出すと、さっきのように
足音が2つ聞こえてくるようになった。
完璧な対応をしたがばっかりに、
俺はべとべとさんから好かれてしまった。
(時間を現在に)
「…はは、まぁいろいろあってね…」
救いは、友達にもその足音が聞こえること。
なら時間をかけて話せばきっとコイツも
べとべとさんが居る事を信じてくれる…
そう思ってとりあえず
タイミングを見計らっている俺。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=cjOgAA3OIts
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬