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18話

閑話から戻りました。

 ノックの音で起床、おはようございますーっと。

 お昼の時間は過ぎたかな? 二時間くらい経ったのかな。あとで軽く食べた方が良さそうではあるなあ、身体が少しだるい感じがする。まあ後回し後回し。


「はーい、入って大丈夫だよー」


「失礼しますね。ダリア様の出掛ける準備が整ったので、旅の支度をしに行くとのことです」


 行動が早いなあダリアさん。まあその辺りは良いことか。じゃあツッコミを聞きに行きますかね。


「了解ー、すぐ出れるよー。どこへ行けば良い?」

「馬車が用意されてますので、外まで案内しますね」


 今日は真面目なメイドさんモードだ。ちょっとまた浮遊させて遊びたいけど今は我慢するかー。ダリアさんも待ってるし。


「馬車かあ、乗ったことないけどどんな感じなんだろう」

 

 夢の中ではあるけど、実際に体験したって感じじゃないから別カウントにしておこう。私にとっては夢も現実も大差ないけど。


「街道をゆっくりと行くだけですのでちょっと退屈かもしれないですね」

「あー、そっか。買い物行くだけだもんね」


 街の外を延々と走るわけではないのか。いや、そっちの方が暇そうかな? というか私たちの旅って移動手段なんなんだろう。まあ後でダリアさんとかリリムさんに確認すればいっか。気に入らなかったら変えればいいんだし。


「はい、お金等はダリア様が持ってくるそうですので、音和様は特に何も持たずに大丈夫とのことでした」

「あー、その辺りは王様との話で聞いたかな」


 聞いたよね? 悲しいかな、記憶力には自信がないからなあ。


「そうでしたか。買いたいものだけ考えてくれれば大丈夫とのことです。行く場所は決めてあるからと」

「私はほぼほぼ着いて行くだけだねぇ」


 気楽で良いけど。ダリアさん便利……じゃなかった、頼りになるなあ。いろいろ出来る人がいるって良いよね、私はそういうの苦手だし。むしろ得意なこととかないけど。


「音和様に期待されているのは、勇者としての戦闘能力ですからね、それ以外の些事は他の人がやる、ということなのでしょう」

「その些事の方が大事だと思うんだけどね。いや、だから信頼出来る王女様にやらせてるのかな」


「そうでしょうね。ダリア様は王様にとっては虎の子と言っても良いくらいの人材ですから。相当音和様には期待されているということでしょうね」


 虎の子の人材なの? あ、でも老子さんの一番弟子とか言ってたっけ。なんでも出来る器用な人って感じだし、その人を自国から一時的にでも出すというは本来なら損失かな?


「ダリアさんの優秀さはこれからも更に知っていくことになりそうだなあ」

「そうですね、一緒に旅をする仲間ですから、リリム様も含めてこれからいろいろと知っていけば良いと思います」


 なんせ名前は知ってるけどそれ以外知らないようなものだからなあ。フルネームすら知らないという……いや、聞いても多分忘れるからいいや。


「到着しました。皆さま待ちわびてるでしょうし、行ってらっしゃいませ」

「はーい、行ってくるねー」


 ダリアさんとリリムさんが既に待っていた。他にも数名いるけど、護衛か何かかな? 街の中で馬車使うといろいろあるのかな、まあ気にしなくて良さそうではあるけど。


「おまたせー」

「相変わらず軽いですわね……先触れ出してからそんな経ってないですから気にしなくて大丈夫ですわ」


 重い女は面倒って言われたり思われたくないしー。


「なんなら軽い通り越して浮いちゃおうか、こう、ふわふわーって」

「やめて下さいまし、目立つのはともかく奇異の目で見られたくはありませんわ」


 そんな奇異の目で見られるかな? まあそれはそれで、魔力さんが喜んでくれそうなんだけどなー。


「あの……そろそろ行きませんか?」

「そうですわね、向かいながらでも話は出来ますわ」


 さて、馬車はどんな感じかなー。




「……めっちゃ揺れるんだけど。街道だよね?」


 ものすごく揺れる。とてもとても揺れる。乗り物酔いにならないわけがないくらい揺れる。


「そこまで揺れてないですわよ? それでは山道などを走ったら大変なことになってしまいますわよ?」

「そう、ですね。むしろ良い馬車なのか、乗り合い馬車なんかとは比べものにならないくらい乗り心地良いですよ」


 これでかぁ……そっかぁ……。


「このままだと馬車酔い? っていうのかな、になりそうだから。ちょっと浮くね」


『馬車内で慣性の法則を無視しつつ浮く』


 乗り物内でイメージの使い方間違えると、車内の壁とかにぶつかるんだよね。これくらいのスピードなら問題ないけど、新幹線とかでやると悲惨なことになる。夢とはかくも理不尽なものなのか。


「浮遊しないでと言ったはずですが……まぁ馬車内なら良いですか」

「馬車内を泳ぐように浮くって、器用ですね……」


 暇なので馬車内をすいすいーっと泳いでみてる。魔力さんが喜んでいる感じで私も嬉しくなる。この魔力さんのなんとなくの感情を、みんなももっと知ることが出来たらいいのにって思うけど、みんながそこまで適正が上がったら、もっともっと戦争とかに使われちゃうんだろうな。

本日もありがとうございます。

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