戦闘
書き溜めが一万溜まりましたので、更新を再開します!
見つかった魔物は兵隊蟻と呼ばれる魔物だ。鉄をも嚙み切る大あごに、体を守る外骨格は、下手な皮鎧を超える硬度を持つ。だが何よりも恐ろしいのは、兵隊の名の通り、複数体規模から、時には数千規模を超える集団で連携して襲ってくる点だ。逆に言えば単体ではそこまで脅威とは呼べる強さではなかったりする。
「兵隊蟻か。 なかなか厄介な奴が現れたな」
「そんなに強いの?」
「強いというか、戦いにくいって感じかな」
「と、いうと?」
「相手が連携をしてくるから、実力差がないと決定打が決まりにくいんだよね」
「そ、それに体があんまり大きくないから攻撃が当てにくいんだよね」
「じゃあどうするの?」
「いや、作戦に変更はないよ、まず俺とレナで足止めを行うよ」
「わかりましたわ」
「じゃあ準備して。 俺が合図したら突撃、一番近い奴をそれぞれ狙ってね」
四人が静かに頷いた。兵隊蟻は六匹、まだこちらには気づいてない。
「レナ、3,2,1の合図で束縛系の魔法を。 どちらかといえば地面に押さえつけるようなイメージで」
「わかりましたわ」
「3,2,1!」
「魔なるものを捕らえよ【根の縄!】」
地面から伸びた根が兵隊蟻の胴体に絡みつき、捕縛した。しかし見方が捕まる姿を見て、二匹ほどレナの魔法から逃れていた。
「すみません、逃しましたわ」
「問題ないよ」
俺は魔力のこもった矢を二本打ち、レナの魔法から逃れた二匹の胴体を打ち抜いて、地面に固定させた。
「よし、行こう!」
俺のその合図とともに、ミラと、アリーシア、シオルが突撃していった。
「よし、俺たちは広がってサポートだ」
「わかりましたわ!」
左右に展開し、いつでも攻撃ができるようにしていた。
アリーシアは双頭槍の斬り上げでまだ絡みついていた兵隊蟻を斬っていた。
シオルは軽快なステップで二匹仕留めていた。そこはやはり、現役だろう、何の危なげもなかった。
ミラは武器のリーチという事もあり、なかなか戦いにくそうにしていた。なので援護することにした。
「助けるよ」
俺はまだ戦っているミラにそう声をかけて、弱めの爆発の属性をもった矢を、兵隊蟻の真下に撃ちこんだ。
兵隊蟻が宙に浮き、ミラはその兵隊蟻を丁寧に仕留めた。
「助かった」
「気にしないで」
その後は特にこれといった問題はなく、残りを始末できた。
長らくお待ちしました。中間考査などがありましたが、何とか一か月以内に終わりました!