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家庭訪問3

二話目です

「やっぱり、ケイデェン産の紅茶はおいしいな」

「確かに香りも味の深みもすごいよねぇ」

「そういっていただけて光栄でございます」


 俺達に紅茶を淹れてくれた給仕(きゅうじ)さんがそう言って、頭を下げた。


 すると、二階の方から何やら大きな音を立てながら、一人の男性が下りてきた。


「殿下に鏡魔術師様がおられるという事は誠でございますか?!」

「父上、落ち着いてくださいまし」

「何を言っておるレナ!」


 どうやら下りてきたのはレナの父親のようだ。

 三十代後半らしいが、そう感じさせないほどの、凛々しい顔をしている。髪は銀髪のオールバックなので、レナの髪の色は母親譲りなのだろう。


「ご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。 私がこの屋敷の当主、グレイ=フォン=ケイデェンです」

「丁寧にありがとうグレイ伯爵」

「どうも、お邪魔しています」

「いえいえ、このような粗茶でしかおもてなしできず申し訳ございません」

「十分に素晴らしい茶だから、気にしなくていいぞ」

「感謝します」


 おぉ、シンラが王族してる。なんか新鮮だな。


「レナのクラスメートの皆様もわずかな時間ではありますがどうぞごゆっくりとしてください」

「では、お言葉に甘えさせていただきます」


 代表してアレックス先生がそう答えた。


 そこからさらに数分後にレナが支度を終えて、次のところに向かおうとすると、グレイ伯爵に呼び止められた。


「こちら、少量ではございますが、我が領地であるケイデェン産の茶葉でございます。 今現在ご用意できる最高品質のものを(こしら)えさせていただきましたので是非ご家庭で味わってください」

「そんな、ありがとうございます」

「いえいえ、むしろこのようなものしかご用意できず、申しわけないです」

「いえ、私もケイデェン産の紅茶はとても好きなのでとてもうれしいです」

「そういっていただけると幸いです」


 そして俺たちは、レナの屋敷を離れた。その時にグレイ伯爵自ら、門まで見送りをしてくれた。


「父上がお騒がせしてしまい申し訳ありませんわ」

「いや、そんな事は無いぞ」

「殿下にそう言っていただけると助かりますわ」

「次は私のところですね」


 そして俺たちはガネスの屋敷に向かい歩き出した。みんな休憩を挟んだからか、先ほどより少し足取りが軽やかになっている。


「こちらです」


 そういってガネスが手を向けた屋敷はやはり公爵家というべきか、かなり大きなものだ。平民の持つ一般的な一軒家が百軒はすっぽりとはいる広さをしている。にもかかわらず、隅々まで手入れが行き届いている。


「では、支度をしてきます」


 そういって、ガネスは屋敷の中に入っていった。それから十分後ほどして、ガネスが戻ってきた。

更新率悪くてすみません

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