機光鎌
初めてのコンテストなるものに応募してみました。
重複応募可能という事なので、
集英社大賞2
OVL大賞7M
という二つに応募してみました。生暖かい目で見守ってくださるとうれしいです。
「あの……」
「ん? どうした?」
「えっと、索敵魔法に魔物が二匹かかりまして……」
「それがどうした?」
「片方が恐らく希少種の魔物でして……」
「「「「「「「「「「希少種?!」」」」」」」」」」
「そしてもう一体が、はぐれの飛竜だね」
「飛竜?! だったら早く逃げないと!」
「え?」
「え?」
「え、先生なんで逃げるんですか?」
「なんでって……そうだ、ミラトがいるわ……」
「では、このあたりで迎え撃ちますね」
「周りに被害出すなよ?」
最初こそ、飛竜と聞いて逃げる準備をしようとしていたアレックス先生は、俺がいると理解すると、まるで周りに軍隊がいるかのように落ち着きだした。
「そろそろ来ますね」
そろそろ近づいてくると察知し、俺は鏡の世界の中から武器を取り出した。たまには違う武器も使ってみないとね。
「実戦で使うのは初めてかな?」
俺が取り出したのは、皆にも見せたことのない一つの鎌のようなものだった。
「なんだそれは……」
「これは【機光鎌・集光】と呼ばれえる、一応分類上は大鎌だよ」
「鎌、なんすか?! そんなの見たことないっす?!」
そう、この鎌の見た目はとても不思議なのだ。銀を主体とし、ところどころに淡く光る黄緑色のラインがあり、そして何より、
「だって刃がついてないっすよ?!」
そう、刃がついてないのだ。石突のある、俺の身長の二倍ぐらいある棒の先に、四角い銀の長方形のようなものが横向きについているだけなのだ。
「まぁ、見てて」
俺が魔力を込めると、持ち手と繋がってない方の端の方が開き、ラインと同じように淡く黄緑色の刃が生成された。
「フッ!」
俺が軽く鎌を斬り上げると、生成された刃が目にも止まらない速さで飛んでいき、数明後に、甲高い鳴き声と共に大きな地響きが起きた。
「な、何をしたんだ?」
「なにって、飛竜の羽を切り落としただけですけど?」
「切り落とした?!」
「え、だって飛ばれてたらめんどくさいじゃないですか」
「そうだけどなぁ……そうだけど……」
アレックス先生はなんか頭を抱えだしたけど、何かおかしいことをしているのだろうか? え、だって制空権を取られてたらめんどくさいじゃない。
「飛べない飛竜はただのでかい蜥蜴ってね! ……あれ?」
あれ、滑った? まぁ、そろそろ切り落とした本体がこっちによって来るので、そいつの処理をそろそろ終わらすとするか。
機光鎌・集光
材質は神鉄。つまり神器に分類される。
一見すると刃のない棒にしか見えない。
【魔力刃生成】魔力を込めることで刃を生成することが可能。また、その生成した刃を飛ばすことも可能。その速さは光に匹敵する。飛ばした刃は破壊される、もしくは意図的に消去しない限り、遠隔操作可能。
また、刃を生成せずに、ただの魔力を凝縮したレーザーのように放つことも可能。
上記の効果により、近、中、遠距離すべてに対応可能。
【結界破壊】生成した刃等は、結界など身を守る効果を持った魔法の効果を破壊する。