鏡の部屋
今月はカクヨム更新月にしようと思うので、更新率は低めです
「はい、いらっしゃいませ」
俺は移り鏡を使い、クラスメートを皆、鏡の部屋に招待した。リリーには先に鏡の部屋の家の中に入ってもらって、お茶や、お茶菓子などを用意してもらっている。
「え、え、えぇ?!」
「これはまた……大層なところですわね……」
「す、すごいなぁ……」
「ここ凄い……」
「凄いここ……」
「これは……なぜ太陽があるのだ?」
「いやぁ~これは予想できなかったわね……」
うんうんやっぱりみんなそんな感じになるよね、俺もなったもん。もう慣れたけど。
「あ、えーと……とりあえず家に向かおうか」
俺は鏡の部屋の中で固まっている皆を率いて、家の中に入った。もちろん家の大きさにみんな絶句していたが、その反応は鏡の部屋に来た時と大差なかったので、割愛させてもらおう。
「あ、お帰りなさいミラト様」
「ただいま、ありがとうリリー」
とりあえず、皆を椅子に座ってもらった。
「と言っても……何するの?」
家に来たいといわれたから呼んだけど、実際何すんのだろうか。
「「「「「「「なにしよう?」」」」」」」
「決めて無かったのにきたの?!」
つい机から身を乗り出してしまった。
「だってミラト君の家っすよ?! 来たいに決まってるじゃないすか?!」
「なんでちょっとキレ気味なの?!」
分かるよ? 友達の家って憧れるよ? でもせめて何するかは決めない?!
「じゃあ、ミラトに魔法を教えてもらうのはどうかな?」
「それは確かにいい案だが、ミラトは大丈夫なのか?」
「あぁ、まぁ~別にいいけど……」
「じゃあそうしても平気か?」
「いいけどシンラは見学ね」
「えぇ?! なんで?!」
「少し急ぎすぎなの」
「はい……」
あからさまにシンラはしゅんとしていたが、急ぎすぎてもいいことなんて特にないしね。
「じゃあ移動しようか」
「移動?」
「あぁ~またあそこに行くのか」
「殿下は知っているのですか?」
「あぁ、ちょっと……というか、かなりビックリするぞ」
「そ、そんなに何ですか、殿下?」
「それは気になるわね」
「そんなにすごいのですかぁ~」
「とりあえず行くよ……」
俺は移り鏡で鏡の部屋の二階層である荒野に来ていた。
「ここは?!」
「お、ガネスきた?」
ガネスに続くようにみんなが移り鏡から出てきて、ガネスと似たような反応をする。
「ここなら魔法をどれだけ撃っても問題ないでしょ?」
「た、確かにそうだけど……」
「まだまだミラトさんのすごさというか、異常さに慣れれそうにはないですわね」
「ほんとそうね……」
なんか呆れられた。え、これ俺悪くないよね? えぇ、俺がおかしいの?
今月からカクヨムにて新連載、
刻印~文字を刻み、書き換える英雄譚~
というものを書いています。興味があれば、数話しか投稿してませんが読んでみてください。