告白された事実
「さてと、アレックス先生に言われた通り、皆のジョブを確認しようか」
「どうやるんすか?」
「ギルドカードに魔力を通してみて」
「おぉ! 何か浮かんできたぞ」
「そこにある職業の欄を見てみて」
「お! 俺は鍛冶師になってるっす!」
「私は魔術師だな」
「わたくしは樹術師ですわ」
「ミラは魔法双剣士」
「魔法双剣士だよ。 ミナは」
「ぼ、僕は双剣士だよ」
「私は魔法槍術師だって」
「まず、ガネスは属性の選択をした方がいいね」
「属性の選択だと?」
「魔術師のままでもいいんだけど、属性を決めるとその属性の魔法の威力が上がったり、高難易度の魔法が習得しやすくなったりするんだ」
ちなみに属性選択してない魔術師は、メアが俺の中では一番最初に出てくる。今何してるかは知らないし、知るつもりもないけど。
「なるほど」
「今日の授業が終わったらギルドによって、進化の宝玉を使って変更してきたら?」
「あぁ、そうしよう」
「ところで、ミラトさんはともかく、リリーシャさんの職業は一体なんですの?」
「私は魔法双剣士です」
「まぁ、言わなくてもわかると思うけど、俺は鏡魔術師だね」
「して、殿下は一体?」
「そのことなんだが……先生も来ていただけますか?」
「おう、なんだ?」
シンラは先生を呼び出し、昨日の夜に発覚したことを皆に打ち明けた。
「実は……私は天候魔術師だったのだ」
「……そうか」
アレックス先生は静かにそう呟いた。
「殿下は今後、どうするつもりですか?」
「私は天候魔法を極めようと思う」
シンラは何のためらいもなく、そういい放った。その時のシンラの目には絶対に揺るがないといった、意志の強さが見れた。その目を見て何か言おうとしていたガネスやアレックス先生は口に出しかけた言葉を発さず、少し間を開けてから、シンラに言い放った。
「殿下が決めたなら私は何も言いませんよ」
「まぁ、あれだ……生徒の意見を尊重するのも教員としての仕事だからな」
「すみません」
「謝らなくていい……んで、全員の職業は分かったか?」
「分かったっす!」
「よし、じゃあ黒板にそれぞれの名前と職業をかき、どこに分類されるかを予想して書いてみろ」
そういってまたアレックス先生は離れていった。俺たちはまた話し合うこととなった。
「まずミラトの鏡魔術師は間違いなく伝説職業だな」
「そして殿下は失われた職業ですね」
「あとは……レナの樹術師が希少職業ぐらいかしら?」
「恐らくそうだな」
「おまえら終わったか?」
「はい」
「よし、じゃあ確認していくぞ」
そして、先生に座るように促されたので、俺たちは一度座った。
もう少し、授業は続きます