それぞれのバトルスタイル
明日(正確には今日)ハロウィンなので、特別ストーリーをかけたらいいなぁ、と思ってます
【骸骨坑道】三階層。ここまではあまり強い敵は出てこないのですべて俺が倒して進んだ。ほかの冒険者の手柄も取らないように最短距離の道中にいる魔物だけを倒して進んだ。みんなが呆れていたのはご愛敬だ。
「さて、この階層ぐらいから皆に戦ってもらおうかな」
「思ったよりサクサク進めたっすね!」
「ほ、本来はもう少し手間取るんだけどね」
「まぁ、普通はそうだろうな。 ミラトがおかしいだけだ」
「お、さっそく一匹いるし、誰か倒してみようか」
「私から行く」
そういったのはアリーシアだ。左手には自分の背丈の二倍近くある双頭槍のを持っている。シンプルな鉄製だが、刃の部分に魔鉄が使われているようで、魔法属性も持ち合わせているとか。
「わかってると思うけど、胸の魔石を狙うといいよ」
「ありがとう、ミラト」
アリーシアは現れたスケルトンに向かっていた。スケルトンは手に持っているボロボロの剣で斬りかかったがアリーシアは上手く弾いた。そのまま流れで槍の反対側の刃でスケルトンの剣を持っている方の腕を切り落とした。
「これで……終わり!」
その後、体をくるりと回転させ、剣をはじいた方の刃でスケルトンの胸にある魔石を砕いた。
「ふぅ……」
「おつかれ、アリーシア」
「ありがとう。 で、どうだった?」
「とりあえずは平気かな? あとはやっぱり駆け引きとかになるけど、その辺は経験だし」
「そう……わかったわ」
「さて、次はレオに行ってもらおうかな」
「お、任せるっす!」
そして数分ほど歩くと、スケルトンを発見した。先ほど話した通り、レオが対処する事となった。レオが持ってる両刃の片手斧はアリーシアと同じ、鉄製だが先端の方に小さな土の魔石がついている。魔石にはその属性の威力を上げる効果がある。それは大きさや、純度、魔物のランクなどの様々な要因があるが、それでも値は張る。それだけ稼いでる証拠だろう。
「行っすよ~!」
レオはスケルトンに向かって走り出すと、斧で斬りかかった。スケルトンは手に持った剣で受けようとするが、ボロボロすぎて剣は壊れてしまった。
「うわ!」
しかし体重をかけすぎたのか、そのままバランスを崩してしまった。スケルトンの武器を破壊したことがせめてもの救いか。
「【土弾!】」
斧の先端の魔石が光り、ほんの少し、威力の上がった土弾はスケルトンの頭を吹き飛ばし、何とか倒すことに成功していた。
「危なかったす~!」
「かなり危険だったね」
「うっ……アリーシアさん。 そんなはっきり言わなくても分かってるっす」
「ま、まぁ、でも最後の切り返しはよかったと思うよ」
「シオル君……ありがとうっす!」
「当面の課題は斧の扱いを片手でも扱えるようになろうか」
「そうっすね」
「じゃあ、次はガネス行こうか」
「わかった」
俺達はさらに進みだした。
ハロウィンと骸骨坑道は何の接点もありません。偶然です