入学式
更新遅れました!すみません!
「ここが王立魔導学園かぁ」
「お、大きいですねぇ……」
「そうか?」
「さすがネイシスだな……」
「まぁ、他国よりは大きいとは思うが……どこもこんなものではないのか?」
「そんなわけないだろ」
「そういうものか」
「そういうものだ」
俺たちの目の前には、本校舎と思える大きな本校舎に、そこから延びる廊下に繋がれた副校舎がある。さらにはギルドの倉庫と同じくらいある倉庫が二つに、その建物すべてが入っても有り余る、校庭がある。ちなみに入学式は魔導練習場(副校舎の方)でやるらしい。え、確か今年の入学人数は三百人近くいたよね?!
「ほら、二人とも。 惚けてないで行くぞ」
「これに慣れてるシンラすごいな……」
「? そうか?」
「これがあの口調になると考えると……インパクトすごいな」
「それは……秘密でお願いします……」
「しょうがないなー」
シンラが小声で話してきたので、俺も小声で返しておく。リリーも聞こえなかったのか、隣で首をかしげていた。
「コ、コホン……とりあえず入学式が始まるようだから魔導練習場に向かうとしよう」
「そうだね。 リリー行こうか」
「はい」
そして俺達はシンラと共に移動した。その道中、俺たちはすごい視線を感じた。王族に先日、姿を公開した、伝説職業の俺、そして目麗しいリリーだ。注目するなという方が難しいのだろう。俺たちは魔導練習場を目指し、廊下を歩きながら会話をしだした。
「なんか、すごい視線を感じますね……」
「まぁ、珍しいんだろうな」
「気をつけろよ、ミラト。 いくら魔法道具で姿が公開されたとはいえ、それは上空に映されたものだから、お前の顔を知らない者の方が圧倒的に多いぞ」
「つまり…………何を気を付ければいいの?」
「はぁ……つまり、俺と絡んでいることに嫉妬して絡んでくる貴族、麗しいリリーシャ殿を欲し、絡んでくる貴族たちがいるかもしれないということだ」
「なるほど、リリーは確かにかわいいからな」
「か、かわいい……」
「そういうことだ。 お、そろそろつくみたいだな」
「いや~、長いな」
「これからこの施設はよく使うから覚えとくといいぞ」
「なるほど。 最悪、移り鏡使えばいいか」
「それでもいいけど……まぁ、いい」
俺達はドアを開けて、中に入った。部屋に入った瞬間に俺は周りに目を奪われた。魔法耐性がしっかりと張られている。魔導練習場は予想より広く、奥にはステージがあった。え、てか、広くない? 奥行きだけならギルドの倉庫よりあるぞ。まぁ、横もギルドの倉庫並みにあるけど。
「おぉ、すごいな」
「ここは魔導練習場だが、集会場も兼ねてるからな。 ちなみにあのステージなどは収納可能だ」
「へぇ~」
「それより座るぞ。 二人とも俺の隣だ」
「そうか。 で、どこに座るんだ?」
「一番前の列だ」
「わかった」
そして俺たちが座り、数十分後にステージの中心に、一人の老人が現れた。
「これより、王立魔導学園入学式を執り行う!」
その第一声が響き渡り、入学式が始まった。
そろそろ中間テストがあるので更新頻度は落ちます!すみません!