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雑談

少し長めです

 次の日、俺たちは鏡の部屋で一夜を過ごし、朝になると、王都に向かった。散策も兼ねて少しの間、王都をぶらついてみることにした。


「なぁ、兄ちゃん! 串焼きはどうだい?」

「串焼きか。 リリーはどうする?」

「頂いても……?」

「わかった。 おっちゃん、二本くれ」

「あいよ! じゃあ二百ルナだ」

「二百ルナ。 ぴったりだ」

「確かに。 じゃあ少し待ってな」


 そういうと屋台のおじさんは肉を焼き始めた。辺りに香ばしいにおいが広がりだした。

 ちなみにだが屋台の人に声をかけられるのは、これで五回目だったりする。果実屋のおばちゃんに急に声をかけられたリリーが驚いてビクッ! とした時はつい笑ってしまった。

 そんなことを思っているうちに肉が焼けたようだ。


「あいよ! 串焼き二本お待ち!」


 俺は串焼きを二本受け取ると、リリーに一本手渡した。そしてそのまま串焼きにかぶりついた。


「うまいな、これ」

「だろ? うちの自慢のタレだからな」


 確かにこのタレは旨い。果実の優しい甘みの後に、ピリッと来るスパイスの適度な辛みが肉のうまみを引き出している。気づけば俺は串焼きを食べきっていた。リリーも食べきっていた。とてもお気に召したようで、尻尾がブンブンと揺れている。


「旨かったよ。 また今度寄らせてもらおうと思う」

「おう。 待ってるぜ」

「じゃあリリー。 行こうか」

「はい」


 俺たちは屋台から離れて、王都の中心にある王城目指して歩き出した。











「相変わらずでかいよなー」

「ほんとに大きいですね」


 俺とリリーは王城をしたから見上げながら、そんなことを話した。にしても本当にでかい。どうやってこれを立てたんだろうか。


「さて、じゃあ、レイソルのところに向かうか」


 俺はそう言いながら、移り鏡を作ると、くぐった。そのあとにリリーがついてきた。


「ん? どうしたのだミラトよ」

「やあレイソル。 実は素材の買取をまたお願いしようかなと」

「わかった。 フォーディル、査定士を呼んでくれ」

「承知しました」


 と、部屋からフォーディル宰相が出ていった。ちなみにここはレイソルの私室で主に仕事を行う部屋らしい。もちろん転移の許可は得ている。


「それで、今回は何を倒したのだ? ミラトよ」


 俺の前のソファーに座るとレイソルは聞いてきた。ついでと言っては何だが、レイソルは亜人差別はせず、リリーもソファーに座らせてくれている。


「見てからのお楽しみかな」

「それは……またすごいものを倒したみたいだな」

「まぁね」

「しかし困ったな」

「ん? どうした?」

「ミラトの持ってくる素材はどれも一級品過ぎてな、加工できる者が少なくてな」

「そうなんだ」

「うむ。 だがどんなものにしてもすごいものになるのだけは確信している」


 そういうレイソルの顔はとても誇らしげで、自分の考えをまったく疑ってないように見えた。

 元を言えば俺のせいだしな。そうだ。


「よければ俺が加工しようか?」

「よいのか?」

「俺も武器とかを作ってみたかったし、加工の練習のついでになるけど」

「いや、それでもいいよ」

「じゃあ査定が終わったら早速してみるよ」

「うむ。 素材は後で持ってこさせるとしよう」

「ミラト様、リリーシャ様、王よ。 査定士の用意が整いました」

「じゃ、向かうか」


 俺たちは立ち上がり、査定士のいるところに向かって歩き出した。

カクヨムの方もよければお読みください!


世界最強の職業がゲーマーって本当ですか?!

~その男異世界でもチート級に生き残る~


異世界転移物となっています!

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