帰還
今回あとがきに重要情報を書きます
移り鏡をくぐると俺たちはギルドの入り口の前に出た。
「数時間ぶりとはいえ、やっぱ外はいいなー」
「すげ……本当に転移した……」
「さてと報告に行きますか。 メネリアスはどうする?」
「お、おぉ。 俺も行くわ」
「じゃ、一緒に行こうか」
そして俺たちはギルドの中に入り、三階を目指して階段を上がっていった。
「ただいまー。 ステアさんいるー?」
「おい、ギルドマスターだろ?! そんな気やすく呼ぶなよ!」
「あら、もう帰ってきたのね。 お疲れ様」
メネリアスが俺を注意しようとしていたが、その前にステアさんが下りてきた。
「討伐は終わったんだけど……俺らが倒したってゆうか……」
「? どうしたの?」
「いや、道中にリザードマンキングがいたし……」
「リザードマンキング?!」
「それどころか……なぁ?」
「あぁ、あいつは俺も驚いたな」
「な、何があったの?!」
「とりあえず大牙魚の死体見せますね」
俺は氷魔法で床を薄くコーティングすると、その上に大牙魚の半身を乗せた。
「これは……どうしたの?」
「見ての通り横取りされた」
「何に?!」
「破水大蛇」
「破水大蛇…………それでその破水大蛇は?」
「はい」
大牙魚の隣に黄金魔法の剣で斬った頭を出した。相変わらずでかいなぁ。
「…………」
「あ、でも買取はレイソルのところでしてもらう予定だから」
「お、おいミラト。 レイソルってだれだ?」
「えっと確かフルネームは……レイソティール=フォン=ネイシスだったかな?」
「おまっ! ネイシスっていったら……」
「国王だね」
「なんて口きいてるんだー!」
「いや、だって……」
「き、聞かれたら、打ち首だぞ……」
「レイソルはそんなことしないよ。 それに」
「?」
「ぶっちゃけ、俺の方が権力上だし」
「そうだった……」
「大げさだなぁ」
「はいはい、コントはしてなくていいから」
「これがコントに見えるんですか?ギルマスは……」
「彼とかかわるなら、こんなことで驚いていたらやってけないわよ」
「頭しまっていいー?」
「えぇ、ありがとう。 にしてもきれいな切り口だけどどうやって倒したの?」
「上から黄金の剣で一撃だった」
「黄金の剣?」
「黄金魔法の理想の黄金郷で」
「また葬り去られた魔法を使ったのね……」
「潜ったりされると倒すの大変だからとっさに……」
「じゃあリリーちゃんの白銀魔法は使わなかったのね?」
「はい。 ミラト様の独壇場でした」
「リリーシャちゃんも葬り去られた魔法使えるのか?!」
「白銀魔法だけですが……」
「この二人、すごすぎる……」
「ははは……お疲れ様ね」
「じゃあその報告をしに来ただけだから」
「えぇ、分かったわ。 情報ありがとう」
「気にしないで、あとその魚はメネリアスにあげて」
「そ、そんな!俺は何もしてないからもらえねーよ!」
「道案内してくれたし」
「そんなの普通だろ?!」
「まぁまぁ、それじゃあ、今度パーティーメンバーに会う際にそのお金でおごってくれよ」
「……しゃーないな。 ありがとな」
「おたがいさまだろ?」
「ほぼおんぶにだっこだったがな。 明日の十時ごろにここに来てくれ。 その時間帯にパーティーみんな集まるからな」
「わかった、じゃぁまた明日な」
「おぉ、じゃーな。 リリーシャちゃんも気を付けて」
「はい。 ありがとうございます」
「じゃあ査定士呼ぶわね」
「お願いします」
そんな会話を聞きながら俺たちは階段を下りて行った。
PV五万突破を記念して、カクヨムにて新連載!
世界最強の職業がゲーマーって本当ですか?!
~その男異世界でもチート級に生き残る~
を昨日より連載し始めました!
話数は本当に少ないですが興味あれば是非!
ペンネームは同じ「鏡花水月の幻想」です!