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ネイシス王都のギルド

長らくお待たせしました! すみませんでした!

 王家に買い取りをしてもらった俺たちは依頼を受けに王都にあるギルドの向かうことにした。


「確かレイソルが言うには大通りにあるとは言ってたけど……」

「お、大きいですね……」


 俺たちの目の前には、周りに比べて二回りほど大きい建物があった。

 憶測ではあるがトコルの街にあった支部より四、五倍はあるんじゃないかな?


「ミラト様、ここは本部ですか?」

「いや、これも支部らしい」

「え?! じゃあ、本部はどこにあるんですか?」

「俺も行った事は無いんだけど、海の上にある一つの島がギルド協会の本部で、各国すべての国がその島には不干渉だと協定で定められているらしい」

「へぇ~そんな島があるんですね」

「いつか行けたら行こうか」

「はい!」


 そんな会話をしながら俺たちはギルドの扉を開けた。








 王都のギルドはやはりにぎわっていた。今は昼過ぎにも関わらずトコルの街の数倍の人がいた。

 そこにはヒューマンのほかにも獣人やエルフなどの種族もいた。


「トコルに比べて亜人差別はないみたいだな」

「そうみたいですね」

「あぁ、レイソルの手腕がうかがえるな」


 どの冒険者も生き生きとして、とてもいい顔をしている。


「リリー。 俺たちは上に行くよ」

「あれ、ここの階じゃないんですか?」

「ここのギルドはね、EからCの冒険者は一階に、BとAの冒険者は二階、S以降は三階と決められているんだ」

「? なんでですか?」

「恐らくだけど差別化による意識向上が目的じゃないかな? 上の階に行くほどサービスも豪華になってるらしいしね」

「そうなんですね」


 そして俺たちが上に登ろうとするとまさにテンプレ。肩を誰かに掴まれた。


「おいおい、兄ちゃん。 ちょっと待てよ」

「……いったい何の用ですか……」


 ニヤニヤ、ニタニタとしながら男たちが数人近寄ってきた。


「お前さん新人だろ。 俺たちがいろいろと教えてやるよ」


 そういっているが男たちの目線はリリーに向けられていた。リリーは厭らしい目を一身に受け、俺の後ろに隠れた。


「おいおい、嬢ちゃんその反応はないだろ~」

「や、やめてください!」

「いいじゃねぇかよ。 そんな奴といないで俺たちと遊ぼうぜ」


 と、ついに手がリリーに向かって手が伸ばされた。さすがに見逃すことはできない。

 俺はその腕をつかむとそのまま、


 バキッ!


「ぐわあああぁぁぁぁあ!」


 ()()()()()()


「い、痛えええぇええええええ!」


 と、腕を握りつぶされた奴は喚いていた。俺とリリーは男たちに対して完全に敵意むき出しだったのでそれも相まってか、周りの冒険者たちは野次馬と化していた。


「な、何すんだよ! お前……俺たちは階級Cの冒険者だぞ! こんなことは許されないからな! お、お前ら、ぼさっとしてないでこいつを殺しちまえ!」

「お、おう!」


 武器を抜いた男たちが俺たちに向かってきた。リリーはすでに【対の双剣 連】【対の双剣 撃】の柄に手をかけて抜刀体制に入っている。これ放置したら男たち腕の一本や二本はなくなってしまうのでは?


「リリー。 俺がやるから」

「……承知しました」


 リリーは柄から手を放し従者のような控え方をした。でも、リリーの尻尾はブンブンと揺れている。


「……お前たちから仕掛けたんだからな? それなりに痛い目は見てもらうぞ?」

「やってみろやぁぁぁあ!」


 と、剣が振り下ろされるが遅すぎて話にならない。


「【衝撃(インパクト)】」

「ガハッ!」


 と、一番手前にいた男が後ろの男たちの内、二人ほど巻き込みながら吹っ飛んだ。

 もちろん死んでない。こういう時に【衝撃(インパクト)】は本当に便利だと思う。


「もう許さねぇからな!」


 と、奥にいた魔法使いらしき服装をした男が詠唱に入った。え? 詠唱いる?


「……【念動力(サイコキネシス)】」

「うわぁ?! な、なんだぁ?!」


 奥にいた魔法使いらしき男の体がフワリと浮くとすさまじい勢いで吹き飛ばされた。


 そして二分後には十数人ほどいた男たちはまさに死屍累々といった様子で転がっていた。

いろいろと書き方に関してお話していただきましたが自分はこれから今回のような書き方で進めていこうと思っています。アドバイスしていただいた方々、ありがとうございました!


そして今回再登場したリリーシャの武器について説明していきたいと思います!


対の双剣 連


緋色の剣。刃渡りは約五十センチほどで、見た目より軽い。

材質はオリハルコンを元に作られており、魔法を消滅することができる。ただし、十時間のクールタイムあり。

また、名の通り連続攻撃するごとに威力が一、一倍一、二倍となる。


対の双剣 撃

蒼色の剣。刃渡りは五十センチほどで、見た目よりも軽い。

材質はアダマンタイトでできており、自らが通した魔力より、込められた魔力の少ない魔法を跳ね返すことができる。

また、名の通り、一撃の威力を高める効果があり、魔力を一定数込めた後に、その倍を込めると二倍、一定数の三倍込めると三倍となる。

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