表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

228/274

気づき

今日で投稿し出してから四年目になります! それと、皆様のおかげでPVが90万を突破しました!

ミリオンまで、もう少しとなりました。今後も不定期に更新していくので、お付き合いくださると嬉しいです!


あ、あともう少しでこの章終わります。逆にまだ終わらないの?とかは言わないでください(笑)

「さて、次はどうする?」

「……っ!」


 俺のことを悔しそうな声を上げながら見つめてくる。


「なんで……ですか」


 ポツリとアザレアが呟く。アザレアはそのままポツポツと思いを吐露しだす。


「なんで、なんで私を否定するんですか……なんで、私を……私のこの、思いを受け入れてくれないのですか……?」

「アザレアちゃん……」

「もう嫌なのです! もう、独りは……独りぼっちは寂しいんです。 辛いんです。 もう、あんな暗い場所に戻りたくないんです!」


 そういうアザレアは瞳から、薄く涙を流していた。

 俺はアザレアの目を正面から見つめながらはなしかける。


「君の寂しさを分かるとか、そんな無責任なことは口にしないよ。 そして、君のその寂しさを、辛さを和らげてあげたいとも思う」

「では、良いではないですか?! なぜ、なぜ私を否定するのですか?!」

「俺が否定してるのは君の気持ちじゃない。 君の今の()()だよ」

「何を……!」

「落ち着いて、周りを少し見てごらん」

「一体それが……?!」


 俺に言われて周りを見渡すアザレア。


「うわぁぁぁぁぁあん! ママー、助けてー!」

「皆さん押さないで! こっちに早く避難を!」

「あんた、歩けるか?!」

「お願い助けて!」

「こっちだこっち!」


 アザレアの瞳には崩壊した建物に、周囲からの悲鳴、避難誘導の声に、怪我人の搬送などが入ってくる。

 その景色を見て、アザレアはフラつきながら息を飲む。


「君は今、君以外の大事な物を奪っているんだよ。 それは、君がされた事と何が違うの?」

「そんな……私は、今の私がしてる事って……」


 アザレアは地に足をつけ、その後その場にヘタリと座り込む。


「あっ……あ、うぁぁぁぁぁぁぁぁ! 私は! 私、私が!」


 俺はアザレアにゆっくりと歩み寄っていく。今の所アザレアからの攻撃の手は止まっている。


「もう、やめようアザレアちゃん。 そして、ちゃんと話そ?」

「ミラトさん、私は……私が、私がしたことは! うわぁぁぁぁぁぁあ!」


 そう言って涙を流すアザレア。そのアザレアに近づいていき、俺は頭を撫でようとした。その瞬間だった。


「あぁぁぁぁぁあ!」

「なっ?!」

「ミラト様!」


 アザレアから、見てわかるほどの黄金色の魔力が溢れ出す。


「助け、て……ミラトさ、ん……」


 アザレアが苦しそうな声を上げながら、手を伸ばしてくる。

 俺はその手を掴もうと、手を伸ばした。だが、アザレアから溢れている魔力が薄い幕を張り、俺の手をバチッと弾く。


「たす……け」

「アザレアちゃん?!」


 幕に完全に覆われたアザレアの声が途切れ、そのアザレアを覆うように無数の黄金でできた蔦や蔓、さらには地面から根っこが生えてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ