気づき
今日で投稿し出してから四年目になります! それと、皆様のおかげでPVが90万を突破しました!
ミリオンまで、もう少しとなりました。今後も不定期に更新していくので、お付き合いくださると嬉しいです!
あ、あともう少しでこの章終わります。逆にまだ終わらないの?とかは言わないでください(笑)
「さて、次はどうする?」
「……っ!」
俺のことを悔しそうな声を上げながら見つめてくる。
「なんで……ですか」
ポツリとアザレアが呟く。アザレアはそのままポツポツと思いを吐露しだす。
「なんで、なんで私を否定するんですか……なんで、私を……私のこの、思いを受け入れてくれないのですか……?」
「アザレアちゃん……」
「もう嫌なのです! もう、独りは……独りぼっちは寂しいんです。 辛いんです。 もう、あんな暗い場所に戻りたくないんです!」
そういうアザレアは瞳から、薄く涙を流していた。
俺はアザレアの目を正面から見つめながらはなしかける。
「君の寂しさを分かるとか、そんな無責任なことは口にしないよ。 そして、君のその寂しさを、辛さを和らげてあげたいとも思う」
「では、良いではないですか?! なぜ、なぜ私を否定するのですか?!」
「俺が否定してるのは君の気持ちじゃない。 君の今の行いだよ」
「何を……!」
「落ち着いて、周りを少し見てごらん」
「一体それが……?!」
俺に言われて周りを見渡すアザレア。
「うわぁぁぁぁぁあん! ママー、助けてー!」
「皆さん押さないで! こっちに早く避難を!」
「あんた、歩けるか?!」
「お願い助けて!」
「こっちだこっち!」
アザレアの瞳には崩壊した建物に、周囲からの悲鳴、避難誘導の声に、怪我人の搬送などが入ってくる。
その景色を見て、アザレアはフラつきながら息を飲む。
「君は今、君以外の大事な物を奪っているんだよ。 それは、君がされた事と何が違うの?」
「そんな……私は、今の私がしてる事って……」
アザレアは地に足をつけ、その後その場にヘタリと座り込む。
「あっ……あ、うぁぁぁぁぁぁぁぁ! 私は! 私、私が!」
俺はアザレアにゆっくりと歩み寄っていく。今の所アザレアからの攻撃の手は止まっている。
「もう、やめようアザレアちゃん。 そして、ちゃんと話そ?」
「ミラトさん、私は……私が、私がしたことは! うわぁぁぁぁぁぁあ!」
そう言って涙を流すアザレア。そのアザレアに近づいていき、俺は頭を撫でようとした。その瞬間だった。
「あぁぁぁぁぁあ!」
「なっ?!」
「ミラト様!」
アザレアから、見てわかるほどの黄金色の魔力が溢れ出す。
「助け、て……ミラトさ、ん……」
アザレアが苦しそうな声を上げながら、手を伸ばしてくる。
俺はその手を掴もうと、手を伸ばした。だが、アザレアから溢れている魔力が薄い幕を張り、俺の手をバチッと弾く。
「たす……け」
「アザレアちゃん?!」
幕に完全に覆われたアザレアの声が途切れ、そのアザレアを覆うように無数の黄金でできた蔦や蔓、さらには地面から根っこが生えてきた。