永遠に
遅くなりました。本章の本編に入ります!!!!!!!!!!!!!!!ごめんなさい!!!!!!!
俺たちがラービスをさるということを伝えてから、もう二日がすぎた。あれから、アザレアちゃんとは会えていない。
気がかりではあるが、今日はお世話になった人たちに対して、別れの挨拶をしていく予定なので、一旦考えるのをやめて出発した。
「まずはギルドに行こうか」
「はい」
俺たちはラービスのギルドに向かっていった。
「あ、ミラトさんに、リリーシャさん!」
「お疲れ様です、ミーシャさん」
「今日はどうされました?」
「実はそろそろラービスを離れる予定なので、その挨拶にと思って」
「そうなんですね。 また来て下さいね!」
「あれ、思ってたより淡白な反応ですね?」
「冒険者さんは基本的に各地を巡りますからね。 ミラトさんみたいに報告してくれる人の方が少ないぐらい皆さん、すーぐフラフラどっか行っちゃいますよ」
「それはそうですね」
「またきっと会えますよ」
「また来ますよ」
「それならよかったです。 それじゃあ私は仕事があるので、これで」
「はい、引き留めてすみません」
「いえ、それじゃあ失礼します」
そう言って、ミーシャさんは小走りでギルドの建物の奥の方に移動していった。
「次の挨拶は……」
俺はその後もお世話になったところの挨拶回りを続けた。まだまだ時間はかかりそうだ。
「それでは、お世話になりました。 サマリの件、お願いします」
「えぇ、お任せ下さい」
「では失礼します」
「神のご加護が在らんことを」
俺はそう言って頭を下げる神官に対して、軽く会釈をした後、教会を後にする。
「これでとりあえず最後かな」
「お疲れ様です、ミラト様」
「リリーも、お疲れ」
挨拶回りを終わり、俺たちは軽く体を伸ばした。日は傾きだし、空を茜色に染め始めている。
「アザレアちゃんのことは気がかりだけど、とりあえず今日はもう帰ろうか」
「分かりました」
「せっかくだし、最後くらいラービスに泊まって行こうか」
「そういえば、泊まってませんでしたね」
「まぁ、色々あったからね」
「ですね」
「宿が空いてるか、探しに行こうか」
「はい!」
俺はリリーの手を引きながら、宿を探しにいった。さすがたくさんの冒険者があつまる街ということもあってか、宿屋は多く、その中でも比較的高価な宿に泊まることにした。俺とリリーは部屋でくつろぎながら、ゆっくりと眠りについた。
数時間もすれば、朝日が昇り出した。俺たちは昇った朝日に照らされて、眠りから覚めた。
「おはよう、リリー」
「おはようございます、ミラト様」
とりあえず、お風呂でも行こうか」
俺たちはまだ少し寝ぼけている意識を、入浴し、覚ます。
「じゃあ、帰ろうか」
「そうですね」
お風呂から出て、十分ほどで荷物の用意は終わり、俺たちは宿を出た。比較的朝早くということもあり、あまり人の姿がない。
俺たちはゆっくりと歩きながら、ラービスを出る門に向かって歩いていった。
「ん?」
「ミラト様、前にいるのって……」
「アザレアちゃん?」
門が見えかけたぐらいの距離で、道の真ん中にいるアザレアちゃんを見つけた。
「あ、ミラトさん」
「どうしたの、こんな早くに」
「ミラトさんが、今日ラービスを去ると聞いたので」
そう言いながら、アザレアは花魔法を発動させる。
「これを、もらってください」
「何を?」
そう言って差し出されたアザレアの手の中には、一輪の黒い薔薇の花があった。
「私は……もう我慢しません」
そういうと、アザレアの手の中の黒薔薇が怪しい光を放ち出した。
「リリー! 離れっ……」
「ミラト様?!」
俺の言葉を遮るように、黒薔薇の放った怪しい光が俺を包み込む。
「ミラトさん。 あなたを、手に入れます」
艶かしく微笑みながら、アザレアが、そう告げた。
アザレアがミラトたちと会った時にリリーを呼ばなかったのは、その時にはもうミラトのことしか考えてないからです。
なのでミスではないです