表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

199/274

対策

書きだめの更新です。あと、多分今日閑話書きます

「さて、どうしようか」


 入浴を終わらせて、服の洗濯をしている間、俺は座りながら考えた。


「魔法を使ってもいいけど、それだと魔力の消費がなぁ……」


 一応魔法にも外気と遮断する魔法や、氷で傘を作ったりとやりよう自体はたくさんある。でもそれだと常に魔力の消費をするわけで、戦闘になるとかなり厳しい。


「うーん、なら次の案は魔法道具(マジックアイテム)かなぁ」


 だがここで問題が一つ。俺は魔法道具(マジックアイテム)が作れない。正確には特定の魔法の効果を持った魔法道具(マジックアイテム)だ。シンラに作った魔剣は言うなれば、雷を魔法を蓄積し、放つといった基本中の基本なのだ。特定の魔法の効果を持ち、容易にその効果を持続させるのは流石のメシアさんでもできないみたいだ。


「メシアさんが残した魔法道具(マジックアイテム)の中には室温調整のものはあるけど、デカいんだよなぁ」


 今回は持ち運びできて、尚且つ行動をある程度阻害しない、それでいて高性能と言ったものが必要だ。


「うーん、考えても浮かばないな……これはここの先輩冒険者に聞くのが一番なのかなぁ?」


 俺はそう結論付けて、リリーのいる部屋に向かった。


「あ、ミラト様。 何か解決策は浮かびました?」

「それがさっぱり。 だから今回は魔法でなんとかしながら同じ階層にいる他の冒険者を探して、どんな対策をしているかを聞いてみようとおもうんだ」

「そうですか、わかりました」

「じゃあまぁ……一旦戻ろうか」

「はい」


 俺は移り鏡を使って、迷宮の中に戻った。戻ったところは洞窟の中だったので、少しはマシだった。


「相変わらず、暑いねぇ」

「ですね」

「じゃあ俺が今回は魔法使うから、戦闘は頼んだよリリー」

「お任せください!」

「ありがと。 それじゃあ結界魔法【断熱結界】」


 俺が魔法を放つと、俺を中心にドーム状の結界が貼られた。その結界が貼られた瞬間、結界内の蒸し暑かったのが一変、快適な空間となった。木々が大きいお陰で日陰も多いため、熱さえ遮断できれば今日のところは問題ないだろう。


「じゃあ行こうか」

「わかりました」


 リリーは風の目で周囲を探索しながら俺の前を歩き出した。俺も念の為、腰にある雪月花には手をかけてある。


「冒険者を見つけました、ミラト様」


 十数分ほど歩いていると、リリーの探知魔法に反応があったようだ。


「ただ、探知した途端相手からも探知されたかもしれません」

「わかった。 それを念頭に置いて接触してみよう」

「はい」


 俺はリリーと位置を変わり、冒険者に近づいた。十分ほどで一人の青年の冒険者と接触できた。背は高く、銀髪のストレートヘアーに一部が金色の黒目の青年だった。


「すみません、少しいいですか?」

「探知魔法使ってたのはあんたら?」

「えぇそうです」

「まず、あんたらは誰?」

「そうでしたね、私こういうものです」


 俺は彼にギルドカードを見せた。一瞬驚いた顔をしたが、すぐに元に戻った。


「あんたがあの……」

「有名なんですか?」

「逆に知らない人はいないでしょ。 俺はカテン=フォン=ロゼ。一応貴族性だが、今は冒険者として活動してるから気にしないでくれ。 それと、先程は失礼した」

「こちらこそ突然話しかけてしまったので、お気になさらず」

「そう言ってもらえると助かる。 それで、何か用か?」

「えぇ少しお聞きしたいことが……」


 俺はこのそうに来て困っていることをカテンに話した。カテンは話を無言で聞いている。


「ということで、どのような対策をしているかを」

「なるほどな。 俺がしている対策になるが構わないか?」

「えぇ、問題ありません」


 そう伝えると、カテンはポーチの中から小瓶を取り出した。その中には水色の液体が入っている。


「これは冷却ポーションと呼ばれるものだ。 これを飲むと約半日、体温を下げることができる」


 このポーションは治療効果がない代わりに体温を下げるおことができる代物だという。作り方自体は簡単で、ポーション製作時に薬草の代わりに氷結草という植物をすりつぶしていれるとできるらしい。氷結草はそのまま食べても体内の熱を外に逃す効能があるらしいが、それをポーションにすることで、効果を持続させることができるようだ。


「なるほど、これはいいことを聞けました」

「役に立てたようで何よりだ」

「えぇ、助かりました」

「くれぐれも飲みすぎないように気をつけてな」

「ありがとうございます」

「では俺はこれで」

「えぇ、助かりました」

「ありがとうございました」


 俺たちはそう言ってカテンと別れ、早速冷却ポーションを作ることにした。氷結草自体は特に珍しいものではないため、俺も持っている。その氷結草をすり潰しながら、魔力のこもった水と混ぜていく。するとだんだんと色が変わり、先ほど見せてもらった色鮮やかな水色の液体ができた。俺はその液体をポーション用の小瓶に移し替えた。


「よし、これで完成かな」


 俺は早速できたポーションを飲んだ。リリーもそれに続いてポーションを飲み干した。すると、すぐに効果があった。


「おぉ、ここまで早いとは」

「ですね」


 俺は展開してあった断熱結界を解除した。にもかかわらず先ほどとあまり変わらない。


「よし、じゃあ探索を続けようか」

「はい!」


 俺とリリーは密林の中を歩き出した。

カテン=フォンーロゼ

彼のモデルは弟弟子の単細胞です。彼のX(旧ツイッター)は@styt5026


このように今後、いろいろな場面で皆さんをイメージしたキャラを出していく、「みんなと作る物語」を意識していきます。

募集は基本的にX(旧Twitter)でしてますので、よければ@naroukyoukaのフォローお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ