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消耗戦

六月最後の更新です!

「アァァァ……」


 アゴニーを倒した直後、グリフの持っていた錫杖が光だした。どうやら干渉に浸ってる時間は少しもないみたいだ。


「リリー、そっちは任せるよ!」

「はい!」


 俺は自分の視界に入っているスケルトンたちの数を減らすことにした。










 〜リリーシャ視点〜


 私はミラと様に背を向けるようにしてたち、そして両手に武器を構えました。


「ここから先は通しません!」


 私は氷魔法、表面凍結(アイスコーティング)を使用しました。本来は相手の表面を凍らせる魔法ですが、今回は床の表面を凍らすことで一度に沢山のスケルトンたちの足止めを行います。


「行きます! 氷魔法【氷弾(アイスバレット)】!」


 十数個の氷の塊が現れて、スケルトンたちの頭を砕いていく。


「まだです! 双剣術【霞時雨の舞】」


 霞時雨の舞は揺らめきの舞の上位に当たる双剣術で、緩急のつけた動きをすることで相手に動きを読まれにくくしながら戦う舞です。


「なかなか減りませんね……」


 戦闘が始まってから十分が経ちました。ですが、ぱっと見では数が減っている気がしません。


「リリー、そっちは任せるよ!」


 そうミラと様から言われました。そちらの方を見ると、すでに一騎打ちは終わっていました。なら、私も期待に応えないとですね!


「はい!」


 私は力強く返事を返しました。そして私は魔力を集めだしました。


「白銀魔法【白銀の園】」


 私の足元から白銀に変化していき、私が手を振るうと、呼応するように白銀でできた蔦がスケルトンや死兵(ゾンビ)たちを吹き飛ばしていきます。


「ミラト様には近づけさせません!」


 私は力強くそう宣言しました。










 〜ミラト視点〜


 リリーに任せるというと、リリーは白銀の園を使用しだした。俺はリリーの力強い宣言を聞くと前に向き直った。


「さて、後ろはこれで問題なくなったから……」


 俺は雪月花をしまい、スキルの割れた鏡のかけらを放った。俺の周りを囲むように十個の鏡の欠片が現れた。


「光魔法【光収縮放射(ライトレーザー)】」


 十個の欠片からそれぞれ光でできたレーザーが現れた。俺はその魔法を発動させながら十個の欠片を適当に動かした。

 光は別の欠片に当たると、反射した。そして反射した光はまた別の欠片にあたり、反射してを繰り返し、数分もしないうちに縦横無尽に十本の光がスケルトンたちを蹂躙していった。


「アァァァァァ!」


 グリフは持っていた錫杖を振り上げた。するとゾロゾロとスケルトンたちが現れた。


「おいおい、まじかよ……」


 グリフは玉座から一歩も動いていない。


「つまり、グリフを倒さないとダメってことか。 とはいえ、この集団を相手しながら近づくなんてかなり厳しいぞ……」


 俺はついそう漏らした。グリフが不敵に笑っている……ように見えた。


霞時雨の舞

残像が現れるほどの緩急のある動きで敵を翻弄する

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