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騎士団長

2話更新します!

 アーレインは突撃しながら持っていた剣を上から振り下ろした。俺たちはそれを跳躍して回避すると、そのまま魔法を放った。


「【氷剣(アイスソード)】」

「【衝撃(インパクト)】」

「ム……」


 リリーの放った魔法は盾で防がれ、俺の放った魔法は持っている剣を地面に刺すことで止まり、耐えた。


「全く、やりにくいなぁ」

「ですね」

「オマエラ、ツヨイ」


 そういうとアーレインは徐に持っていた剣を突き出した。するとその持っていた剣の刀身がだんだんと赤くなっていった。


「あれは魔剣か?!」

「……マイル」


 アーレインは魔剣を発動させながらこちらに突撃してきた。上から振り下ろされた魔剣を雪月花でうけとめる。


「あっつ……」


 アーレインの持っている魔剣は熱を周囲に発しているようで、至近距離にあると、まるで炉の近くかと錯覚するほど暑い。


「ミラト様!」


 リリーが風魔法によってアーレインの体制を崩してくれた。俺はそのタイミングで雪月花を魔剣から離し、体制が崩れたアーレインの胴体に蹴りを入れた。蹴られたアーレインは元いた位置まで吹き飛んだ。


「大丈夫ですか、ミラト様」

「うん、平気だけど……あのタイミングで咄嗟にガードするのかよ」


 ガシャンガシャンと音を立てながら立ち上がった。アーレインは盾を即座に俺と自分の間に入れることで蹴りを防いでいた。


「ニドモ、ココヲ、トオスワケニハ……イカヌノダ!」


 そう叫びながらアーレインは剣を構えた。


「カゼヨ、ツドイテヤイバトナセ【風切(ウィンドカッター)】」


 風の刃が現れ、俺たちに向って飛んできた。それと同時にアーレインは盾を構えながらこちらに来ていた。


「氷の柱よ、敵を拒みなさい! 【氷柱(アイスピラー)】」


 リリーは氷柱を数本廊下の天井の高さまで生やした。だが、


「ムダナコトヲ……」


 アーレインはそういうと、盾を氷柱にぶつけた。すると氷柱は盾と接触したところからピキピキと音を立てながらヒビ割れていき、すぐに砕けた。


「なぜ?!」

「あの盾も魔法道具(マジックアイテム)かよ!」

「シカリ……」


 おそらく持つ効果は振動だろう。振動することでダメージを分散させ、逆に押し付けることで内側から壊す。なんとも便利な盾だ。


 そんな考察をしている間に氷柱はあと一本となった。


「ミラト様、壊されます!」


 リリーがそういうと同時に氷柱は砕かれ、そのまま突撃してきた。


「シネ」

「悪いけどそれはちょっと遠慮したいな」


 俺は突撃してくるアーレインにおもむろに手を向け、魔法を放った。


「結界魔法【断絶結界】」


 アーレインの持っていた盾と俺の放った結界魔法が衝突する。まるで鉄同士が思いっきりぶつかったような甲高い音が響く。


「コシャ……クナ!」


 アーレインは持っている魔剣で結界を突き出した。だがそれでも結界は揺るがなかった。


「マタ、ナノカ?!」

「また?」


 アーレインは気になることを呟き出した。


「マタ、ワレハハバマレテ、ナニモマモレヌノカ?!」


 魔物なのにとてつもなく悔しそうで、恨めしさの籠もった声で叫んだ。


「何が……あったんだ?」


 俺がそう問いかけると、アーレインはまるで()()()()()()()()()()()語りだした。

風切ウィンドカッター

風刃ウィンドエッジの下位魔法。風で敵を切り裂くシンプルな技

氷柱アイスピラー

氷の柱を生み出し、妨害をメインに行う。使い方によっては戦況を変化させることもできるポテンシャルを秘めた魔法


共振の盾

アーレインの持つ盾。見た目はただの盾だが、魔力を込めることで【共振動】の効果を発動させる。盾の表面が振動することで攻撃の威力を分散させ、盾を押し付けると石や壁などを内側から振動させて破壊ができる。


アーレインの持つ魔剣は次の話で解説します!

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