長期休暇
ものすごく久しぶりの更新になります
「本日をもって王立魔導学園は長期休暇とする。 また皆と会った時、大きく成長していることを、私は切に願う」
校長の宣言と共に、俺たちは長期休暇に入った。
「いや~長いようで短かったね」
「そうだな」
「ミラト君たちはいつマーレンに向かうんっすか?」
「うん、明日には向かおうと思っているよ」
「そんな早く行くの?」
「まぁ、早く行って悪い事は無いからね」
「それも確かにそうだな」
俺達は校長の話が終わった後、皆とクラスに残って雑談をしている。
「そういえばアリーシア」
「ん、何?」
「これ、昨日のお礼」
俺はアリーシアに金貨を三枚手渡した。それを渡されたアリーシアは焦っている。
「ちょ、こんなにもらえないわよ!」
「え、そう?」
「そうよ!」
「まぁまぁ」
「まぁまぁ……じゃないわよ! そんな大したことしてないわよ?!」
「でもほら、俺が行っても分からなかったからすごい助かっている。 それに、綺麗なリリーを俺も見たいしね」
「でもさすがにこれは……」
「諦めろアリーシア」
「殿下……」
「ミラトはそういう奴だ」
「うっ……」
シンラに諭されたアリーシアは、数秒ほど考えていた。その後、大きく溜息を吐くと、渋々といった様子で、俺から手渡された金貨を懐にしまった。
「はぁ~……もう分かったわ」
「分かってくれてうれしいよ」
「分かったというか、諦めたって感じだけどね」
そのあともたわいもない雑談を皆で続けていた。どのぐらい時間が経ったか分からないが、話が弾んでいた時だった。
「おいお前ら」
「あ、アレックス先生。 どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもねぇよ。 お前ら窓の外を見ろ。 もう日が落ちかけてんぞ」
アレックス先生に言われて窓の外を見てみると、確かに窓からは夕日が差し込んでいた。
「あ、本当だ」
「気づかなかったな」
「もうそんなに経ってたんすね」
「ほらもう帰った帰った」
「はーい」
アレックス先生に促されて、俺たちは学園を出た。
俺達は鏡の部屋に帰った後、臨海都市マーレンに向けての最終準備をしていた。
「リリー、あと何か持っていきたいものとかある?」
「そうですね……とくには」
「あと何か必要なものは……テントは要らないし、使うことになってもある……野営用の食材は道中の立ち寄った町や、魔物の肉もまだまだあるから……うん、とくにはないかな」
「そうですか」
「じゃあもう明日も早いし、寝ようか」
「はい!」
俺達は早めに就寝をし、明日に備えた。
最近スランプ気味でして、執筆自体は続けますがクォリティが低下してしまうかもしれません。どうかご了承ください