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終焉之救済

 王城に入った俺たちは、執事に案内されて、いつもの部屋の前に立たされている。


「王よ。 お客人であるミラト様、リリーシャ様をお連れしました」

「うむ、感謝する。 ではお主は持ち場に戻るように」

「承知いたしました。 それでは失礼いたします」

「ミラトにリリーシャ殿よ、入ってくれ」

「失礼するよ」

「失礼いたします」


 俺がドアを開けて中に入ると、そこにはレイソルにシンラ、フォーディル宰相のみで、護衛の姿は見えなかった。


「さて座ってくれミラト、リリーシャ殿」

「あのさ、護衛とかはつけないの?」

「あぁ、必要ないだろう」

「それは信頼と受け取っていいのかな?」

「それで構わんよ」


 そんな会話をしながら俺とリリーがソファに座ると、レイソルとシンラ、フォーディル宰相の三人は立ち上がり、頭を下げてきた。


「まずはミラト、リリーシャ殿。 お二方のおかげで今回の危機を乗り越えることができた。感謝する」

「当たり前のことをしただけだよ。 だから頭を上げてくれよ、やりにくい」

「何、形だけでもと思ってね。 では、本題に入ろう」


 そういうと、一気にレイソルの纏う空気が切り替わった。


「あぁ、今回の……いや、ここ最近の一連の事件の黒幕、終焉之救済(ラスト・レリーフ)のことだね?」

「あぁ。 と言っても私も詳しくも聞いていないのだ」

「なら最初から説明するよ」

「頼む」

「頼まれるまでもないって。 じゃあ先に簡潔に述べると、十二之円卓(ラウンズ)の一人が絡んでいた」

十二之円卓(ラウンズ)だと?!」

「そんなにやばいの?」

「あぁ。 十二之円卓(ラウンズ)はそのほとんどが謎に包まれている存在だ。今わかっているのも二名だけ。しかもその二名が普段どこにいるかなんてのはまったくもって分からないのだ」

「その分かっているやつらの名前って?」

「【蹂躙】のラドルスと【使者】のクレイア=フォン=レミドスと名乗る二人だ」

「……俺があったやつと違うな」

「なんだと?!」

「俺たちがあったのは、【狂気】のシエルスと名乗っていたな」

「【蹂躙】【使者】に続いて【狂気】……まさかこのタイミングで新たな十二之円卓(ラウンズ)が判明するとは……フォーディル、各国に通達する用意を!」

「御意に」

「それでミラト。 そのシエルスとやらが何をしていたか、詳しく聞いてもいいか?」

「元からそのつもりだ」


 その後、十二之円卓(ラウンズ)に関する聞き取り調査や、それらを元にした考察、事後処理などの話は日が沈むまで続いた。

終焉之救済(ラスト・レリーフ)

世界中で救済と称してやりたい放題している組織。すべての国家が協力して、組織自体を完全に敵対視しており、各国が対策しているが全く勢力に衰えが見えない組織。

十二之円卓(ラウンズ)

終焉之救済(ラスト・レリーフ)の中でも上位十二人しか該当しない人たちの総称。存在自体ほとんどが謎に包まれており、それぞれが国に大打撃を与えることが可能な存在と言われている。

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