戦闘終了
そろそろ40万PV……感謝です!
「大丈夫ですか、ミラト様?」
「うん、何とも」
「そうですか」
「リリーは?」
「ミラト様の魔法のおかげで何ともありませんが……」
「が?」
「あの魔法って……」
「それはとりあえず後。 先にみんなの方に合流しよう」
「わかりました。 でもどうやって合流しましょうか? 先ほどみたいに移動しますか?」
「いや、このまま挟むように倒していこう」
最後尾にいた特異個体を倒したことで、シンラたちと共に群れを挟む形となっている。
「なるほど」
「まずは俺らの方を見ているやつらから倒していこう」
俺達が特異個体と戦っている間は邪魔してこなかったが、俺たちのすぐ近くにいた盗賊蟻、戦闘蟻に将軍蟻らと、兵隊蟻がこっちを向いている。
「「「「「「「「「「キシャァァァァァァァア!!」」」」」」」」」」
「じゃあリリーは兵隊蟻を頼むね」
「ミラト様は?」
「上位種を相手するよ」
「分かりました」
「…………さて、行くよ?」
「はい!」
俺とリリーは飛び出した。俺はそのタイミングで【割れた鏡の欠片】を発動させた。そしてそこから複数の魔法を発動させた。
「龍言語魔法【紫電龍咆】、天候魔法【吹き荒れる砂塵】、天象魔法【神之炎】、惡象魔法【第二十五柱:殺戮之宴】」
ある一つの欠片からは紫色の雷が龍の形を模して、将軍蟻をいとも簡単に焼き砕いていく。
またある一つの欠片からは、その欠片を中心として巨大な砂塵が吹き荒れている。その砂塵に巻き込まれた盗賊蟻らは、空中で砂による絶え間ない攻撃に加えて、同じく空中に浮かび上がった味方と衝突を繰り返している。
そしてある一つの欠片では、神々しさすら感じる白き炎が戦闘蟻らを有無を言わさず焼き尽くしていく。
そして最後の欠片からは黒い靄のようなものが現れて、その靄が集まり、刃や牙のようなものに変化し、無差別に上位種たちを殺戮していく。そしてこれらすべての技に巻き込まれるように兵隊蟻がみるみると数を減らしていく。
「くっ……さすがに葬り去られた魔法を四つも使うと魔力の消費が激しいか……」
一度に大技を四つも使ったため、とてつもない量の魔力を消費してしまい、俺は片膝を少しの間地につけてしまった。だが、俺が放った魔法によって上位種はすべて全滅、兵隊蟻も数があと百匹以下となった。
「ここまで数を減らせれば、もう勝ったも同然かな」
そしてそれから十数分後、戦闘が終わった。
天象魔法
天使の名を由来とする魔法。天使の名によって行使可能な現象などが変化する。
亞象魔法
悪魔(特にソロモン72柱)の名を由来とする魔法。悪魔の名によって行使可能な現象などが変化する。