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閑話:聖なる一日

クリスマス閑話になります。

「リリー、少し買い物に行こうか」

「? 分かりました」


 俺はリリーを連れて買い物に出かけた。建前上は買い物だが、本当の目的はプレゼントを買う事だ。なんでも、異世界人の世界ではクリスマスなるものがあり、その日には男性が女性に贈り物をする日らしい。日頃からお世話になっているリリーを少しでも労うため、この計画を立てたのだ。

 しかもこの日のためにクラスメートや、ステアさんやユファさんに女の子はどんな物を欲しがるのかという点まで聞き込み済みだ。そして服はメジャーだと言う情報も入手できた。なので、服屋に行く為に服の話題をリリーに振った。


「そういえばリリー、あんまり新しい服を買ってあげれてないけど欲しかったりしたら遠慮なく言ってくれて良いんだよ?」

「いえ、特に不満も不便さを感じているわけでもないので大丈夫ですよ?」

「おしゃれとかしたいとは思わないの?」

「そうですね……おしゃれは一度してみたいのですが、そういう服って基本的に動きにくくて……」


 理由がもう冒険者の理由だ。まぁ、でも確かにそれもそうだけど、そもそもおしゃれな服で冒険しに行くかと問われたら、それは否ではないか?


「そっか……でも、俺はかわいいリリーも見てみたいけどなぁ……」


 つい口から本音がぼそっと漏れてしまった。自分が口を滑らした事を理解し、リリーの方を見ると顔を真っ赤にしていた。


「そ、そういう事なら……か、考えておきますね……」


 よし、リリーがおしゃれする方向に心変わりしてくれた! 今がチャンスだ!


「よし、じゃあ今から服屋に行こうか!」

「え、いいですよ?!」

「いや、行こう」

「わ、分かりました」


 そのまま半強制的にリリーを服屋に連れて行った。









「さて、リリーはどんな服がほしい?」

「どんな服と言われても……」


 リリーは店内を色々と見ているがどうやら決めあぐねているようだ。


「これは?」


 俺が気になって手に取ったのは、茶色い皮のショート丈のコートに黒と灰色のロングスカート、黒のタイツのコーディング済みの服だ。


「リリーに似合うと思うんだけど……」

「じゃ、じゃあ……」


 リリーは俺の手からコーディング済みの服を受け取ると、試着室に移動して試着した。


「ど、どうでしょうか……」

「うん、凄い似合っているよ!」

「で、でもお値段が高いので……」


 と、リリーは遠慮気味のようだ。もちろん諦めるわけには行かない。


「よし、じゃあ貸して」

「分かりました」


 俺はそれをリリーから受け取ると、そのまま購入手続きをし始めた。


「ミラト様?!」

「まぁまぁ」


 俺はその場で少し多めにお金を払い、お釣りを受け取らずに店を出た。


「はい、リリー」

「そんな?! 受け取れませんよ!」

「いつもありがとうリリー。 日頃の感謝も込めてのブレゼント、受け取ってもらえる?」

「は、はい……あ、あの……ありがとうございます……大事にします……」


 とリリーは照れながら受け取ってくれた。


twitterにて、今回の服の画像を上げてあります!興味あればぜひ!

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