戦場に広がる花園
視点リリーシャに変わります。
~リリーシャ視点~
ミラト様と別れた私は、比較的階級の高くない方々のいるところに向かいました。皆さん成人したてのようで、まだまだ武器の扱いが拙かったりします。なので、できるだけ数を減らして、負担を軽くした方がよさそうです。
「皆さん、私が動きを封じますので、その間に攻撃を!」
「「「「「はい!」」」」」
「いきます……【氷縛!】」
私の足元から氷が広がっていき、兵隊蟻たちの足元を凍らしました。
「「「「「「「「「「キシャァァァァア!」」」」」」」」」」
「皆さん、お願いします!」
「い、行くぞ!」
「「「「「お、おう!」」」」」
周りの方々の中でも、恐らく階級の高い方であろう人が、率先して兵隊蟻の群れに向かって行き、それに呼応するように、ほかの方々も突撃しだしました。相手の機動力も落ちているので、こちらが優勢でしょう。
「う、うわぁぁl!」
するとどこからか、叫び声が聞こえてきました。そして続くように、将軍蟻と遭遇したとの声が上がりました。その知らせを聞いて、すぐに周りの方々に伝えるために声を上げました。
「私が将軍蟻と戦います! 皆さんには周りの兵隊蟻を頼んでもよろしいですか?!」
「おう、任せろ!」
「何とか持ちこたえて見せます!」
「頑張ってください!」
「皆さん……ありがとうございます!」
皆さんの周りの兵隊蟻の対処を託し、私は将軍蟻のところに向かいだしました。
「見つけました!」
兵隊蟻に自分の身を囲ませて、悠然と佇んでいます。
「キシャァァァァァア!」
「参ります!」
私は腰から【対の双剣 連】と、【対の双剣 撃】を抜き、構えました。
「【氷剣!】」
先制の意味を込めて、魔法を放ってみました。これで、ダメージを受けてくれればそれでよし、何かしらの方法で相殺してくれれば、相手の手札がわかるので、どう転んでも損はないのですが……
「キシャァァ!」
「な?!」
なんと、将軍蟻は自分の周りにいた兵隊蟻に命令し、盾にしたのです。命令された兵隊蟻は、私の魔法の前に飛び出し、そのまま体を私の魔法で貫かれて息絶えました。
「キシャァァァ!」
仲間が盾にされたのにもかかわらず、命令された通りにこちらに兵隊蟻たちが、波のように飛び出してきました。
「どうやら出し惜しみしている暇はないみたいですね……」
私は一度深呼吸をしてから、魔法を唱えました。
「白銀魔法……【白銀の園】」
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