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銀治「宗教勧誘に捕まるのはもう嫌……」

第二話のあらすじ:銀髪美少女起きて、銀治が地下図書館で引きこもり宗教勧誘される!

 彩香と彩芽を名残惜しく見送ったあと、宗教勧誘に捕まって五時間後……ようやく解放され帰宅……。

 玄関を開けて直ぐ、俺は廊下に寝そべった。


「つっかれたぁあああああああ……」


 おばさんってなんで立ち話の時だけあんなに足腰強いのか……。

 お喋りする場所変えるのかと思ったら大学の前で延々と宗教の話されて……せめて場所変えてくれよ、とも言えず……。


 話が始まって十分後には周りの目が俺含めて「宗教勧誘の人」だと思われてた気がする。


「あれか……女神や天使と戯れる代償なのか……これは……」


 うん、そう思うと安い代償だな。

 ごそごそとポケットにしまっていたスマホを取り出し、画面には彩芽似の銀髪美少女のイラストが映っている。

 ん……待てよ。もしかして、これ見られた……?


 誰にも渡したこと無いから画面ロックなんてしてないぞ……。

 おいおい、ロック画面でコレって待ち受け何にしてたっけ……。


 ゴクリ……。


 震える指で画面に触れる。


「た、頼む……」


 祈りながらすっと画面をなぞると、そこには某ブラウザゲームに出てくる駆逐艦の擬人化された銀髪の女の子が……。やばいやばいやばいやばいやばい……。

 彩芽に引かれたのではなかろうか……。


 いや待てよ……確か彩芽もオタクのはず……これくらいなんとも思わない、と思いたい……。


「……」


 一旦、画面を見られたことは頭の片隅に置き、集めに集めた画像フォルダを久しぶりに探索。


「この絵師神だよな……これも良いよなぁ、あ、これ懐かしいな……」


 高校三年間で集めに集めたイラストや壁紙は既に千を軽く超えていた。


「……そうだ。今年こそは例大祭とコミケに行かねば!」


 高校生活では行くことを許されなかったオタクの聖典。あのおっかない父と口うるさい母から離れた今の俺は自由の――


 テロリン♪


「ん?」


 母からのメール……嫌な予感しかしない。


『元気してますか。母さんです。ちゃんとお隣さんに引っ越し祝い渡しましたか?』


「あ……やば……」


 めんどくさくて忘れてた、とは言えない……。『渡したよ』っと。

 いや、すっかり銀髪美少女のことで忘れてしまっていた。どうしよう。明日休みだし、明日渡しに行くか。


 テロリン♪


「……返信早いな」


『本当ですか?』

『本当だよ』

『証拠は?』


「え、証拠……?」


 証拠ってどう示せばいいんだ……。部屋の中全部写メして送るか? いやいや、そんな面倒な……。父さんが警官だからって急に証拠とか言われても――


 テテテテテロリン♪


『銀治』『返事は?』『やっぱり渡してないんですね』『どうしたの』『寝ましたか?』『母さん待ってます』


 短文で何通送ってくる気なんだ……いっそまとめて送ってくれればいいものを……。


「はぁ……」


 なんて返そうか。

 テロリン♪


 まだ返事してないのに……。


『まぁ、渡してるんだったらいいんですけど。お母さんはそれだけが心配です。あと、ちゃんとご飯は食べてくださいね。んじゃ、おやすみなさい』


「……」


 俺のご飯の心配より、引っ越し祝いを渡したかどうかを先に心配するってどうなんだ……。いや、親としてはそっちで合ってるのか……。


 すー……息を吸って今日一番深いため息が漏れ――

 テロリン♪


「終わったんじゃないのか……」


 渋々開くと、そこには別の差出人からメールが届いていた。


『やっほー、銀治君。今日はありがとねー』


 め、女神様からだとっ!


「……」


 え、待て、待ってくれ……なんて打ち返せばいいんだ……。


 ――銀治、長年のボッチ故、圧倒的コミュ力不足であった。


「え、え……」


 玄関先で寝転んだままスマホの画面を凝視する。

 なんて返せばいいのか分からない……。

 くるしゅうない……?

 面目ない……?

 ありがたきお言葉痛み入ります……?


「一体なにが正解なんだ……」


 思い出せ……思い出すんだ銀治……隠れて携帯ゲームでやっていたギャルゲを思い出すんだ……。


「よ、よし……」

『こちらこそありがとう』


 これで送信っ。

 でも、この文章だと上から目線のような気がするが……まぁ、いいか。


「………………」


 そのまま宝物フォルダを眺めること三十分、メールが返って来ない。


「……やっぱり選択肢を間違えたんじゃないか……? どうしよう……いや、でも俺が一生守らせてくださいと言ったのは天使だ……女神ではない」


 しかし、女神は天使の姉に当たる存在……嫌われたらどうしようか……。そうなればショックで死んでしまうかもしれない。


 銀髪美女に嫌われるのは死んでも避けたいイベントだ。


「……」


 こっちからもう一回送ってみるか? いや、しつこいと思われるかもしれない。

 それに連続で送れば「またメール送ってきて私の事好きなんじゃないの?」と誤解されてしまうかもしれない。


「……」

「なんだか落ち着かないな……」


 くっ……メールというものはこんなにも人を惑わせるものなのか! なんて残酷な機能なんだ……!


「……とりあえず、疲れたし風呂入るか」

銀治「あの、ちょっといいですか?」

作者「はーい(*´ω`)」(待機して待ってました)

銀治「彩香さんの出番は?」

作者「あ、いや、その、彩香さんは今の所メインには……」(;・∀・)

銀治「そうですか」

作者「なんかすみません( ;∀;)」

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