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竜の巫女

俺は相変わらず祭られている、最近は慣れてきた。


皆が祈りを捧げる中俺は気にもせず大きくアクビする

『フガァ~~~・・・クフン・・・』


俺は背中をボリボリとかくとビリッという感じがして

俺は背中に亀裂が入っていた

「!?」ちょっと引っ張るとペリペリと剥がれる


そういえば俺ドラゴンだったな、だから脱皮するのか


俺は脱皮しようと体の皮を剥がしてポイッと捨てると神社の人達がこぞって俺の皮を奪い合い、お守りを作っていた


流石にあそこまでされると怖いわ


祈りが終わると神社の人達が慌ただしく動いていて俺がキョロキョロしていると

俺の嫌いな大主様が「竜神様の巫女が決まりました」


巫女?ドラゴンに仕える人みたいな奴かな?


俺は神社のいつものベットがある定位置で伏せていると


神社の人たちがキレイに整列して式のような雰囲気になる


そして竜巫女と言われた人が入ってくる


巫女というからには、白の衣に赤色のハカマのような和風な感じだと思っていたが、中着は胸しかなくお腹が露出されていて、ローブが肩からおしりぐらいまであり、ズボンはちょっとしたスカートに似た服装で魔法でもぶっ放してきそうな服装だった


そして着ている人にも驚いた、エルローラだった


エルローラは混乱していて、えっえっ?という感じで見回している


俺が大主様を睨むと


「これから彼女が竜神様のお仕える人です、竜神様の言葉を代弁し、竜神様の口となり足となるお方です」


まぁエルローラと居られるならいいけどさ・・・なんかこう・・・エルローラは普通の女の子だから普通の上着にズボンみたいな男っぽい感じの服の方が似合ってたなぁ


そんな事を思ってジロジロ見ているとエルローラが恥ずかしそうにお腹を隠して

「ちょ、レイヤール・・・そんな顔で見ないでよ・・・」


「っあ、ごめん・・・」『ガ、ガウ・・・』


しばらくお互いを見ていると大主様が宝石箱のような物を取り出して

開けると金色のリーフを象ったイヤリングに青い宝石がはめ込まれたイヤリングが出される


「エルローラよ、これを耳につけるのだ竜の巫女である証・・・竜巫女の証だ」


エルローラがイヤリングをブスと耳たぶに指して「痛っ!」と言うと


俺が心配して「だ、大丈夫か?エルローラ?」


「!?」エルローラは驚いていて、俺もつられて驚くと


「ハッキリ聞こえる・・・」


「え?」


「レイヤールの言葉がはっきりと聞こえる!」


「嘘!?」


エルローラは大主様を見て「以前はドラゴンの鳴き声の後ろに微かに喋っているように聞こえていただけなのに・・・今はまるで普通の人と話すみたい会話できる・・・」


大主様は頷いて「そうじゃろうな、竜神様の言葉を認知できる女こそ竜の巫女の素質がある者。竜神様とも仲も良いみたいだし、これからは神社で住まう事。そして私から竜巫女としての仕事などを教えて行く」


エルローラは慌てて「っえ!?私竜巫女になっちゃったって事!?」


大主様は頷いて「そうじゃ、作法や礼儀はこれから覚えさせる。竜神様の仕える巫女として働くのだ」


エルローラは困惑していて

「レイヤールと一緒に居られるのは嬉しいけど・・・竜巫女の作法って神社の人達みたいな事しろって言うの・・・?」


「そうじゃ!」


「レイヤールはそんな崇められる事望んでないっ!私はレイヤールとは友達で居たいの!」


大主様は怒り「友達だと・・・?恥を知れ!」


エルローラの前に俺が出て真剣な顔で「エルローラ、俺の声を代弁してくれ、こいつには言いたい事が山ほどある」


エルローラは俺を見て「レイヤール・・・分かったわ」


「大主様、俺はお前達の祈りとか掲げる行為が大っ嫌いだったよ。不愉快極まりなかった、神社を逃げ出す理由を考えたらおのずと見えてくるはずだと思うがな。俺が全て決めつけたみたいな言い方しているが、俺はそんな事一つも頼んでもないし、お前達が勝手にやっていただけだ。もし俺の発言に力があるなら、ここで命ずる、俺の崇拝を禁止し、村に普通に過ごす事を認めると。崇めるのは勝手だが、行動制限や規制を全て撤廃する」


エルローラが代弁すると大主は慌て始め「そ、そんなっ・・・私の私の仕来りが・・・」


俺は睨んで「お前が浸っていたのは俺を崇拝する事で得ら、れる権利、それが欲しかっただけだろう?支配欲に埋もれていただけだ」


大主様は図星を突かれ「ぐ・・・こんな・・・こんな事が認められてたまるかぁぁ!!」


本性表したな老害め


俺は立ち上がり拳を握り大主の顔面に軽く殴ってやる、本気で殴ると死んでしまうため手加減してぶん殴り神社からたたき出す


「ふごぉぉぉぉ!!」


俺は神社の人たちを見て「俺は何の力もない、だがこの村を守りたい気持ちや、これから一緒に生きていきたい事には変わりない、これからは俺がこの村の発展を約束する!神社の人たちも俺の為でなく村のために頑張ってくれ!!」


エルローラが代弁すると皆の表情が激変して皆やる気に満ちた表情になった


------


俺とエルローラは神社の中で2人きりになる


広間の端っこの方で二人で座り

エルローラが顔を上げて満足そうに「なんかこの村にあった違和感が一つ減った気がするわ」


「そうか?」


「そうよ、皆さっきのレイヤールの言葉で活力がある目に変わった物」


俺は笑って「そりゃよかった」


エルローラは俺を抱っこして柔らかい太ももの上に座らせられて「さっきレイヤールは力が無いとか言ってたけどそんな事ない・・・だって私のペンダントだって、あのケーキだってレイヤールには不思議な事がたくさんできる・・・きっと村でも私達が信じられないような大きな発展を促してくれると思っているわ」


俺は苦笑いして「俺も正直そこまでできると思ってないけどな・・・まぁこの村でできそうな事はたくさん思いつく」


エルローラは俺の頬に指を当てて「私が足引っ張っちゃうと思うけど許してね!」と笑顔を見せてきて


俺は首を振り「引っ張る事なんてないさお互い助け合っている状態だからな」


エルローラはクスクスと笑うと俺の後頭部にある胸が気になっていて

「な、なぁ・・・竜巫女の服装はちょっと恥ずかしくないか?大主追い払ったからもうそんな服装着なくてもいいんだぞ?」


エルローラは首を振り「そんな事無いわ、こんなに綺麗でかわいい衣装なんて着た事無かったから」


「き、気に入ってたんだな・・・それならまぁいいや」


しばらく沈黙が続いてエルローラは俺のフニフニのお腹をプニプニ触りながら

「ねえレイヤール、どうして私だけ貴方の声が聞き取れたのかな?」


「さぁな、きっと何かの末裔か何かなんだろう、でもそんな事は俺に関係ない、俺とエルローラが話せてここに居る、それだけで満足だ」


「フフッ、ありがとうレイヤール」


本日はもう一話サービス投稿しますのでしばらくお待ちください

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