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エルローラ

「はい!」

渡されたのは本で、俺は戸惑った


まさか・・・この子俺の言葉を?


俺は試しに「ありがとう・・・」『ギャウガゥ・・・』

と言うと少女は嬉しそうに渡した後早々に走って去ってしまった


やっぱり分かっているみたいだ。もしかして彼女の能力なのかもしれない


俺は貰った本を見ると植物の図鑑だった

薬草や山菜について書いてあるのだが・・・


読めん・・・


全て全然分からない言葉だ、俺は静かに本を閉じて


ションボリして「異世界だからそりゃ文字も変わるよなぁ・・・」『ギャウガウガァ・・・』


俺は本を返すための俺は手にを持ってノッシノッシと歩いてさっきのお店へと向かう


本をおばさんに反してペコリとお辞儀して返すと「これ、エルローラの図鑑じゃないかい、どうしてこれを?」


説明していたが言葉が通じないのでペコペコしているしかできなかった

「まぁともかく返しにきてくれたのね、ありがとう!」

頭をナデナデとされる


俺も本能的な何かですごくなでなでされるのが嬉しかった


村のお祭りもだいぶ静かになってきた、そりゃそうか、月が真上にある、もう夜だし良い時間かもしれないしな


肉屋もあの豚が綺麗に骨だけになっていて店じまいを始めていた


さてと・・・俺もそろそろ家に・・・って俺の家って無くね?


俺は慌てて神社へと戻ろうとすると神社は鍵が閉まっている

「うそぉぉぉん!?」『ギャウガァァ!?』


俺はトボトボ村中を歩き回っていると、どこからか歌声が聞こえる

澄んだ声で歌う歌は、どこか民族風音楽の音楽に乗せて歌うような感じで

俺も気になって音のある方角へと向かってしまう


綺麗に澄んだ川の水が月明かりを反射し、幻想的な雰囲気にそれに加え青い色で発光するホタルが飛び交い、その中で歌う。


あのエルローラとおばさんが言ってた女の子が歌っている、その光景は神秘的で俺も言葉を失ってただ見ていた


歌い終えると俺の存在に気づいて「っあ!竜神様!見てたなら声ぐらいかけてくださいよ!もっと上手に歌えたのに」


俺は拍手してやるとすごく喜んだ顔をして「なんだか竜神様って普通の人みたい、食べ物を皆で食べて、笑ったり嫌がったり逃げ出したり・・・本当人間みたい」


元人間ですからね・・・


エルローラは歩いてこっちに来ると「あれ?」

と何かを探している


俺はしっかりと地面が見えてるが何もないけどな・・・


ずっと手さぐりで探していて「アレ!?アレレ!?うそぉぉぉ!!バックが無いっ!!」


そうするとエルローラは俺に掴みかかり「ねぇ!竜神様見てない!?このくらいのバックで肩から下げる奴!」


ゼスチャーで見せられた大きさはごく普通のサイズだ、でもそれだけ大きければ地面に置いたなら、俺が見える範囲では落ちてないけどな・・・


俺が物音に気づいて向かうと


「キャッキャッ!!キーキー!!」黒がベースの白い模様がある猿に似た、変な生き物が

恐らくエルローラのバックを持っていて『してやったぜ!!』みたいに取って嬉しそうにしている


エルローラが俺の後に続いて「っあ!!私のバック!!」


猿達は逃げ始め、俺が反射的に追ってしまう


あ、あれ?なんか逃げ出した所みたら本能的に追いたくなって体が先に動いた・・・


まぁでもどっちにしろ追い掛けるしいいか。それにしても盗みは良くないな


俺が全力で走るとエルローラは早々にダウン、俺が森の木々を避けて駆け抜ける

猿共は木の枝器用に使い木から木へとジャンプして逃げ回る

「キー!キー!」と余裕なのか挑発してくる


上等、それならこっちも容赦しないぜ


俺はジャンプすると予想した木に「ここだぁ!!」『ガウァァ!』


このガントレットみたいな鱗まみれの腕で殴ると木が大きく揺れて

掴む位置がずれて落ちる


だがバックを持った猿は早々に逃げてしまった


「っち・・・逃がしたか」『ガウガッ!』


だが地面に落ちた猿は足を強打したのか骨折して動けなくなっていた


「キー・・・キー・・・」怯えてフルフル震えている


エルローラが息切れしながら歩いてきて「ハァハァ・・・竜神様・・・流石です・・・ハァハァ、っあ!捕まえたんですね!?私のバックは!?」


俺は首を振り逃げた方角へと指を指した


エルローラはがっくしと気を落して「あ~あ・・・この時間だともう、家族は寝てるし・・・鍵が無いから家に入れなくなっちゃったよう・・・」


俺はすまないと頭を下げると

「そ、そんな!竜神様が謝る事なんて!!」


俺は気配を気取ると後ろにバックを持った猿がやってきた


「キー・・・キキー・・・」何と言ってるか分からないが、バックを返してきた


なるほど交換って訳ね


俺は足が折れた猿を丁重に扱い戻してやると早々に森へと帰って行った


エルローラは俺を見て優しい笑顔を見せて「竜神様はやっぱりやさしいね」


俺はエルローラを見て「まぁな」『ガウン!』


猿達が居なくなると俺は殺気を感じた。

こんな感覚初めてだ、誰かがこんなにもギラギラと睨み付けられるような感覚

きっとドラゴンの体だから察知できたと思う、エルローラは気づいてない


俺は相手が飛び掛かってくるのが見えた、しかも表的は俺では無くエルローラ


「エルローラ!!」『ガアァァァ!!』

次回の更新は8月9日 22時頃

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