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ちょこ転、地図・世界情勢・その他設定など(第六章末版)

本日は、先に投稿した登場人物データと合わせ、いつもの章末の情報まとめのみの投稿です。

本編の投稿はありません。

◎金銭単位

 ・帝国:ゲルド(1ゲルド≒1円。帝国の主食である小麦の物価基準)




◎世界情勢(New!)


挿絵(By みてみん)


・帝国(New!)

 主人公であるカール君が、一応属している国。

 肥沃ひよくな土地を多く持ち、ここ数百年の政戦両略からの拡大主義もあって、地域において最大の列強。ただし、一対一の話であり、二か国以上の列強を相手にする場合、自国内で迎撃することによる有利を計算に入れても、必ず勝てるほどの隔絶した差はない。

 十年以上の時間が過ぎても西方諸侯は政変の影響で不遇だが、全体としてみれば国力を伸ばしており、地域で最も警戒されている。


(New!)

 警戒された結果、周囲の三列強による、第六章の三方向からの大侵攻に繋がった。

 大苦戦が予想され、歴史に残る大戦争になるはずが、無名の皇女の思わぬ大活躍により、歴史に残るあっけない戦いとなった。

 国としては窮地を脱したものの、政治的には新たなプレイヤーの殴り込みにより、これからが本番である。




・王国(New!)

 地域において、南洋連合に次ぐ経済力ナンバー2の地位を帝国と争い、帝国に次ぐ軍事力ナンバー2の地位を持つ列強。

 帝国と同じく拡大路線だったが、南西方面においては険しい山脈地帯に要塞線を築いた小国連合相手に戦線が停滞し、東部においては中小国を併合しきって帝国や南洋連合という列強と勢力を接することとなり、停滞気味。

 互いに総力を投じるとの現実にはかなり困難な前提を置いた場合ではあるが、自国よりも強い上に、拡大主義の帝国が隣にあることから、帝国以上の速度で王国を強化するか、帝国の力を何とかがねば国を守り切れないかもしれない、と国家中枢やその周辺では頭を抱えている。


(New!)

 宗教的に犬猿の仲である北の連合王国、直接の戦争に参加することは金にならない上に軍事を野蛮と蔑視しているので戦争当事者になりたがらない南洋連合の両国を巻き込んで対帝国の包囲網を作って数年がかりで追い込むはずが、王国の本命の主力部隊が開戦直後に壊滅してしまう。

 自ら提唱しながらこの体たらくは、国としてのメンツ丸潰れであり、その影響は現時点では不明であるが、普通に考えれば実現困難な三国の連携を実現して見せた国王の政治力をしても、この先数年間は頭を抱えることとなるだろう。

 そんな中でも敢えてもっとも得したものを挙げるならば、派閥長たる当主自身と主要メンバーが政治力学の結果として歴史的大敗に巻き込まれず、何の期待もしていなかった初陣の三男坊が大敗北の中で活躍をしたアルベマール公爵家であろう。




・連合王国

 帝国北部にある広大な領土を持つ国。

 技術力・工業力で後れを取り、領土の多くが永久凍土と深い泥に覆われていることから国力はそう高くないが、一応は列強に数えられているくらいの実力はある。

 現在の若き女王の即位に際して生じた大きな内戦のお蔭で豊富な実戦経験と高い練度の精兵を抱える、大陸軍国家。

 先の内戦の際に、土地がやせて旨みが少ない以上に他国の介入を招かなかった原因である、複雑すぎて当事者すらも理解しきれない地縁・血縁・姻戚などからくる絡まり合った複合的権利関係を、内戦に際して現在の女王が根切りしたことで何とか国力増強政策の前提が整ったところ。しかし、種銭や、知財権の概念が弱いことから秘匿が当たり前の新技術や基礎技術の導入・研究をどう進めるかなど、問題は山積み。

 現在の政権は『賢人けんじん派』と呼ばれる、女王が王女だったころに『賢人の塔』という学問研究機関で結成した派閥に属する政治家・軍人が内戦で功があったこともあって運営している。俗に『賢人政権』と呼ばれることも。




・南洋連合

 白・黒・黄色・褐色、あらゆる肌の人種が混じり合う多民族国家。

 ただ、帝国国境近くは先住する褐色肌の人種が圧倒的に多くて帝国との交流も多いので、帝国の人々に聞けば、真っ先に褐色肌が思い出される。

 帝国らと陸続きの大陸領土が『本土』と呼ばれているが、南方諸島や海の向こうの大陸にも領土があり、そのさらに向こうの国々との海洋交易が国力の源泉なので、必要に迫られて海軍国家である。ただし、それなりに広い領土と大交易路から得られる基盤の経済力が大きいので、本気を出せば傭兵中心の(数だけは)強大な陸軍の形成も出来る。

 お国柄として重商主義・商人系富裕インテリによる寡頭支配との、マントイフェル男爵領近くの商都フーニィと近いものがあり、インテリが運営することから政権中枢では軍事について野蛮だの何だのと忌避感が強い傾向がある。加えて、よその戦争は金になるが、自分たちが当事者になるのは金にならない、と商業重視路線からも更に軍事はうとまれている。

 結果、勢力拡大も経済的・政治的方面からの中小国の吸収との手法が多く、実権だけ奪い取りながら形式的に存在している国を多数抱える。

 この軍事蔑視べっしは人材の待遇にも目に見えて表れており、優秀な人材は非軍事系官僚か商人、その次に学者や法曹に集まる傾向がある。魔法士についても扱いが良い傾向なのは他国と同じだが、軍での魔法兵雇用が多い他国と違い、土木建築業界などでの民間雇用中心。

 帝国南方国境付近にあるシェムール川における戦いにおいて、賊に扮していた兵たちは南洋連合の兵であると言い出すも、国としてはもちろん認めない。認めるくらいなら、最初から軍旗を掲げている。軍事蔑視べっしの南洋連合が、戦時中でもないのに所属を隠させた部隊によって通商破壊もどきや威力偵察といった軍事行動を積極的に行ったことについて、南方情勢に明るくないエレーナ一派では、目的等の分析をするための情報が足りない。




・聖剣教会領

 帝国、王国、南洋連合の国境にある、地図上では小さすぎて表記されないところ。

 周囲の中小国が呑み込まれゆく中、『デカい宗教に武力で手を出すのは政治的に怖すぎる』との理由で見逃され、結果的にこうなった。

 大聖堂とその周辺都市だけで構成される宗教都市国家。なお、人口は千人そこそこだが、巡礼者が途絶えないことから常に人口の数倍の人々が街中に存在し、税収面でも各国の信者たちからの膨大な寄進が集まってくる。

 それでも国力はその辺の中小国くらいだが、各地の教会を介した『影響力』で言えば列強クラス。

 帝国と王国では、両国の土着宗教を吸収しながら宗教面で支配的地位を確立している。そのことから、帝国と王国で『教会』と言えば、聖剣教会のものを指す。

 南洋連合では、多民族国家であって世界中と貿易を通して繋がってるだけあって様々な宗教が多数割拠している。そのような宗教的混在状態から、様々な宗教が混じり合った新興宗教の人為的・自然的発生も少なくなく(古来からあった神道と伝来した仏教が混じり合ったようなことが、各地で起きている)、教会の信仰が関わる新興宗教への『異端』認定のための人員が最も多く動員されている。

 北の連合王国では、かつては教会の信仰が王家公認だった。しかし、三百五十年ほど前に当時の連合王国の国王が政治的事情で王妃と離婚しようとした際、神の前で誓った婚姻の取消し許可を教会に求めたところ、当時は帝国と王国の間に無数に存在した中小国の戦いに介入していた教会は、その軍資金のために相場を大きく超える多額の寄進を求めた。そのことに怒った連合王国側は、国王を教皇に新しい宗派を形成し、教皇となった王が自ら離婚を認めるとの強硬手段に出た。和解のないままに現在に至っており、今では積極的敵対まではしていないが、事実上の断交状態である。




・公国

 帝国・王国・連合王国と、三つの大国に囲まれながら外交力だけで独立を保っている中堅国。三大国のすべてと付き合いを保ちつつ生き残る手腕は、同じことをしようとした他の中小国がすべて滅び去ったからこそ余計に評価されている。

 しかし、元首は現在病床にあり、正妻の三人の子らが病床の父に代わって政務を執り行っている。




・遊牧民生活圏

 連載開始前からこの辺りを舞台にした章名だけが思いついた名残り。

 なお、現在においてもほぼ章名以外は何も思い浮かんでおらず、数十頭の替え馬を連れ、馬上において馬乳酒で腹を満たし、たまに干し肉や岩塩をかじるカール君の姿が本編で描かれるかは不明(描かれたとしても、カール君がこのスタイルで平原を駆けるかは未定)。このままだと、場外で『略奪定期便v.s.遊牧民絶対殺すマン』なんてことを現地民たちがキャッキャやってる間に本編が終わりそう。




◎マントイフェル男爵領周辺情勢(少なくともこの地図の辺りには、四季はある)

(なお、『マントイフェル』のみ山っぽいマークがあるが、他は力尽きただけで、全体的に平野と山地が入り混じってる地形。地学的その他専門的観点からありえる地形なのかは不明)


挿絵(By みてみん)


・マントイフェル男爵領

 『マントイフェル』と『ズデスレン』から構成されている。

 マントイフェル東部は山深く、通れる道はない(ってことを表してる)。

 マントイフェルでは小規模ながら鉱山があり、鉄鉱石と少量のミスリルが採掘できる。これがなければ、税収の多くを頼っていた豊かなズデスレンを失い、山ばかりであまり豊かではなかったマントイフェルしか残らなかったカール君の父親の代で家はもっと酷いことになっていた。

 ズデスレンは、元から土地が豊かな農業地帯だったことに加え、カール君が第二次マントイフェル合戦の恩賞をつぎ込んで行っている領地開発の結果、商業面でも花開きつつある。


 ズデスレンが面する湖は、カール君が最初は海と見間違えたほどに大きい、内陸水運のかなめ

 南方にある海岸沿いの港湾都市群に向けて流れ出しており、かつては国際河川だったが、歴代皇帝の尽力により、完全な国内河川となっている。




・ゴーテ子爵領

 マントイフェル南方にある。

 平野が多く、農業に向いた豊かな地。西のズデスレンから東のマイセン辺境伯領を繋ぐ街道が完成すれば、さらなる経済発展が見込まれている。




・フーニィ

 水運を押さえることで大きく発展した、自治権を有する都市である。

 皇帝への上納金は相応に払っているが、フーニィの最高権力者である市長は、出自などに関係なく就任中は一律に貴族として扱うなどの、帝国内では他に四つの都市でしか認められていない特権を認めさせるくらいの力はある。

 行政機関の上位に商業ギルドが存在し、商業ギルド内の互選で選ばれたギルド長が市長を兼任する。しかし、行政が下位とはいえ統治する都合上、一定の独立性も有しており、そのことが管轄などについて色々とややこしい問題を生んだりしているのだが、大きな混乱もなく進んでいる。

 中央での失脚以後経済的に右肩下がりの西方の中で、莫大な利益を上げる販路をいくつも有することから別世界のように景気の良いことが、なんだかんだで問題を押し込めている形である。





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