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Saviour Of Magic   作者: 奏ソウ
9/19

薬と、タクティクス

連続です(笑)


ちょっと読む量多いかもですけど、是非読んでいただければ嬉しいです!

晴は早速、メインテインで今日宇佐美から聞いてきた話をした。

「つまり、風原新は洗脳された結果、この朝月を滅ぼそうとしてるってワケです。」

晴の結論を聞いて全員何か考えを整理しているようだった。昨日今日で情報量が多く、また問題も山積みで思考が追いつかないという感じだった。

「…晴。ご苦労様。今日はこれで解散にしよう。みんな頭がついて行けてない。」

「…そうですね。2、3日かけて落ち着いて考えてくれればと思います。」



翌日、お昼ご飯時。晴は岩沢と2人で食べていた。

「どーよ、晴。メインテインのほうは?」

「うーん…。結構、詳しいことは言えないけど、ややこしいことになっててさ…」

「ふーん…。あ、何かあったら俺にも相談してくれよー。手伝えることあるなら手伝うから!」

「…うん、ありがと(笑)」

「あ、そーいや晴、最近ちょっとウワサになってる薬の話しってるか⁇」

「クスリ?」

「そー。都市伝説みてーな感じだけど、イヤーに信憑性があるというか、都市伝説にしては実例がありすぎるってゆーか…」

「どんなの?」

「…どんな薬かはわからねーけど、ある薬を飲むと一時的に魔力が激増するらしい。」

「⁇魔力激増?なんかそれだけ聞くとあぶねークスリだな笑」

「そう。ネットでウワサになってて、なんでもその薬飲むと魔力の激増の他に、複数の魔法を一時的に使えるとかなんとか…」

そこに晴は引っかかりを感じた。

「…複数の…魔法…?」

「まあ、ガセかもしんねーし、わかんねーけどな!」

(…まさか…)


放課後、晴は宇佐美と連絡をとった。

[晴くん。何かな⁇昨日の話はごめんやけどまだなんや]

「いや、昨日とは別件…ってワケでもないんですけど、一つ聞きたいことが。」

[なに?]

「…ウワサがあるみたいなんですけど、ある薬を飲むと一時的に魔力の激増や、複数の魔法が使える。そんな事例はないですか?」

[…もう、そんなトコまで話が広がってるんか…]

「…ってことは、あるんですね…?」

[ある。今それについて特別部隊が編成されていろいろ調べてもろてる。]

「…そうですか…。…多分、風原新はその薬を使ってます。」

[ほぅ…。その根拠は?]

「人間、全く違う2種類の魔法を使える人はごく稀にいます。でも、3種類はいません。というか、事実上ほぼ無理です。」

[…その感じから言うと、風原は…]

「3つ使ってました。」

[なるほどな…。わかった、貴重な情報ありがとう。]

「いえ、ではこれで」

[あ、この話、他言無用で。あんま広めると騒ぎになって、調査もしにくかるから。]

「了解です。」


晴がメインテイン本部に着いたとき、すでに全員が集まっていた。何やら深妙な面持ちだ。

「こんにちはー。みなさん早いですね…」

「…ちょうどよかった。中結くん。」

新谷が席を立ち、晴に近づく。

「… はい?」

「お願いがあるの。」

「…どういった…?」

「…この先、どんな強い敵と戦わなきゃならないかわからない。だから、ね、中結くんに、その…。戦いのリーダー。私たちはタクティクスって呼んでるけど、それになって欲しいの。」

「…タクティクス…」

晴がその単語をつぶやき、周りを見回した。

全員鋭い目つきで晴を見ている。

…これは、断れそうになかった。

「…。わかりました。こんな俺でよければ引き受けさせていただきます。」

「うん。その返事待ってた!」

「なんか俺、ハメられたみたいですね(笑)」

「え、なんで⁇」

「だって、全員の前でそんなこと言って、断れないようにして…。ズルイですよ」

「ズルくて結構(笑)まさにその狙い通りに、中結くんは引き受けてくれたんだから!」

「…性格わりぃ…」

ボソッと晴がつぶやいた。

「ん?なに⁇よく聞こえなかったなー!」

「あぁ、いや、なんでもないです!」

「あっそう…。」

新谷がくるりと晴に背を向け、自分の席に戻った。

「性格悪くなきゃ、この仕事やってられないからね!(笑)」

(…完璧に聞こえてたか…(笑))

晴も空いてる席に座った…。


「今週の土曜、ちょっと大きな仕事を引き受けることになった。」

緑明が前で会議を進めている。

「青の園。知ってるか?ってか、晴なら知ってるよな?」

「そりゃ、まあ…。高校の横ですからね。」

青の園。晴の通っている初青高校の横にある、洒落た商店街。というか、ほぼ街に近い。

主に少し高級な店が並んでいて、紳士淑女がよく訪れるような場所。

初青の生徒は特権で、青の園での買い物はすべて半額になる。

「その青の園での護衛任務を引き受けることになった。」

「護衛…ですか?」

新谷がメモを取る手を止めて聞いた。

「護衛だ。今度の土曜日、ある有名デザイナーの講演会が予定されてる。俺たちメインテインはその人の護衛をする。」

「その…デザイナー…というのは…?」

「確か…ローザ•フレアとかなんとかいう名前だったような…」

『ローザ•フレア⁉︎』

全員が声を揃えて驚いた。

「え、なに⁇有名人…なのか⁇」

「せ、先生、ローザ•フレアを知らないんですか⁉︎」

「あ、あぁ…」

新谷が緑明に襲いかかるような勢いで迫った。

「ファッションに疎い…というか、世間に疎すぎるにもほどがあります!」

「…そ、そうか…。今度から、そっちのほうも…少し頭に入れとくよ…」

緑明は額に汗を浮かべていた。それだけ全員の顔と勢いが怖かったのだろう。

「あー、で、話戻すな。護衛任務なんだが、向こうからの希望で5人、お願いしたいらしい。」

「5人ですか…」

新谷と原一が顔を見合わせる。そのあと、メインテインのメンバーを見る。

「…そうね、私か百花どっちが行こっか?」

「うーん…。じゃあ美憂に任せていい?私土曜はちょっと学校で用事があって…」

「そう…。わかったわ。じゃあ私が行く。先生、メンバーも私が決めていーですか⁇」

「いいよ。」

「えっと、それじゃあ、まず、中結くん!あと稲瀬くん!男手はあったほうがいーからね!」

「拒否権はないんでしょ?」

「了解です!」

「あと2人か…。戦い慣れしてる理菜ちゃんにも手伝ってもらおうかな。」

「はーい。」

「あと1人…。うーん…。じゃ、恵!その5人でどお?」

「え、なんで私⁇(笑)」

「えっと、まず百花がいないことを考えると、メインテイン本部には1人か2人残らないといけないでしょ?もし、何かがあって本部が襲われたとき、秋葉のほうが純粋に魔法が強いから、相手を蹴散らせるかなーって…(笑)」

「つまり、ウチはあまりもん…」

「え、いやいや!護衛任務大事な仕事!それに任命されたんだよ!あまりもんとかじゃない!」

「…ふーん。ま、あまりもんでもえーけど(笑)わかった。行くわ。」

「ありがと(笑)先生、この5人で。」

「わかった。」

この調子で次もいきます!

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