宇佐美と、先輩
かなり久々となってしまいました…
忙しかったのと、書き貯めしていたもので…
内容忘れた方も、前から読み直していただければ嬉しいです!
翌日、晴は宇佐美の元へ向かった。
宇佐美は現在、朝月の魔法協会常任理事長として働いている。
以前王宮で王として国を治めていたが、今は王の役職をアキラという、大事件をおこし、一時期牢屋で過ごしていて、現在は宇佐美の片腕となっている人物にまかせている。
晴は宇佐美のいる、新中枢機関の理事長室へ。
「宇佐美さん、いますか⁇中結晴です」
「お、久しぶりやな。入ってー。」
「失礼します」
晴が部屋の中へ入ると、イスに座って机の上で作業をしている宇佐美の顔が。
「そこ座って。」
目の前にあるソファを指差した。
「じゃ、遠慮なく…」
カバンを隣に置いて座った。
「ちょっと待ってな…」
宇佐美が作業する手を少し速めた。
「…はい、お待たせ。」
手を止めて立ち上がり、宇佐美が晴の正面のソファに座った。
「晴くんが直接僕んトコ来たってことはかなり大事なことなんかな⁇」
「…はい。端的に言えば天野秀喜について…です。」
「…もしかして、昨日の風原新の…」
「そうです。もうそこまで情報回ってるんですね。」
「まあ、これでも一応朝月の管理者の1人だからな。」
「なら話は早いです。俺今メインテインに所属してるんですけど、そこの先輩に1人、風原新の高校時代を知ってる人がいるんです。その話を聞いた限り、少なくとも昨日俺が会った風原新とは別人のようでした…。」
「ふんふん…。ほんで⁇」
「昨日おこったことと、その先輩の話、そして以前宇佐美さんから聞いた話を整理して考えると、俺は一つの仮説をたてることができました。」
「その仮説、僕が推測してもえー⁇」
「そんなに難しくはないですよ⁇」
「そーやろな。僕の予想が正しいんやったら、風原新は天野秀喜に洗脳されてる。2人は結びつきがある。狙いは多分」
「朝月の崩壊と侵略…」
2人の考えは合致していた。
「やっぱそーなったか。で、晴くんは今日僕になんかお願いがあって来たんやんな⁇」
「はい。出来れば極秘で風原新のことについて調べてほしいんです。」
「具体的には⁇」
「…これは完璧に根拠のない俺の予想なんですけど、天野秀喜は何か…そういったヤバいグループを作ったんじゃないかって思うんです。」
「…ようするに、そのグループの有無も含めて調べてほしいってことやな?」
「そうです。俺たちも自分たちでできることはやります。でもそれには限界があるんで、そこは宇佐美さんに助けてほしいんです。」
「…。わかった。話聞いてるとヤバそーやし、僕も朝月のリーダーやから、この街をキケンに晒すわけにはいかんしな。それに晴くんには借りもあるし。引き受けるわ。」
「…!ありがとうございます!」
「どういたしまして!」
「…じゃあ俺、この後もメインテインの活動あるんで、早いですけど失礼します。」
「うん、頑張ってな。…あ。晴くん」
「はい⁇」
晴が鞄を持って部屋から出ようとしたところを呼び止められた。
「凪沙ちゃんとは連絡とってるん?」
「それが、とれてなくて…。繋がんないんですよね…」
「そっか。1つえー情報教えたろか?」
「⁇」
晴が宇佐美の顔をじっと見る。
「凪沙ちゃん、近々朝月に帰ってくるって話が出てるらしいで。」
「…え…。ホントですか?」
「うん。アキラがゆーてた。」
「…貴重な情報、ありがとうございます。」
「晴くん。今度こそ、が•ん•ば•れ•よ!」
「…イヤミですか!」
晴はそのあと、メインテイン本部へ向かった。
「こんにちはー。」
本部には新谷と関西弁の大方がいた。
「お、こんにちはー。何かわかった⁇」
新谷が聞いた。
「ええ、まあ…。」
「そっか。じゃ、今日終わりに教えてくれる⁇」
「もちろんです。」
「じゃあみんなに連絡いれとくね。」
新谷がメッセージを一斉送信した。
「他のみんなはどこへ⁇」
「みんな見回りよ。私たち2人はその風原新のことについて調べる係。」
「あー…それでそんな気難しそうな顔してパソコンと睨めっこしてるんですね(笑)」
「え、そんな顔してる⁉︎」
「はい(笑)新谷先輩まだマシですけど、大方先輩はヤバいです(笑)」
「え、ウチ⁉︎」
「あ、ホントだ!恵すごい顔になってる!」
「えー!ちょー、もー、やめてー!!」
せっかくなので親睦を深めるべく、休憩もかねて3人でお茶することにした。
3人で向かい合ってイスに座り、お茶とお菓子を用意する。
「ねえ、中結くん。昨日の話ホントなんだよね?」
「?昨日って、朝月事件の話ですか?」
「そう…」
「ホントですよ。」
「…そっかー…。1日空いて落ち着いて考えるとわかったの。…実は中結くんって相当すごいんじゃないかって…」
「いや、俺だけがすごいワケじゃないですよ⁇理菜もすごいし、他のメンバーもすごいヤツばっかです。」
「今その他の子たちは⁇」
「みんなそれぞれすごしてるんじゃないですかね?」
「あれ、連絡とかとってないの⁇」
「はい…。忙し過ぎて連絡先とか聞かないまま、会わなくなってしまって…。理菜を除くと知ってるのは1人だけです。」
「そーなんだー…。」
「じゃあ、その1人の子、めっちゃ大事な子やねんなー!」
「え、急になんですか!(笑)」
「だって1人だけ知ってるんってなんか変やん(笑)その子女の子?」
「え、はい…いや、中学が同じだからですけどね。」
「…好きなん⁇」
「…好き…。大事なヤツですけど、好きかどうかは別です。」
「…なーんや。でもさ、中結くん女の子に苦労しなさそーやんなー」
「あ、だよねー!それなんとなくわかる!」
「モテるん?」
「モテないですよー」
「ウソや。」
「ホントです」
「こんな優良物件誰がほっとくねん!」
「俺そんな優良物件じゃないですよ⁇(笑)」
「うわー…。美憂、どー思う!なんかムカつかへん⁇」
「そーね…。こんないい男いないよねー…。あ、じゃあさ、中結くん!今度私とデートしてよ!」
「え、急にですか…?」
「いーでしょ?私も彼氏いないし、中結くんも彼女いなさそーだし!」
「…はぁ…。別にいーですよ⁇俺でいーのなら。」
「え、ホント⁉︎やったー!いーも何も、これ以上はないよー!」
新谷が目を輝かせて喜んだ。
「あ、お付き合いとかじゃないからね⁇私好きな人いるし!」
「はいはい、わかりましたよ(笑)」
「なあ、中結くん!美憂の次、ウチとデート…あ、いや、相談のって!」
「え、大方先輩の相談…ですか?」
「そー!主に恋愛の♡」
「…新谷先輩のを引き受けた以上、不公平はナシですからね…。相談ならいくらでものりますよ。」
「お、やったー!」
「ただし」
晴が若干大きな声で言った。
「そのお願い、メインテイン全員分聞くのはイヤですから、この3人の秘密にしといてください。」
『ラジャー!』
何かこう…
はやく更新しようと思うのですが、そうもいかず…(笑)
次の話も連続でいきたいと思います!