高校生、そして、新たなスタート
改めまして、お久しぶり&はじめまして!
奏ソウです!
いよいよSaviour Of Magicを連載できて嬉しく思います!
実はこのお話、原案は私が4、5年前に書いたお話を、ちょくちょく修正しながら書いてます!
登場人物ちょっと多いですが、頑張って混乱しないようにしたいと思います!
よろしくお願いします!
ここは緑豊かな街朝月。海辺の港町であるこの街は他の街とは少し違う。
これはそんな街に住む、少年少女の恋と戦いと青春を描いた物語…
朝月には高校が4つある。私立の、初青高等学校。公立の中条高校、新洛高校、朝月高校。
朝月は山神という国の水原という州にあり、初青高等学校は水原の中でも1番、2番を争う高校だ。
そんな初青に通っているのは、彼、中結晴。この春から高校1年になった。
アイスラーの事件から3ヶ月と少しが経ち、朝月は徐々に回復している。
そんな朝月に次なる事件があるとは誰も今は予想していない…
「中結ー。ちょっと来てくれ。」
担任の石里に呼ばれた。
「はい?」
「中結さ、急な話なんだけど、メインテインって知ってるか?」
メインテインとはこの朝月の学生リーダーの集まる組織で、もちろん地域での様々な手伝いや犯罪の防止、抗争の和解など、いろいろな役目を果たしている。
自分はメインテインだと言うだけで、それは名誉あることであり、かなり優遇される。
「知ってますけど、それで?」
「実は明日、メインテインの新規採用試験があってな。ウチの代表で中結に行ってもらいたいんだが…」
晴は少し考えたが、すっと答えた。
「わかりました。俺でいーのなら引き受けます。」
「ホントか⁉︎よかった。誰に頼もうか真剣に悩んでたとこなんだ。じゃ、任せるよ。」
石里は晴に明日どこに集まるかだけを伝えてその場を去った。
翌日、石里に言われた通り、メインテインの試験会場に向かった。
着いたのは、朝月高校。校庭が集合場所。
朝月高校は水原の中でも有数の公立ながらのマンモス校だ。敷地面積も大きい。偏差値は52といったところ。ちなみに初青は72。朝月高校は毎年競争率が激しく、難関となっている。
晴は9時前に到着した。
(誰も知ってるヤツいねーなー…)
周りを見回して誰かいないか探していると、アナウンスが入った。
「それではお集まりのみなさん。こちらへ来てください。」
その声の主は、校舎の三階にいた。全員ゾロゾロと歩き出す。
「えー、私は朝月高校の校長の長政といいます。よろしく。早速、今からメインテイン試験の説明をします。」
と、簡単な自己紹介の後、試験内容やメインテインがどういった組織なのかなど、細かい説明が始まった。晴は既にある程度の内容を把握して来ているため、なんとなく聞いている形になっていた。ボーッとしている後ろから女の子の声がした。
「あ、晴だ。ひさしぶりー!」
急に名前を呼ばれて、聞き覚えのある声だと思いそちらを向く。
「おー、理菜か、久しぶり!理菜どこの高校だっけ?」
「放清よ。スポーツ科でね。晴は⁇」
「初青。」
「え、初青ってあの水原最難関の初青だよね⁇」
「最難関かどうかは行ってる俺でもわかんねーけどな笑」
「やっぱ晴って賢かったんだ…」
この女の子、名前は桜原理菜。アイスラー事件のときに晴と一緒に戦ったメンバーの1人だ。
さらにもうひとつ、放清高校。スポーツ科と特進科がある。この学校は朝月の4校にはカウントされない。隣町との境にあるからだ。しかし、一応朝月との関係性も強いので、メインテイン選出はしなければならない。
「他のみんな、どこ行ってるとか知ってる?」
「さーな。会いたいけど、なかなか連絡もとれねーし。」
「凪沙は?」
「連絡ないんだよな。外国行ったまま。」
「そっか…」
と、与太話をしている間に説明が終わっていた。
「それでは、まず学力試験を行います。全員校舎に入って来てください。」
と、ここでアナウンスが締めくくられた。
校舎に入るといっても、どこから入ったらいいのかわからず、全員キョロキョロしていたが、1人の男の声でその心配はなくなる。
「全員、こっちへ来てください。」
校舎の入り口に1人の40少しくらいの男性が。
「…晴。あの人って…」
「あぁ。久しぶりに会うな。」
2人は顔を見合わせて、その後男の後ろを着いて行った。
やがて一つの教室に着いた。
「じゃあテキトーに座って。」
晴が一番前の窓側、桜原がその隣に座った。
「全員座ったな。それじゃ、早速今から学力テストを行います。制限時間は80分。5教科+知能、思考判断のテスト。難易度は小学校低学年から難しいものだと、高校入試の最難関レベルのものもある。200点満点で、ここでは3人が不合格となる。」
メインテインの試験は今回全員で15人受けている。高校生が6人、中学生が9人。
採用人数は多くて3人、少ないと0人。
なかなかに狭き門だ。それぞれの試験の得点を足し算して成績を出し、下位3人が脱落してゆく。
「じゃあ、答案用紙表にして、名前書いて。」
カッカと名前を書く音が響く。
「それでは、始めてください。」
問題用紙を表にする音と同時に試験が始まった。
開始から60分。テストは相当厳しいものだった。
カンタンに終わるのかと思いきや、問題量がハンパじゃない。5教科が終わっても、知能思考判断のテストが大きな壁となる。いわゆるパズルゲームやIQ問題が出題されているが、ひらめくのにかなりの時間がかかる。
途中までは全員快調に手を動かしていたが、だんだんと動きがなくなり、60分たった今では手の動く者はわずか2、3人だった。
さらに10分が経過。ここで、晴がすべて解き終えた。
(終わった…)
ペンを置いて、ふっと肩の力を抜く。
「終わったか?」
テスト監督の男が声をかけて来た。
「はい。」
「もう採点しても大丈夫か」
「大丈夫ですよ。」
晴の採点が始まった。
答案は答えを書くだけなので、さほど採点に時間はかからない。
3分ほどで終わった。
「うん。オッケー。二つだけミスって一つ三角だからこの点な。」
答案用紙が返ってきて、点数を見る。197点。点数が出て少し見直しをしたりしていると、テスト監督の男が声をかけてきた。
「…晴。お前ヒマだろ?」
「え?はい。まぁ…。」
「採点手伝ってくれよ。」
「…この世のどこに生徒に丸つけ手伝わせる教師がいるんですか(笑)」
「いーだろ?時間ねーんだよ。頼む!」
「…わかりましたよ。」
「おっしゃ、助かった!」
そうこうしてるうちにチャイムが鳴り、試験が終了した。
結構タンタンとすすんでますね(笑)
この後、何話かつまらない話があったりしますが、基本的にはねちっこくなりすぎないようにします(笑)
次回は少し間をあけまして、8月10日に2話をあげさせていただきます!
申し訳ありません…
では、また(^^)/~~~