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【休載】戦闘メイドは異世界で魔女を探す  作者: 瑞城弥生
第一章 ようこそ異世界へ
13/14

012 十七歳ですヾ(・・ )ォィォィ

 中ボスは鬼だった。

 この世界観に、金棒を持った鬼はミスマッチな気もするけれど、まあ、そんな事を言ってもしょうがない。強そうではあるけれど、会話能力とかはないし、本能で行動するタイプなのだろう。純粋なモンスターだ。

 前の世界でも鬼のような奴がいた。戦乙女というのは戦うためだけに生み出された兵器であり絶対にかなわない連中だった。

 それに比べれば、目の前の鬼はなんて雑魚である。ただ、この元村娘の体ではかなり厳しいのは否めない。

 しかしやるしかない。刀を抜いて正面に構える。

 この体で出来る最大の瞬発力を持って鬼に向かう。振り下ろされた金棒を紙一重で左に躱して鬼の右腕を金棒ごと切り落とした。そのまま右足を切りつけてバランスを崩したところに、榛名は一気に刀を振り下ろした。

 が、一瞬だけ鬼の左手が早い。

 そのまま壁までふっとばされた。

 ちょっとばかり油断した。


「シヴァ!」


 イワノフの慌てる声が聞こえる。


「大丈夫だ問題ない」


 榛名は壁から離れて、もう一度鬼を睨みつけた。

 鬼は、左手で金棒を拾って向かってくるが、同じように躱して胸に刀を突き刺さした。刀を引き抜くと同時に鬼は倒れる。

 この使えない体で、よくも頑張った。

 息は上がっているし、全身が筋肉痛だ。これ以上は無理かもしれない。


「ヒール」


 呪文と同時に体が光る。

 ユニテの回復魔法が発動して、榛名の体は完全に回復した。なるほど、すごい能力だ。聖女見習いは伊達ではなかった。


「ありがとう」


 鬼の体が消えて魔石が残る。それを拾って、みんなのもとに戻った。


「さすがだな」

「いやおみごと」


 ねぎらいの言葉を掛けてもらってちょっと嬉しかった。それにしてもケインの微妙な表情はいただけない。


「それでどうする」


 このまま先に進むかどうかイワノフが聞いてきた。ユニテの回復魔法のおかげで体調は万全だ。時間もまだある。

 だがまず、ステータスの確認だ。


 名前:シヴァ(榛名桜子)

 種族:不明

 年齢:十六歳

 職業:冒険者(F)

 レベル:十

 HP: 四二九 > 五六四

 MP:三九〇

 攻撃力:三二 > 四四

 防御力:九一 > 九六


 目標のレベル二桁には達したので、今日はもういいだろう。体力は回復したけれど少し疲れた。


「いや、慣れない体で少し無理をしたから、帰ろうと思う」

「そうか。それがいい」


 とりあえず手に入れた魔石をギルドに納品してホテルの向かう途中、ケイン王子から、宿を引き払って屋敷に移るように言われた。どうやらメイドとして雇ってくれるらしい。


「メイド服を着ているからメイドの仕事ぐらい出来るんだろう」

「まあ、基本的なことは一応」


 その点に関しては問題ない。あっちの世界では、女王の護衛としておもに戦闘力を重視されていたけれど、メイドとしての訓練は受けている。一応は国家資格だからメイドとして業務上の問題ない程度には仕事もできた。しばらくサボっていたから、多少忘れているかもしれないけれど、新人のフリをすれば問題ないだろう。


 それからケイン王子の屋敷でメイドとして働きながら、空き時間を利用して、同じ様に護衛として雇われたイワノフと訓練やクエストをこなして過ごした。王女はさっさと王都に帰ったが、王子は王都との間を頻繁に行き来して、時折クエストに同行したりした。

 屋敷の仕様にはそれなりにいい人だった。いきなり王子のコネで入ってきたメイドにいい気はしなかっただろうけれど、仕事を完ぺきにこなしたら、誰も何も言わなくなった。実力主義で良かったと思う。この屋敷の使用人は、国家公務員ではなく、第二王子の個人的な使用人であり、王子の行動には寛大だった。

 

 半年も過ごした頃には、榛名のレベルもかなりアップした。

 そして十七歳になった。


 名前:シヴァ(榛名桜子)

 種族:不明

 年齢:十七歳

 職業:冒険者(F)

 レベル:三二

 HP:五六四 > 一二六五

 MP:三九〇

 攻撃力:四四 > 六二

 防御力:九六 > 一〇三

 

 誕生日を迎えた数日後、ギルドマスターから呼び出しをくらった。


「昇級試験があるんだが、受けてみるかい」


 あれからダンジョンに数回挑んで、ラスボスを一人で倒すくらいは出来るようになっていた。ちなみにこの村にあるダンジョンは、Bランク相当の難易度で、Bランクの冒険者であればなんとかクリアできるレベルである。

 つまり、榛名はFランクであるけれども、Bランク相当までレベルアップしていたのだ。体の方もかなり出来上がってきた。

 ダンジョンでたまに出会う冒険者からの情報が、ギルドマスターのみm気に入ったのだろう。ダンジョンではかなり無双していたからなぁ。イワノフも義務感で着いてきているだけだったし。一人じゃ入れなかったしなぁ。


 クエストもそれなりにこなしているし、十七歳になったこともあり、昇給試験の条件はクリアしたそうである。

 

 昇級試験の会場はダンジョンだ。

 試験監督と一緒に何処まで行けるか。そして倒したモンスターの種類や数が合否の判断となる。


「ラスボスを倒したらBランクですかね」


 試しに聞いてみたけれど、それは不可能らしい。昇級は、二ランクまでと決まっていた。つまりFランクの榛名は、Dまで上がる事が可能である。

 そうすれば目標は達成される。

 そうすれば王都に行ける。

 そうすれば、目標に一歩近づけるはずだった。

読者のみなさまへ


今回はお読みいただきありがとうございます! 

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資格試験勉強中のため更新が不定期になります。

気長にお待ち下さいm(_ _)m

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