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09 北の大地

誤字脱字がありましたらご連絡下さい。^_^



よろしくお願いします。



すみません!R 15どころかR18まで引っ掛かり描写を前面改稿しています^_^



2021/3/26少し加筆しました。^_^


「ふむ・・・良くない兆しじゃな・・・」



 北の玄武魔王 


 亀のしっぽに蛇を使役する魔王


 ヨジフ・スターリーン


 呪術師 戦闘力は余り無いが呪術で呪い殺すのを得意とする。


 異世界一の呪術師ある。


 簡単な占ういならお茶の子サイサイである


 ランプの炎がチロチロゆれる・・・


 自室の部屋で占う。


 3本の大きさの違う小ぶりの骨。


 目の前に無造作に投げて見やる・・・


「何かが迫っておる・・・。」



 ・・・・


「ぶえっくしょん!」


 悪寒が、はしりクシャミをするヨジフ。





「魔王様ガウンにござります。」



 突然暗闇から初老の執事が現れる。


「うむ・・・セバスチーンか・・・報告

 を聞こう。」


「はっ、ジャポニカ大陸の南の朱雀魔王 朱の鳥死亡、副魔王がその後魔王の座につくも死亡 両名を殺害したとされる謎の勇者の行方は未だ見つかっておりません。申し訳ございません。魔王様」


「ふむ・・・虎の子の対外諜報機関のKGBを持ってしても解らぬか・・・わかった。引き続き捜索を続けよ。」



「はっ!」


 第一総局の対外諜報機関KGB


 表向きは執事のセバスチーンが、裏で統括する秘密組織である。



 ・・・・






 そして此処はジャポニカ大陸からの海路のある港。



「本当にいるの?勇者ってお伽話じゃなかったのかなぁ・・・」


 雪の積もる道を永遠と歩く。



 シンシンと雪が降る中をサクサクと歩く。


「めんどくさいなぁ!もう!」


 と舌打ちする銀髪の美少女が、腰に手を当てて雪の積もる小さな港のある村に到着する。




「ほんとに ここにいんのかなぁー」


 ボヤキ頭を掻きながらながら歩く・・・


 白とブルーの服とミニスカートにダッフルコートを着ている。


 ソフィア・スターリーン


 魔王の孫


 167歳 ぴちぴちのJK


 少し魔族の年齢からすると背が少し低いが胸とお尻はしっかりと自己主張した銀髪の美少女




 魔王の悪寒がようやく予知だと気がつき


 勇者が次にヨジフ魔王自身を殺しに来る事がわかり孫のソフィアに偵察に行かせる。



 そこへ魔王から念話が届く。



「いいかい ソフィア 勇者を見つけても決して接触はするんじゃ無いよ。」



「はいはいい分かりました!もうしつこいよお婆ちゃん!」



「ほんとに反抗期になる前はあんなに可愛かったのに、あの頃のソフィアは何処に行っちまったのやら・・・勇者の力は謎さ!どんな技や魔法を秘めてるか分かりゃしない。戦えばソフィアなんて一瞬で、ひと捻りさ!用心おし!」


 それでもまだ、孫のソフィアが可愛いのだろう・・・また念押しする


「接触しない!戦闘もしない!これでいいんでしょ?分かりました!お婆ちゃん!」



 プンスカ!プンスカ!怒って大股で雪をザクザク歩き村に入って行く。




 しかしソフィアは強さには自信があった。


 ソフィアはこの国の魔王ヨジフの孫で魔王自ら指南を受け今や勝てないの魔王ヨジフただ1人となっていた。


 魔王の次にレベルが高い


 当時は・・・


 レベル90・・・だった。




 放蕩娘の様に見えるが、その実は慎重で夢みる乙女だった


 ほとんどの魔族はレベルが上限に達すると戦いはしなくなり部下に戦わせる。



 いくら戦って訓練してもなかなかレベルが上がらないので、この時代の魔族を含めた人々は時間無駄と考えるようになりレベルアップは神の信託だと思う様になっていた。


 そして、それが一般常識になっていた。


 だが・・・


 今現在ソフィアのレベルはなんと201


 そして魔王のレベル99のままで


 2倍の開きが出ていた。





 アルス・シュタインと同じケースである。


 アキラが異世界に来た瞬間上限レベル99固定した自然の摂理が音もなく壊れたのだった。


 ソフィアもレベル99を突破した異世界では数少ない突破者なのだった。




 ソフィアは魔王を今は反抗期で口答えするが・・・


 その実は小さい頃からお婆ちゃん子で今でもお婆ちゃん子で口には出さないが大好きなのである・・・



 だからお婆ちゃんの魔王を誇りに思い、憧れていつかはお婆ちゃんの跡を継ぐ為にコッソリと何時も訓練は欠かさずやっていた・・・



 ソフィアはいくら戦闘訓練をやってもレベルが上がらないの知ってはいたが・・


 魔王への憧れゆえに訓練を怠ること無く自分を鍛えて続けたのである。



 ある日不思議な事が起こった・・・


 そう・・


 アキラ達が異世界に来た時だった。


 ピロン♪


 頭の中に音がなりステータスを見るとレベル101になっていたのである。


 それから鍛錬を重ねて今に至るのである・・・



 驚きつつもなにがどうなっているの分からなかったので今日まで秘密にしていた。


 心の中では・・・


 自分が勇者を倒してお婆ちゃんを驚かせてやろうと痛快愉快な気分になっていた。


「ふふ〜ふん♪」


 さっきまでプンプンしてたのに今はご機嫌だ。





 と・・・


 そこへ。



「ぶぇっくしゅん!」


 村の入り口でぽーっとしてくしゃみ連発している。



 薄着の冒険者が立っている。




 ソフィアは一瞬警戒したが・・・


  銅の剣を腰に刺して薄着で震えている駆け出し冒険者を見て吹き出してしまった。



 ここローシアン大陸は寒さの厳しい北に行く程極寒の大地。



 極寒の寒さはわかり切っているこの大陸に薄着でしかも駆け出し冒険者の風態だ。


 何かの冗談かドッキリをしてる様にしか見えないので呆れた反動で笑いこみ上げるつい爆笑してしまった。



「プッ!ハっハッハッハ!」



 小さく指さして膝をポカポカ叩きながら大爆笑している。



「・・・・」


 アキラは周りに誰も居ない事を確認して



「あのー もしもし 笑って無いで助けてくれませんかぁ?」



 アキラ 小学校でせんせぇー○○くんがぼくに意地悪しまーす!みたいなトーンを落とした口調で声を掛ける。




「くっくっ!はっは!」


 喋りかたが可笑しくて余計に笑ってしまった。




「あのー。聞いてますぅ?・・・」




 アキラ・・笑いの止まらない銀髪の美少女を見て途方に暮れる・・



「あーごめんごめん!こんなに笑ったのは初めてだよ。アハハ」




「・・・で何がそんなに可笑しいの?」



 なにが可笑しいのかアキラは分からない・・聞く




「このローシアンは寒く有名なところだよ。ここまで薄着で来る人初めて見たよ。何かの冗談かドッキリだと思ったけど。その薄着でよく此処まで耐えてこれたねぇ・・・それが可笑しくてね。」



 とまだ涙が残ってるのか少し指で拭き取る



「なるほどねー それでわかったよ。みんな驚きの目で見た後可哀想な目で見られてたのが・・ハックシュン!」


「良かったら私のコート貸したげるよ。」



「えー!いいの!寒いよ!」



「アハハ。あんた見てるからわかってるよ。わたしはこれぐらい平気・・・それにどっかお店で防寒着買った方いいよ。」




「じぁー 今から防寒着買いに行くからそれまで借りる。店まで付き合ってくれる?」とアキラが言う



「いいよ。わたしもこの村来たばっかだし・・・一緒に探そう!」



 アキラとソフィアが並んで歩く


「ここには1人出来たの?アキラ」



「いや 仲間がいるんだけどジャンケンで負けて買い出しにね。そこで迷ってぼー然としてたんだ。」



「そうだ!自己紹介まだたったね。わたしソフィア・スターリーン よろしくね!」



「俺は御子神アキラ。よろしく!アキラって呼んでくれ!」



 ソフィアは余り親しい友人がいない・・


 魔王の孫と言う事でみんな腫れ物を触る様な感じで接する。


 いつも孤独を感じていた。


 こんなにナチュラルに異性と話すのは初めて・・・



 それに初めて会ったアキラと話してるととても落ち着きを感じそれでいてなぜかめっちゃ楽しくなる。



「ふふっ♪」



「なんかまだ可笑しい?顔になんかついてる?」



 と顔とか触ってるアキラ



「ソフィアはこの村にどうして?」


 !!!


 この地域では名前を呼ぶのは身内と親しい女友達とあとは異性では彼氏しか呼ばない。



 ・・・



「ソフィアって初めて呼ばれた!」


 アキラからパッと離れ!


 独り言


 頬に両手を当てて真っ赤になる。


「ん どうした?」



「うんん なんでもないよ・・」


 と話しを続ける



「実は・・・この村に勇者が来てないか見に来たの。」



 べつに言わなくて良い事まで


 つい言ってしまう。


 !!



「!!マジ!勇者来てんの?」




「まだ分からないよ!占い(呪術師占い)が出たので来てみたの」



 内心「しまった!」


 と後悔したが・・・



 思いの外アキラの反応がノリノリだったので気分良くなるソフィア。




「なーんだ 船は沢山人が乗ってたから余り見てなかったなぁ。でも乗って可能性はあるかもな」



「ローシアンの港付近の村がいくつかあるからここに勇者がいなかったら他探してみるよ」



「そういやアルスも勇者探してたなぁ!」


「えっ他にも勇者探してる人いるの?」



「あー ここの港じゃ無くて出発した港ホッカイドゥの港ても勇者を倒して天下一を目指してる人がいてね。」



「その人はそれでどうしたの?」



「結局そこには勇者は居なくて向こうの次の村に探しに行ったよ。」




 向こうの魔族もヤッキになって探しているのか・・・



 幸運にも当事者側の情報を得ることが出来ラッキー!



 南の朱雀魔王が続けて2人も倒されたから当然ね。


 それにアキラに出会えて良かったとソフィアは思った。



 南の魔王陣営の情報も聞けたしね。



「ふ〜ん そうなの」



 興味なさそうに振る舞う。




「アキラはどうしてここに?」


 ほんとうの事を言おうかどうしようか迷う・・・


 ソフィアに魔王退治って言っても信じてもらえそうに無いから適度に言っておくか・・・



「あー 観光?冒険して稼ぎながら世界旅行してるんだ。」


「ローシアンは古い宮殿や寺院が沢山あるから飽きないと思うよ。」


「そっかそれは楽しみだ。」


「あっ 見つけた。アキラ たぶんあそこの店に売ってると思う。」


 ガチャリ!


 カランカラン!


 ドアに付けたベルが鳴る


「いらっしいませ!」


 にこやかに店員が声をかけて来た。




 美少女ははっ!とする程綺麗瞳の女の子。


 もう1人の男は・・・


 パッとしない薄着の男の子



 攻略法を瞬時に練り2人を値踏みする・・・



 そして・・・


 的確に


 男の子のコーディネイトをテキパキする。



 店に入りどんなコートが良い見立ててくれた。ボアのついフード付きコートに手袋に防寒靴 自分のと予備を入れて4着のセット買った。


 防寒フルセットを予備いらて4着セットを購入すれば相当な額になるが・・



 駆け出し冒険者は即金貨で払う。


 この世界では中古の服でも結構値段はする。


 仕立てた新品は尚更だ。


 かなりの金持ちか貴族でないとなかなか買わない。



 そんな服を何着も一度に買うなんて!


「え?!」



 金貨30枚を無造作に払う薄着の男の子?!


 駆け出し風にしか見えない。



 驚くのは当然で驚く店員!


 それが!!!


 ・・・




 店の従業員も買えないだろうとおざなりで対応していたが金貨を見ると途端に愛想良くなりニコニコする。


 ソフィアはこのローシアンの魔王の孫でお嬢様。



 駆け出し冒険者にしては羽振りがいいと言う疑問に全く気付かない。



 ソフィアはアキラを着せ替え人形の様に世話を焼いた。 



 アキラも嫌がる事もせずツッコミを入れたりしてソフィアとの会話を楽しみながら服を選んだ。




「あー 楽しかった。」


 とソフィア 


 こんなに楽しかったのはいつ振りだろう。


 皆 魔王の孫と言うだけで魔王に取り入ろうとヤッキの物達ばかり



 同年代の異性の男の魔族と話す事はあるがお姫様扱いで腫れ物を触る物言いで心が落ち着かない。



 アキラといるとソフィアは素の自分を出せて楽しい♪心の鈴がリンリン鳴って心地良い。



「ソフィア 今日はありがとう。助かったよ。」



「いえいえ わたしこそシッピング楽しんだから気にする事無いよ」



「ほら コート返す」



「うん・・」


 ソフィアはなんだかこのまま別れると会えなくなると思うと切なくなり


 どうすれば良い分からず・・


 もじもじ・・・していた。




 目的を達したアキラはソフィアに礼を言い


 ノリコと京香の待つ宿屋に帰りたかった。


「まだ しばらくこの村の宿屋いるからソフィアは?」




「わたしは近くに別荘があるの わたしもそこに居るからヒマだったら遊びに来て!」



 ・・・・



「・・・わかった」


 少し間を置いて答える。




 ソフィアの本気をアキラは社交辞令と捉えて適当に答える。




「それじゃ!」


 もソフィアは手を振る



「じゃあ!またな!」


 と適当に答えるアキラ




 そして別れる・・



 ソフィアはルンルン♪で帰るのだった。



 今日のお話はここまで




 この後魔王を討伐に来たアキラと魔王の孫のソフィアの待ち受ける運命はいかに!


 次回も楽しみに!


応援よろしくお願いします。




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