54 思わぬ展開
誤字脱字がありましたらご連絡下さい。^_^
よろしくお願いします。
「アキ兄!見て!ほら!ビックベーンだって笑っちゃうね!」
観光が好きなアキラはノリコに言われて串焼きを途中まで食べてその塔を見る・・・
「あれはどう見てもビックベンだな・・・」
遠くに見える堂々した風格すらある時計塔を眺める・・
「でしょう!なんで同じ建物が名前が少し違うのかな?」
ノリコが聞く・・
「パラレルワールドだ・・きっと」
アキラは冷静に分析する・・・
「平行世界で俺たちの元の世界と並行した異世界にいるんだと思う」
「ふーん!」
「時間軸はだいぶ中世寄りで史実に似てるってだけで全然違う所も有るけどね」
アキラとノリコが歩いたり止まったりしながら話す・・・
チビケイオスはアキラが右手に食べ掛けの串焼きがゆらゆらしてる・・・
串に刺してある焼肉のを頂戴しようとガブリといくが空を切る・・
チビケイオスが・・
ピョンピョン跳ねてガブリ突く・・
が空を切る・・
「うぅ・・肉ほちいのじゃ・・うにゃあ!」
チビケイオスが大ジャンプでアキラの右手の半分食べ掛けの串焼きに飛びかかる・・
!!!
「うわっ!」
驚いたアキラは串焼きを何処かに投げ捨てて!
軽くバックステップで攻撃態勢に身構える!
「!!!え?ケイオス?なんだびっくりしたじゃないか!」
手を繋いでいたケイオスがアキラに急に飛びかっかって来たのが判り・・
なぁんだ・・・
ケイオスか・・
と緊張が解けたけど・・
ケイオスは北西の空を見上げて・・
「肉・・・わちの肉帰って来るのぢゃ・・」
バッキンガムー宮殿の方を見て黄昏ていた・・・
ガクリと膝をつくチビケイオス
「えっ!ケイオスは俺の串焼きが欲しかったのか?すまない!さっき驚いて何処かに投げ捨てしまったよ・・」
しゅん・・・
ケイオスはしょんぼりしていた。
そんなこんなで何故・・・
アキラ達がエゲレス国のバッキンガムー宮殿に居るかと言うと・・・
ノリコの希望の一声で行く事になったのであった。
エゲレスの国はヨーピリン大陸の西に位置して船でカレー港からエゲレス側のドーバーン港は距離にして50 キロ
船で半日も有れば着く距離で・・
スイーツの拠点で籠もっていても楽しくないので即決でみんなで出掛ける事になったのだった。
女神の警告を無視して出掛けるのだが・・・
これが結果的に危険を回避する事になる・・・
バッキンガムー宮殿の周囲を散策した後・・・
徒歩でビックベーンと最近名前を変更したらしい巨大時計の塔を見に行く・・・
これはつい昨日までクロックタワーと呼ばれていたらしい。
新魔王が命名したものだがそれは後になってアキラ達は知る事になるのだが・・・
「この景色の全てが我が物だ!・・・」
ジャックー・リッパー新魔王はバッキンガムー宮殿の大庭園を見下ろし笑う・・・
「フフフッ・・・ふはっはっはっ!はっはっはっ!・・・はっ!!!」
トスッ!!
!!!!
両手でを広げ狂った様に笑っていたジャックー・リッパー新魔王の笑いが止まる・・・
なんと!
新魔王の額に食べ掛けの串焼きが刺さっている!
数秒してゆらゆらとして仰向けにバタリ!と倒れる・・・
額に刺した串焼きの新魔王の顔には笑みの顔が張り付き・・・
死亡していた・・・
後にジャックー・リッパー魔王は・・
この世から抹殺される・・・
ばさっ!ばさっ!ばさっ!
巨大な神話級魔竜プテラノドンの成体が舞い降りる・・・
ロンバード・バートリー伯爵の城の半径30 キロを消滅させた神話級魔竜プテラノドンの成体が帰還する・・・
今はステルス魔法で姿を透明化して日の差すバッキンガムー宮殿は何事無い・・・
額に串焼きが突き刺さり絶命している魔王を見て・・・
「・・・・・・・・」
しばらく死体を眺めて・・・
「太古の盟約に従い・・・破壊神バーンの頼みを聞いたが・・・なんとひ弱な魔王であるか・・・それが汝の限界運命なのだろう」
・・・・
「太古の盟約は魔王の死を以て達成された!・・・後は自由にさせて貰うフフフ」
神話級魔竜プテラノドンの成体はジャックー・リッパーの死体を咥え・・・
空に口を開け丸呑みで飲み込む・・・
魔竜は光輝き・・・
姿がジャックー・リッパーへと変貌してゆく
「折角下界に来たのだ・・・少しは楽しまないとな・・・」
コツ コツ コツ 奥の部屋へ向かう・・
「記憶の半分はやられているが・・なんとかなるだろ・・」
ジャックー・リッパーの姿をした神話級魔竜プテラノドンの成体が呟く・・・
新魔王ジャックー・リッパーが死ぬが神話級魔竜プテラノドンの成体が成りすましてしまう・・・
アキラ達どうなって行くのだろう・・
次回をお楽しみに!
応援よろしくお願いします。^_^