158 天界編 ジャンヌ再起動
誤字脱字が有りましたらご連絡よろしくお願いします。^_^
ティアマト小級神が用意してくれた部屋でジャンヌを寝かせて看病をしていた。
天界の建造物は豪華絢爛白を基調に金や銀の装飾で散りばめられている全て・・・
用意された部屋も例外ではなかった。
広い部屋に巨大なベットが有り・・・
ベットを囲うように柱が伸びてカーテンが巻かれていた。
他にもテーブルや鏡台が有り
凝った彫刻が施されこれらも全て金や銀で出来て居た。
そんな部屋のベットに寝かされたジャンヌ・・・
まるで白雪姫の眠れる姫のように寝かされ・・・
アキラがベットの淵の椅子に座って佇んでいた・・・
看病と言っても何もする事が出来ず・・・
ただただ見守っているだけだった。
・・・・
思えば不思議な出会いだった。
椅子に座ったままアキラは思い返す・・・
旅先で・・・
突然有無を言わさず捕まり牢獄に閉じ込まれた先でジャンヌと出会い。
最初の一声がこれだった・・・
「私の夫なる決心はついた?」
先に牢獄に入っていたジャンヌ
最初何を言っているのか全然分からず・・・
同室の牢獄で自分と同じ事
それは無実で捕まったのかと最初は勘違いしたものだった。
しかし・・・
二声目でアキラ驚天動地でひっくり返りかえる!
「そうよ・・・私は貴方に夢の中で汚されたのよ!責任を取って
・・・
「え?・・・」
初対面の相手。
「えーーー!!!!何それ?夢って!俺無実確定やん!あんた恐ろしい子!」
この他に突っ込みが心の中で30回出来たのはギネス記録に乗るくらい過去最高の突っ込み値だったからだ。
未だかつてないぶっ飛んだ出会いだった・・・
今でもあの時セリフを鮮明に想いだす。
「もう!・・・私は聖女では無くなったんですよ・・・せ・責任は取って貰います!」
と・・・
恥ずかしそうに頬を赤く膨らませ怒りンボ顔が今でも忘れない。
最初は頭のおかしな娘か?
と思ったが・・・
なんと!
学校の歴史の授業で習った事のある有名人。
『ジャンヌ・ダルク』異世界のその人だった。
アキラに対して責任を取れと言う他は・・・
ごく普通の常識的な正義感のある超がつく程のブロンドの美少女だった。
そして
ひょんな事で仲間になったジャンヌ。
異世界と過去のパラレルワールドのないまぜの世界の中の人物。
流石英雄と言われるだけあった。
一言で言えば
化け物!
よく言えば超人。
怪力と抜群の戦闘センスの塊だった。
先に仲間になった勇者
当時戦力トップだったスイーツと互角にやり合えるほどの猛者だったからだ。
ボクシング
クンフー
空手
合気道
真似事で教えたら・・・
ヤバかった!
いつのまにか知らない技の数々を編み出し・・・
勇者スイーツやノリコや京香の他のメンバーに指導する程にまで昇華させていった。
真っ直ぐな正義感は時折アキラでも惚れ惚れする程カッコ良かった。
どうやら英雄補正が掛かっているようだ。
・・・
「ジャンヌ・・・」
突然倒れ・・・
今はベットに静かに寝ている。
カラダも人肌で体温はある。
なのに・・・
目を覚さない。
サーチアイの診断では
どうやら・・・
英雄機関なる
装置が原因らしい。
アキラにとっても
聞いた事も無く見た事もない。
謎の装置。
なので・・・
果たしてそれが本当かどうかも確かめようが無い。
ため息が出る・・・
「ジャンヌ・・・君はいったい・・・」
「はい」
「どうして・・・しまったんだ。」
「何がですか?」
「いや・・・急に倒れて・・え!?」
目を伏せ目に独り言を言ったアキラだが・・・
・・・・
「え?!」
返事が有るとは思いもせず
一瞬わからなかった。
ハッ!
とベットへ視線を向けると
ジャンヌが・・・
上半身を起こしコチラを不思議そうに見ていた。
「ジャンヌ!!!!」
咄嗟に抱きしめるアキラ!
「え!」
今度はジャンヌが驚く!
「良かった!」
アキラもそれしか言えず良かったを繰り返す・・・
最初は抱きしめられて驚いたジャンヌだがアキラが子供の用に喜ぶ様を見て・・・
ゆっくり・・・
抱き返して
アキラの頭を撫でる。
「そうですか・・・何がなんだか分かりませんがアキラが良かったなら・・・私も嬉しいです。」
素直に喜びを分かち合う・・・
ジャンヌ・・・
まるで聖母マリアの見間違える程優しい顔をして
優しく・・・
優しくアキラの頭を撫でるのだった。
コンコン!
ガチャ
入って来たソフィアも驚く!
「アキラどう・・・!ジャンヌさん目が覚めたんですね!・・・嗚呼あぁ・・・皆んなに知らせないと!」
またすぐ出て行く・・・
・・・・
ドタバタ!!!!
「ジャンヌっち!良かったよー!」
ノリコがジャンヌに飛び付いて抱きつく!
「ジャンヌさん!一時はどうなる事かと心配したわ」
手を握りしめる京香
「きっとご主人様の祈りが通じた・・・なのです。」
キャロルはこの奇跡を喜び!アキラの祈りで目覚めたのを信じて疑わなかった。
「ジャンヌ姉ちゃん!やったー!目が覚めた!」
スイーツは小さくジャンプを繰り返し喜ぶ。
「ジャンヌ殿!きっと目が覚めると信じていたぞよ!」
ケイオスはもう既に涙でビショビショ!に号泣していた!
「無事で良かった・・・」
アテナは後で最後に再び入って来たソフィアと抱き合って喜んでいた。
この時アキラ達のパーティーは何故ジャンヌが意識を失い倒れたのか解らないままこの事に意識を向ける者は無かった。
スイーツを除いた
ノリコ・・・
京香・・・
ソフィア・・・
キャロル・・・
スイーツ・・・
ケイオス・・・
未来から戻って来た6名が救った事を・・・
知る由もなかった。
時は2022年 2月 1日 地球
朝早く・・・
場所は御子神邸のトモコの寝室
「トモコお母様・・・」
ジャンヌがそっと起こす。
「・・・あらもうそんな時間なの・・・」
ジャンヌに起こされた御子神トモコは恥ずかしそうに寝床から起き上がる・・・
「いえ・・・まだ・・起きるには早い時間です。 知らせるべき事がおこりましたので就寝中とは申し訳なく存じていますが参りました。」
・・・
枕元にあったガウンを肩にかけ起き上がり正座する。
「大事な用なのね。わかったわ・・・それでどうしたの?」
「はい・・・理由は分かりませんが・・・力が元に戻りました。それを知らせに参りました。」
「え!本当ですの?!」
「はい・・・」
ジャンヌの両手を持ち確かめるトモコ。
朝早くこんな冗談をわざわざ言いにくる娘ではない事を今日まで一緒暮らしてわかっていた。
「全開しました・・・」
コクリと頷く。
本当はすこぶる調子が良い所では無かった・・・
力が漲って興奮すら覚える程だった。
たから・・・
いても経ってもいられなくて・・・
また朝が明ける前に行動してしまったと言うのが事実だった。
それは言えなかったジャンヌだった。
「そう良かったわね。おめでとう!」
トモコは何故か
予感があった・・・
この日が来る事を
一抹の別れの悲しかさがよぎるがそれを振り払って!
決断する!
「ジャンヌさん・・・今すぐ外出しますので用意をして下さい。」
「!?・・・今すぐですか?」
「ええそうよ・・・」
ジャンヌは元の力を持った時のカラダに戻ったのを素直に喜びたかっただけだった。
それなのに・・・
トモコお母様がそれを伝えた途端何がを決意した厳しい表情になる。
「こんな朝も開けない時間に何処へ行くのですか?」
当然の疑問だ
突然のトモコの言動に戸惑うジャンヌ。
「今からアキラの父親の御子神清彦さんの何処へ参ります。」
アキラの父親。
時折帰って来るが直ぐ翌日には大学へ出かけ最後に会ったのはいつの日か・・・
長らく帰って来て居ない御子神清彦。
「清彦お父様の何処へ?」
何がなんだかジャンヌはわからなかった。
とても優しく清彦によく似ているアキラだとわかった。
とにかくトモコとジャンヌは出かける事になった。
「そうか・・・わかった。気おつけて来なさい。」
携帯の連絡を切り・・・
白衣に身を纏った
御子神清彦が呟く・・・
「とうとうコレを使う日が来るとは・・・」
大学の研究施設の山添に巨大な倉庫の一室。
窓から見下ろすと・・・
銀色の円盤UFOが有り
何十人者研究員があちらこちらで装置を弄っていた。
1年前アキラとノリコと京香が失踪した現場には・・・
有る物がひっそりと極秘裏に大学に持ち込まれたのだった。
見た目は未確認飛行物体UFOだか
その飛行物体には
有る物が刻まれていた。
『 はやぶさ 零号機 』
高評価の欄が有りましたら高評価よろしくお願いします。
今後の作品へのモチベーションアップになりますのでどうかよろしくお願いします。^_^