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156 天界編 ジャンヌの謎

誤字脱字が有ればご連絡下さい。^_^

よろしくお願いします。

 

 アキラ達は無事ティアマト小級神の居る屋敷と言うか城の様な所へ辿り着いた。


 ティアマト小級神に経緯を話しジャンヌの謎の容態異変を相談する。


 アキラから説明を黙って聞いていたティアマトはしばし無言で答える。


「・・・話しは分かりました。ジャンヌさんはコチラで一時保護だと言う名目で預かりましょう。」


「それって・・・どう言う事ですか?直ぐには治らない?そう言う事ですね。」


 アキラは先の見えない絶望感を心の中で否定しながら平常心を保とうとする。


「・・・・」


 永い沈黙の後。


「おそらく・・・彼女を治療出来るのはただ1人しか思い当たりません。」


 !!?


 ティアマトとアキラが対面したソファに座り・・・


 アキラの後ろにノリコ。京香。ソフィア。キャロル。ケイオス。スイーツ。見習い神アテナ達が事の成り行きを聞いている。


 たまらずノリコが割り込む。


「心当たりの人って誰ですか!?今からそちらへ・・・」


 ティアマト小級神はノリコに優しく言い聞かせる様に言葉の途中から遮る。


「今は会えない。呼ぶ事出来ないの・・・今の段階では残念な事に・・・」


 !!


 話の先が見えない応答に!!???


 心当たりはあるのに会えないとはどう言う事なのかさっぱりであった・・・


 アキラは静かにティアマト小級神に聞く。


「それってどう言う事なのか教えて貰っても良いですか?」


「・・・・」


 そこへ


 突然。


 ガチャ!


 扉のドアが開き


 メイドの格好をした女性神が現れる。


 !?


「ティアマト小級神様。ご報告致します。次元牢獄へ投獄中のポセイドーン様に面会を求めるも拒絶され・・・ティアマト小級神様の面会依頼も拒絶する始末です。・・・・ご報告終わります。」



「あぁ・・・やっぱりね・・・わかったわ。ありがとう。また様が出来たら呼ぶから下がってなさい・・・」


 凄く出来る秘書って感じで対応して綺麗なお辞儀をして下がる。


「それって・・・」


 アキラが問いかける。



「そうよ・・・お察しの通りでも・・・ポセイドーンがコチラの応答に答えない今は何も出来ないに等しいのよ。」


 ティアマト小級神がこれが結果とばかりに手を広げてお手上げポーズを取る。


 唯一の手掛かりとなるポセイドーンが現在牢獄に幽閉中。


 しかも面会を拒否られては事態を好転させる事は出来ないのだった。


 京香が声を上げる。


「ポセイドーン神って私達に攻撃を仕掛けて来た張本人だよ!?信用出来ないよ!」


 先の戦いでアキラ配下の女子は全員ポセイドーンに敗れている。


 ソフィアも参戦する。


「そうです!・・・前回の戦いでジャンヌさんを知人が何かで勘違いして難を逃れる事が出来ましたが次に逆転して未だ勝てる敵では無いのも事実です。それを牢獄から呼び寄せるなんて無謀です。」


 ケイオスもついて言う。


「何を弱気な事を!奴にはたっぷりとあの時のお礼を倍返しでお返ししなくてはならん人物じゃ!」


「ご主人様に危険が伴う事は反対します・・・なのです。」


 キャロルは自分が防壁とならないなら危険な遭遇を避けるべきと唱える。


「次は絶対負けない!兄貴を守って見せる!」


 対戦モードのスイーツ!


「あの偉大なポセイドーン様と交戦なんて・・・私はどうしたら・・・」


 動揺する神見習いのアテナがオロオロする。


「・・・・」



 ティアマト小級神は考える。


 アキラとのやり取りでポセイドーンと対戦した時にポセイドーン神がジャンヌを見て「ヘスティア!」と呼び去った件を鑑みて恐らくあの事件が関係してるのではないかと憶測する。


 事実を確定するにはポセイドーンとの確認が必須なのだが本人から面会を拒否かれている以上確認のしょうがない。


 つまり今の段階では積んだ状態なのだ。


 なにか他に手は無いかと考えるティアマトであった。


「・・・・ふぅ。どうしょうもないね・・・」


 ポセイドーンの幽閉期間は10年。


 しかも幽閉されたばかり。


 困ったのよね。


 ティアマトは内心は困っていた。


 神界極秘情報に抵触するからだ・・・


 機密を漏らせばポセイドーンと同じ道を自分も辿る事になるからだ。



「アキラ・・・今は少し時間が必要よ。私も他を当たってみるわ。それまで此処に滞在して・・・」


「ありがとうございます。そうするしかありせんね。了解しました。」



 ノリコを筆頭に京香、ソフィア、ケイオス、キャロル、スイーツ、アテナがポセイドーンの接触を嫌うも・・・


 牢獄のポセイドーンから逆に面会謝絶の状態で活路が見出せない中今はジャンヌの回復を最優先に可能性を探るしかなかったのだった。


 流石はティアマト小級神・・・


「ジャンヌさんの回復は貴方達に掛かっているの・・・ならば今次に事態に備え貴方達が休息していざと言う時に動ける様に鋭気を養っておきなさい。わかった?」


 状況判断としては最適な判断だろう。


 アキラの女子達は毛頭そのつもりなく全力でジャンヌの看病をするつもりだろう・・・


 アキラだけは・・・


 次の何かあった時皆んなが。


 疲労困憊になってるのは目に見えていた。


「皆んなの心配する気持ちはわかるよ。だけどここはティアマト小級神の言う通りだよ。ジャンヌを救う手掛かりが見つかった時に力を出せなくてはジャンヌを助けられなよ。皆んなも夜通しで疲れているだろう・・・一旦休息してまずは体力を回復するんだ。わかったね。」



 アキラがノリコ達に呼びかける。


「うん・・・わかった」」」」」」


 こうして皆休息をとる為あてがわれた部屋で休む事になった。





 アキラはジャンヌが寝かされている部屋へと向かう。


 ジャンヌの寝顔はとても透き通って綺麗な顔立ちだと改めて思う。


 目を閉じてそこに居る・・・




 ふと・・・


 大抵の事は乗り切ったアキラだったが・・・


 常にサーチアイがなんとかしてくれていた事を思い出す。


 今回はやたら静かなサーチアイ


 ?


 何故だろう?


 サーチアイはチートで今まで簡単にコチラが驚く程の魔法でなんとかなっていた。



「サーチアイ!頼む!ジャンヌはどうなっているのか教えてくれ!」



 ・・・・


 いつもなら・・・


 サーチアイは多機能で優秀であった。


 とナレーションがどこからともなく聞こえて来て。


 命令を飛び越えて。


 やらかしまくっていたサーチアイ。


 暫くして。


 いつものナレーションが聞こえて来た。


『サーチアイは多機能で優秀であった。が!人間で言えば100歳を超えて耄碌していた。』


 え?!


 声もシワ枯れて老人が喋って居る様に聴こえる。



 最後の火を精一杯燃やす様にアキラの目がジャンヌが休んでるアキラしか居ない部屋で弱々しく発光する。



 サーチアイ!お前!



 ナレーションが続く・・・



 サーチアイは命尽きようとしていた。


 !


 え!え?!


 ってか!


 サーチアイは俺が作った魔法だよね!


 寿命?!


 そんなのあるの!?


 今知ったんですけど!!



 ナレーションは更に続く・・・



 サーチアイは走馬灯か駆け巡りる。


『初めて討伐したゴブリン


 作られた主人であるアキラの命令を無視して・・・


 ゴブリンをレーザー光線で焼き殺しヒャッハーした若かりし暴れてまくった事』



 !!?


 あの時!やっぱり!サーチしか頼んで無かったよね!


 いきなり死滅してビックリ仰天だったよ!



『調子に乗って遺伝子のテルメアを操作して老婆を18才のピチピチギャルに若返らせた事』


 !?


 そうだった!瀕死のヨジフ・スターリンを回復するだけだったエクリーサに重ねて掛けして若返らせたのはサーチアイお前だったのか!?



『エベレーストでのご主人のメテオストライクの魔法のターゲットを西の魔王白虎事、魔帝5代ネーロにコッソリ狙って魔王事周囲100キロ蒸発させた・・・思い出。』



 ちょっと!まてぇーい!!


 他人事の様にあの廃墟を見てたけど・・・


 あれって!?


 俺がだったの????


 マジっっすか!!


 もーほんと!


 なんなんだよ!その時言ってくれよーおぅ!


 腰が抜ける程驚くアキラ・・・


 絶句する。



『他にいろいろやったけど・・・どれも満足・・・』



 いや!


 満足って!


 内容言って!?


 気になるし!!


 怖いよ!


 他に何やったの!!!?



『サーチアイは此処に生涯を閉じます。」


 !!


 って!


 いつもの様に!


 肝心な事言わないのね!


 って!


「サーチアイ!そんな・・・突然言われても!お前がいなくなったら俺はどうすればいいんだ!」


 心の中でツッコミまくっていたアキラ・・・


 感情が昂ぶり声に出して叫ぶ!


『・・・・さよなら。』


 ほんとに!!?


 逝くのか!


「サーチアイ!逝くな!逝かないでくれ!」



『・・・・・』



「サーチアーーーーーーイ!!」


 アキラは見えぬサーチアイに手を伸ばして掴もうする・・・


 アキラの目には涙が溢れて出て止まらなくなっていた。


「クッ・・・ざーちあーい・・・お前まで・・・・」



 ・・・・



『テテッテッテッテテー!』



 脳内にファンファーレ!の音が響く!



 ええ!??


 何事?


「なに?なんなの?これは?」




 ファンファーレが止む



『サーチアイは多機能で優秀であった。・・・・ 改 にレベルアップした。』



 え?



『サーチアイ 改 は多機能で優秀であった。サプライズ成功に御満悦であった。」


 なぬ!



「・・・・・」


『ぶぃ!』



「ぶぃ!じゃあねーよ!この野郎!マジ泣きしちまったじゃねーか!」



『大成功!』



「大成功!じゃねーよ!俺が流した涙を返せよ!ふざけんじゃあねーよ!本当によー!」


 アキラは涙を腕の袖で拭き涙を拭う・・・


「グズン!・・・」


 鼻水が・・・


『サーチアイ 改 が鼻紙を召喚!』


 アキラの手元に鼻紙が現れる。


 さらに便利機能がレベルアップにより出来る様になった様だった。



「ありがとよ」


 言葉短く礼を言うアキラ。



 ブーっと鼻紙で鼻をかむ



『サーチアイ 改 多機能で優秀であった。」



「もう それはわかったって!」


 アキラはサーチアイが何を言いたいのかさっぱりだった。



『レベルアップの改にクラスチェンジした事で・・・ジャンヌ女子の状態が判明・・・』



 !!


「そ!それは!本当か!サーチアイ!」


 ・・・・



「改!」



『肯定・・・解析結果の続きを聞きますか?』


 なんかめんどくせぇ!


 いちいち改を付けないと返事しないのかよ!


 しかし・・・


 事は謎だったとても重要な内容だ!



 我慢して聞く事にする。



「もちろんだ!頼む!」



『ポセイドーン神に妹ヘスティアが病弱で死亡』


「!神が死ぬ事があるのか?」


『肯定・・・弱い神はひっそり消え去り・・・ここ天界は強者のみの世界。』


「すまん!続けてくれ・・・」


『ポセイドーン神は天界に背き《英雄機関》なるものを開発し亡きヘスティアの魂をこの装置に固定し下界へ落とす。後に勇者と並び立つ程の力をそなえたジャンヌ女子がこの装置で力を発揮するようになる・・・』



「!?それって・・・ポセイドーン神の妹ヘスティアさんの転生体がジャンヌだって事なのか?」


『肯定・・・』



「なら・・・その英雄機関って奴をなんとすればジャンヌは目醒めるのか?」


『肯定です。』



 ジャンヌが眠ってる個室にアキラの他にもう1人入って来た。


「いずれ解るとは思っていたけど・・・案外早かったわね。」


「ティアマト小級神さん・・・」


 アキラが振り返り誰かわかる。


「いい事、これは天界の最重要極秘事項なのよ・・・アキラの配下の女の子達には伝えても良いけど他言は無用よ。約束出来る?」


「・・・はい。ジャンヌが救える道が存在するなノリコ達は約束を必ず守ってくれるでしょう。」


「それなら問題はどうすべきか・・・わかるでしょ?」


「はい・・・幽閉されたポセイドーンさんにジャンヌの事を伝える・・・」


「そうね。でも簡単では無いわ。」


「そうですね・・・ポセイドーンさんの刑期10年それまで出所するまで待たないといけない・・・」


「そうよ・・・」


 ・・・・


「いい事・・・脱獄させようなんて早まった事はしないで頂戴ね。」


「・・・」



「私が今なんとかしてみるから・・・私の努力を無駄にしないで。」


「・・・わかりました。そうします。」



 アキラは部屋に帰って行った。


 出て行くアキラ。



 その後


 ジャンヌが眠る部屋


 ティアマト小級神が呟く


「アキラ貴方の魔法は見た事聞いた事も無い魔法ね・・・あなたはいったい・・・」


 ティアマトの思考と共によが更けていく・・・

























高評価の欄が有りましたら高評価よろしくお願いします。^_^


今後のモチベーションアップにつながりますのでよろしくお願いします。^_^

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