145 天界編 ジャンヌが飛ばされた世界
誤字脱字が有りましたらご連絡下さい。^_^
145話アップしますね。^_^
時は2021年7月30日・・・
地球
テレビが梅雨明けのニュースが流れてセミの鳴き声がやかましい・・・
場所は四国のとある県
古い木造建築の家で風鈴がチリン・・と鳴っている。
「こほっん・・・こほんッ!・・・」
布団が上半身を起こして咳き込んでいた・・・
そこへ年配のしっとりした艶のある女性が入って来て背中をさする・・・
「まだ容態が良くありません。起き上がるのまだ無理です。無理をしてはいけませんよ。」
「はぁはぁ・・・すみません。見ず知らずの私を助けてくださり・・・看病までさせてしまって。」
「なにを言うのですか・・・早く元気になって息子と娘の所へ戻るのでしょう・・・今は養生に専念すべきですよ。」
「ありがとうございます。少し楽になりました。」
「さあ・・・横になって」
年配の綺麗な女性は優しく病にふせっている若い女性を寝かせる。
しばらく息を整える様に呼吸をしていがそのままスーッと静かな寝息をたてて眠りについたようだ。
・・・・
不思議な出会いだった。
娘を連れて再婚して再婚相手にも恵まれて幸せだった。
お相手の方にもご子息がいて心配だったが娘と最初はギクシャクしていたがいつのまにか本当の兄妹の様に仲良くなりホッとしたのを覚えている・・・
この幸せな時が永遠に続くと思っていた。
子供達の兄と妹は同じ学校に通い、隣のお嬢さんとも親しくなり毎日仲良く学校へ通っていた。
それが今我が家には火が消えた様に静まりかえっていた。
息子と娘に加えてお隣のお嬢さんまで学校の下校途中に・・・
いなくなった。
当時はニュースにもなり、謎の失踪事件と騒がれていたがもうかれこれ1年がたち誰も気にする者もほとんどいなくなった。
時折芸能記者が来ては根掘り葉掘り失礼極まりない事を聞いては帰って行く。
それは私達夫婦も疑われる事も有り警察の事情聴取に何度も訪れた。
幸い主人が政界へのつながりがあるとかで芸能ニュースのネタにはなる事はなかった。
そんな失踪した子供達のちょうど1年後の日の今日・・・
シトシトと雨が降っている。
中庭でドサリと音がして見てみると1人のずぶ濡れの女性が倒れていた。
驚いて雨に濡れた身体を拭き部屋の一室に寝かせる。
突然現れた女性はどうやら外国人の女性の様でとても若く美しく金髪の髪もキラキラしていた。
何故か日本語がとても流暢で日本人と変わらないほど上手い、と言うか日本人と話している感じよね。
「まずはしっかり回復して貰わないとね・・・」
焦る気持ちを抑えて看病に全力を注ぐ。
かかりつけの医師に診てもらった結果の話しだと・・・
もともと虚弱な体質だと診断結果が出た。
まだ謎の部分が多い・・・
スヤスヤと寝息を確認て部屋から出て行く。
ソファーに囲まれた部屋の棚には息子と娘と隣のお嬢さんの3人が写る写真がある。
そして突然現れた女性を部屋に運ぶ時・・・
一瞬覚醒して目覚めて部屋の写真を見て
「アキラ!いや!置いていかないで!」
と叫び再び気を失った。
そう・・・
この娘は確かに義理の息子のアキラの写真を見てそう叫んだのだった。
聞きたい事は山程ある・・・
突然現れ
時代がかった衣服
写真を見て確かにアキラと呼んだ事
上手すぎる日本語
謎は尽きない。
だけど・・・
今はかなり弱っているこの娘が完全に回復するまでの辛抱をしないと・・・
今まで皆目謎の失踪事件の初めての手掛かりになり得る人が現れたのだから・・・
名前だけはハッキリ教えて貰った。
「ジャンヌ・ダルク・・・」と・・・
一方ジャンヌは夢の中でうなされていた
アキラと離れ離れになった時の回想が夢に出てきて・・・
「アキラ・・・イヤ!アキラ!死んじゃあイヤ!」
手を伸ばし悪夢から目を覚ます。
右手を伸ばしアキラの手を掴もうして・・・
次元の渦に飲み込まれて意識が無くなる。
夢から覚めると涙が溢れて目尻から止めどなく溢れていた。
手を伸ばしていた手のひらをジッと見る。
何もかも私達の力不足が原因でアキラは私達の命を守る為に犠牲になった・・・
「うっう・・ぐっグズッ・・・」
アキラ・・・
またとめどなく涙が出て止まらない。
ここに来てもうひと月になる
どこの世界に来たのかはわからないが・・・
どことなくアキラの匂いがする感じになる。
この世界来て直ぐ一瞬アキラを見たのは夢では無かった。
この部屋の一室に精巧に描かれたアキラの絵。
まるで本物の人物が描かれた手のひらサイズの中におさまり笑顔で笑ってる。
どんな画家が書いたのか見事という他はない。
その右手と左手にはノリコさんと京香サンが描かれている。
なんとなく合点かいった。
どことなくアキラとノリコさんと京香さんの3人は浮世離れした感覚があった。
それはアキラ達がこの世界の住人だった事て全てが納得が行く。
「しかし・・・どうしたのだろう?私のカラダは・・・」
ここに来て1か月がたつが・・・
一向に回復の兆しが無い。
カラダがダルクて重い。
物心ついた時から至って健康で風邪ひとつ引いた事が無い程なのに・・・
まるで別人みたいになり前世のカラダはもともと虚弱だったかの様に今でも、起き上がるのにもやっとで一苦労する。
これはジャンヌは知らない事だが英雄機関の装置から発せられる祝福の力が遮断された事により。
ジャンヌはただの人・・・
いや元々虚弱なカラダに戻っただけだったのだ。
兄ポセイドーンが妹を救う為。
天界で勇者機関の装置のコピーを作製した装置と妹と共に異世界の地上へと送り・・・
今のジャンヌがある事を。
「アキラ・・・私は諦めない。必ず救いに行くから・・・待ってて・・・」
再びジャンヌは眠りにつく
スー スー
寝息がする
ジャンヌの襟首から・・・
紫色した光の粒が幾つも現れて何処かへ飛び去る。
ジャンヌを気に入った精霊がついた来ていたのだった。
戸惑う様にクルクルとジャンヌの上を幾つも飛び回っていたが・・・
何かを感じたのか・・・
外に飛び出していった。
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