132 天界編 波乱が起きる
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かくしてアキラ達9名の一行は小神級の区画に入って行く。
「こちらが神時間3時間前に捉えた映像です。ティアマト小級神様。」
アキラ達が同色の小さな扉から、中に入って行く姿が映し出された映像をみるティアマト。
古くからなる原初の海の女神の1人、白いローブを身に付けるスラリとした姿は20代にしか見えない若さだ。
後に新世紀の神の子を何人か産む。
「ふむ・・・神見習いから昇格した者では無い様ね・・・!?あらいい男じゃない?」
「ティアマト小級神様、侵入者はどうやら人間のようです。」
玉座に座るティアマトの正面に1人の男が立つ・・・
小級神ランク第2位ポセイドーン。
1位はもちろんティアマト小級神だ。
「人間が?!」
「はい・・・間違いないでしょう、見習い区画から何者かが侵入したと報告が来ております。」
「そう・・・」
言葉少なに思案するティアマト小級神。
「如何したしましょう?」
「そうね・・・☆‼︎ 決めたわ!ポセイドーン、命令よあの男を捕らえて連れてきて!女はどうでも良いから無限牢屋にでも入れとけはいいから!」
「!?はぁ?! しかし・・・ティアマト小級神様捕らえた男をどうするおつもりで?」
あさっての方を見るティアマト
「・・・ティアマト小級神様・・・もしや!?」
「!!べ!べっ!べつになにもしないわ!ただ・・・」
「ただ・・・?なんでしょう。」
「・・・ただ!結婚したいだけよ!」
「はぁ???!」
一瞬言葉を理解出来なくなにをいっているのか判らなかった。
・・・・
普通は即刻捕らえて尋問やら死刑の流れだよね?
ティアマト小級神とはもうそれなりに使えているのでだんだん言わんとする事がわかり始めていた。
??!!!
「なりません!仮にも小級神の最上位1位のランクの女神様ですぞ!」
「同級神の神達(友達)はもう全員結婚してるの!わかる!結婚してないのは私だけ!負け組なのよ!貴方にこの辛さ屈辱は解らないわ!」
「それは解りますが、しかし何もよりにもよって人間の男と無理に結婚しなくとも他にも居るではありませんか・・・」
「確かに貴方の言う通り50の神の半分は男神よ、1人もいい男神が居ないのよ!てか言い寄って来ないのよ!賞味期限切れの女神なんてこんなものよ。この際!人間の男だからと選り好みしてられないわ!結婚するわ!この人間と!」
もう何故かもう人間の男と結婚を前提として話しているティアマト小級神に唖然としながらポセイドーンは食い下がる。
「!!人間は超弩級神様が作った実験世界の産物ですぞ?そんな事をすればティアマト小級神様も無事では済みません!お気を確かに!」
普段は見た目も中身もキレ者のポセイドーンも流石に焦る。
説得するもの効果が皆無なのに動揺して、初めて困惑するポセイドーンを見てティアマト小級神は小気味良い気分になって更に暴走する・・・
「ふ〜んだ!もう決めたもんね〜。いいじゃない人間と結婚だなんて超クールだわ!平凡男神と結婚するより拍がつくわ!そうよ!それよ!これで私は超勝ち組になれる!ただの勝ち組を超えた勝ち組になれるわ・・・」
自分の言葉でひらめき、話しがドンドン進み、結婚を夢見る行き遅れの乙女がもう結婚するしかないと決めつけていた。
もはや何を言ってるかさっぱり理論のティアマト小級神であった。
アキラがその場に居れば、こうツッコムだろう・・・
「なんでやねん‼︎」
と・・・
かくして何も知らない内に結婚を決められたアキラの波乱の旅は続く。
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