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幸せの場面

作者: N(えぬ)

 わたしが思い出せる中で、もっともわずかでささやかな、だけれど間違いなく「そこにある」と示すことができる「幸せ」を書いてみた。


 ある会社は、創業記念日には、お昼に社長の話があり、全従業員が手を止めて、その話を聞き、それから全員に配られた仕出しの弁当を食べるという行事が毎年行われていた。

 その仕出しの弁当の製造を毎年請け負っている会社の現場責任者は、ことしの弁当の内容を書いた紙を見て、

「おっ。あそこはことしは業績がいいんだな。おかずの煮物が去年より一品多いぜ。」


 果たして、何人の人がこのことに気づくだろうか。この幸せは、発注した人間と注文を受けた人間しか気づかぬかも知れぬと思うと、わたしはなにか、わずかに切ない気持ちになった。


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